「期待はしているんだけど……遠いねぇ」――在庫が減らない地デジチューナー事情古田雄介のアキバPickUp!(1/4 ページ)

» 2008年05月26日 12時00分 公開
[古田雄介&ITmedia アキバ取材班,ITmedia]

「せめてCMカットくらい許してくれ」とアキバショップ

ピクセラ「PIX-DA022-PP0」

 5月23日、地上デジタルと地上アナログの両チューナーを搭載したピクセラの「PIX-DA022-PP0」が、複数のショップに入荷した。価格は2万8000円弱で、在庫はやや少数だ。

 PIX-DA022-PP0は、地デジと地アナチューナーを1基ずつ搭載しており、裏番組録画や2番組同時録画に対応する。付属のソフトウェアでどちらの放送波も視聴可能。録画した地デジ番組のムーブやダビングには、後日のアップデートで対応する予定だ。対応OSはWindows Vistaのみとなる。

 地デジ対応でマルチチューナーを駆使できる初のモデルとあって、発売前から複数の問い合わせを受けたと話すショップは多い。しかし、今のところは様子見のユーザーが大半で、ヒットにはほど遠い状態という。それはすべての地デジチューナーパーツに共通するところだ(関連記事:“自作で地デジ”に一筋の光?――アイ・オー vs バッファロー徹底比較)。

 ある店員さんは「今、地デジチューナーには3つのハードルがあります。1つは、HDCP対応環境を構築しなければならないという周辺機器の問題。もう1つは、しばらくすればもっとよいモデルが登場するだろうという予想が蔓延していること。そして、これが決定打ですが、B-CASによる家電以上のコンテンツ制限です」。

 現状、PC用の地デジチューナーカードで録画したデータは、CMカットなどの編集ができず、BD-Rにムーブできるのもバッファローの「DT-H50/PCI」のみ。DVDレコーダーなどに比べて、録画データの利用法が制限されているのは確かだ。そこでよくB-CASがやり玉に挙げられているが、根底には複雑な問題が絡んでおり、簡単には解決しない。

 そこで、もし地デジ関連で1つだけ制限が解除されるとしたら何を望むかを、各PCパーツショップに聞いて回った。一部の店員さんから「んー、B-CASがなくなることかな」などと過激な発言も聞かれたが、一番多い回答は「編集制限の解除」だった。

 フェイス PC館は「CMカットくらいできないと、好きな番組でもBD-Rに焼いて永久保存する気になれないですからね。スポーツ番組で、スタジオでのやりとりはいらないという人も多い。PCの場合、録画データの編集中に元データがバックアップされるという(地デジ上の)問題がありますが、何とかできないこともないでしょう」と語る。

 また、「今暗礁に乗り上げいますが、ダビング10はそのうち認められるでしょう。それなら、外部ディスクを使うような方法で録画データの編集ができるかもしれない。そうなるといいですね」(クレバリー1号店)など、ダビング10の解禁と同時に自由度が増すことを期待する声もいくつかあった。

 ついで「バックアップを認めてほしい」というコメントも多かった。T-ZONE.PC DIY SHOPは「今のままじゃ、PCのリカバリー後は録画データが見られなくなる。マイクロソフトだって、リカバリー後に同じキーを使うことを認めているわけですし、著作権保護との両立は不可能ではないでしょう」と話す。

 予想以上に現実を踏まえた要望が多く、それだけ店員さんの切実さが感じられた。あるショップは「地デジチューナーが自作PC市場に与える影響は大きいですからね。売れ行きがかんばしくなくても、注目度は非常に高いんです。なんとか、コンテンツを自由に扱える環境がほしいですが……遠いですね」と歯がゆそうに語った。

ピクセラのデジタルチューナーカード3モデル。在庫は潤沢だが……(写真=左)。T-ZONE.PC DIY SHOPの店内に張られた地デジチューナーカード導入の手引き。細かい文字で2枚に及んでいる(写真=中央)。地デジチューナーブームの影響を受けてか、アースソフト「PV4」は今も好調に売れている。価格は2万円弱(写真=右)

製品名:ピクセラ「PIX-DA022-PP0
入荷ショップ
ドスパラ秋葉原本店2万3800円
クレバリー1号店2万4963円
パソコンショップ・アーク2万7780円
TSUKUMO eX.2万7800円
T-ZONE.PC DIY SHOP2万7800円
BLESS秋葉原本店2万7800円
       1|2|3|4 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年08月21日 更新
  1. 文字起こしと要約がずっと無料のAIボイスレコーダー「Comu Action Pro」発売 9月20日まで2万9800円 (2026年08月20日)
  2. 総メモリ748GB、AI性能20PFLOPS! デルがGB300搭載のワークステーション「Dell Pro Max with GB300」を発売 (2026年08月20日)
  3. ビジネスシーンにもなじむチタンボディー! 本格ランウォッチ「Amazfit Cheetah 2 Pro」を日常使いしてみた (2026年08月19日)
  4. Google「Pixel 11」は何が変わった? 前モデル「Pixel 10」からの進化ポイントをチェック (2026年08月20日)
  5. 5ボタン搭載でWeb閲覧作業を効率化できる「エレコム ワイヤレスマウス M-FBL01DBXSBK」がセールで10%オフの1250円に (2026年08月20日)
  6. 大阪・関西万博の人気パビリオンが東京で進化! 漱石アンドロイドも登場する「いのちの未来+」体験レポート&石黒教授インタビュー (2026年08月20日)
  7. 上下2画面で21型相当の圧倒的作業領域! 実売約7万円で手に入るサンコーの2画面モバイルディスプレイを試す (2026年08月20日)
  8. ゼンハイザーがaptX Adaptiveをサポートし、ユーザー自身でバッテリー交換も可能になった高性能ワイヤレスイヤフォン「MOMENTUM True Wireless 5」 (2026年08月20日)
  9. アイオー、レコーダーソフト「BDレコ」「DVDレコ」が他社製Blu-rayレコーダーからのダビングに対応 (2026年08月18日)
  10. 全部入りの「Rokid」か、特化型の「Even G2」「Ray-Ban Meta」か? 注目スマートグラス3製品を徹底比較 (2026年08月21日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー