ソニーが満を持して投入したホームサーバ――Liblog Station「HS1」の実力(後編):VAIOとの連携でもっと便利に(1/3 ページ)

» 2008年05月29日 16時00分 公開
[都築航一,ITmedia]

最新のVAIOならば、HS1のコンテンツをより楽しめる

Liblog Station「HS1」

 前回は、ソニーがVAIOブランドの一員として発売したLiblog Station「HS1」について、その概要とセットアップの手順、家庭内のコンテンツを蓄積する場合の利用法を紹介した。今回は、蓄積したコンテンツの楽しみ方や、ほかの「Extension Line by VAIO」との連携、遠隔地とのデータ共有など、さらにHS1の持つ実力に迫っていく。

 まずはHS1に蓄積された動画、静止画、音楽のコンテンツを楽しむ場面について見ていこう。前編で触れた通り、コンテンツは、リビングのBRAVIAやプレイステーション 3など、ソニーの提唱する「ルームリンク」に対応した製品で再生できる。また、DLNAガイドライン対応機器(DLNA HNv1準拠)も対象となっている。

 コンテンツをPCで再生する場合、PCに再生ソフト(や動画の場合はコーデック)がインストールされてさえすれば、単にHS1上のコンテンツへネットワーク経由で直接アクセスすればよいのだが、VAIOの2008年夏モデルならば、プリインストールソフトの「VAIO Media plus」を利用することで、もっと手軽に楽しむことができる。

 VAIO Media plusは、従来から同社がVAIOに付属してきたソフト「VAIO Media」の最新版だ。VAIO自体をDLNA対応サーバとして使うためのサーバソフトであり、視聴に使うためのクライアントソフトでもある。クライアントとして用いる場合は、ローカルHDD、家庭内ネットワーク上のHS1(さらには家庭内ネットワーク上の別のPCの共有フォルダも含む)を問わず、デジタルコンテンツを一括して視聴できる。

クロスメディアバーを採用した「VAIO Media plus」。右上に検索窓が用意されているのに注目

 VAIO Mediaからの進化点としては、BRAVIAやプレイステーション 3などのソニー製品でおなじみの「クロスメディアバー」インタフェースを採用したことが挙げられる。これにより、PCから少し離れていても操作しやすいのはもちろん、横方向でジャンル選択、縦方向で目的のコンテンツ選択と、直感的な操作が可能になった。また、画面の近くからマウスで操作する場合も考慮し、文字やアイコンが小さめで情報量が多いマウス操作向けのクロスメディアバー表示も用意されている。

 検索機能では、キーワードを1文字入力するごとに検索結果が絞り込まれていくインクリメンタルサーチを導入することで、VAIO Mediaから使い勝手を向上した。また、通常のDLNA機器では、アクセスするたびに接続機器のリストを取得するため、レスポンスが遅くなりがちだが、VAIO Media plusでは、あらかじめDLNA機器のリストを取得することで起動や表示を高速化しているのもポイントだ。

 DLNAプレーヤーを使ったことがあるユーザーの中には、ネットワーク越しの対応機器に保存されたコンテンツの表示が遅くてイライラしたことがある人も少なくないだろうが、VAIO Media plusではレスポンスがかなり改善されている印象を受けた。筆者宅の環境(Yahoo! BBの無線LAN経由)では、ハイビジョンの動画再生などをまともに行うことはできなかったが、これはソフト側の問題というよりは無線LANの速度の問題だ。有線LAN接続で操作にストレスを感じることはなかった。

 コンテンツの表示方法も進化し、家中に接続されたDLNA対応機器に保存されている写真や動画のコンテンツを表示する「コレクションビュー」と、接続機器ごとにコンテンツを表示する「サーバーツリービュー」の2種類が選べるようになった。

 コレクションビューでは、コンテンツを保存してある機器がバラバラでも、フォトならフォト、ビデオならビデオといったようにジャンル別の一覧表示ができるため、家庭内の写真や動画をひとまとめにコレクションしている感覚で使えるのが便利だ。一方、サーバーツリービューは、保存してある機器別、閲覧可能なフォルダ別に細分化してコンテンツを表示するため、視聴したいコンテンツが保存してある場所が最初から分かっている場合などに有効だろう。

「コレクションビュー」は、写真や映像などのジャンルから視聴したいコンテンツを選択し、その次にフォルダごと見たいコンテンツを3階層以内で表示する仕組みだ(写真=左)。「サーバーツリービュー」は、家庭内にある複数台のPCやレコーダーなど、機器ごとにコンテンツを表示する(写真=中央)。VAIO Media plusでコンテンツを再生中の画面(写真=右)。全画面表示のほか、ウィンドウ表示にも対応している

VAIO以外のPCでもHS1のコンテンツを簡単に再生可能

VAIO Media Ver.6.1を使ったHS1内コンテンツの再生。ここでは、HS1(名前はMyStation)のほか、VAIO Media plusが動作中のVAIOもサーバとして見えている

 一方、クライアントPCがVAIOでない場合は、PC Linkとともに付属CD-ROMに収録されているDLNA対応クライアントソフト「VAIO Media Ver.6.1」をインストールしておくと便利だろう。

 こちらはクロスメディアバーではない従来のVAIO Mediaのユーザーインタフェースを引き続き採用。同一ネットワーク上のHS1に蓄積されたコンテンツへ手軽にアクセスできる(ローカルコンテンツの再生は非対応)。ただし、コレクションビューやインクリメンタルサーチのような便利な機能は備えていない。

 また、VAIO Media自体は、家の外などの外部ネットワークからサーバ内のコンテンツへアクセスする機能も備えているが、HS1のダイナミックDNSの設定内容などが公開されていないため、HS1との組み合わせでは利用できない。

 なお、今回の環境ではVAIO Media Ver.6.1をインストールしたPCからは、HS1内のコンテンツに加えて、DLNAサーバとしてVAIO Media plusが動作中のVAIO type Nのコンテンツも表示され、HS1内のコンテンツと同様に再生できた。

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