10ビットS-IPSパネル搭載の“HP DreamColor”液晶ディスプレイが日本上陸:HP発の超ハイエンド液晶

» 2008年06月17日 11時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]
「HP DreamColor LP2480zx プロフェッショナル 液晶モニタ」

 日本ヒューレット・パッカードは6月17日、プロ向けの24.1インチワイド液晶ディスプレイ「HP DreamColor LP2480zx プロフェッショナル 液晶モニタ」を6月19日より販売開始すると発表した。価格は39万9000円だ。

 LP2480zxは、6月10日(現地時間)にベルリンで行われた米Hewlett-Packardの新製品発表会「Connecting Your World」にてリリースされたハイエンドの液晶ディスプレイ。米HPは映画スタジオの米DreamWorks Animation SKGと協業関係にあり、デジタル画像のカラーマネジメント技術「HP DreamColor」を共同開発した経緯があるが、LP2480zxはDreamWorksからの「ハイエンドCRTディスプレイの表示性能を超える液晶ディスプレイが欲しい」との要望に応えて開発したという。

 特徴は、ガンマ補正と色域変換に対応した画像処理エンジン「HP DreamColor」、RGB各色10ビット(約10億色表示)で駆動するSuper IPS方式の液晶パネル、RGB LED方式のバックライトを搭載したことにある。これにより、色域変換に対応しない画像処理エンジンと、RGB各色8ビット駆動(約1677万色表示)の液晶パネル、冷陰極管方式のバックライトを組み合わせた一般的な液晶ディスプレイと比べて、階調性と色域の再現性を向上させた。

 10ビットパネルを採用した液晶ディスプレイは業務用の一部製品で存在するが、同社は「LP2480zxは従来の業務用ディスプレイと比べて非常に高いコストパフォーマンスを実現しており、30ビット表示の液晶ディスプレイとしては初めて一般向けに販売される製品」としている。

CIE1976 u'v'色度図上でLP2480zxがカバーする色域

 プロのクリエイティブワークを想定し、静止画や動画のコンテンツ制作で標準的に使われている色域をプリセットで用意しているのも特徴だ。フル(ディスプレイの色域最大表示)、Adobe RGB、sRGB、SMPTE-C/Rec.601、Rec.709、DCI-P3エミュレーション、ユーザー設定の7つからモードを選択できる。色域は、NTSC比で約133%、Adobe RGB比で約131%、sRGB比で約153%、DCI比で122%だ(いずれもCIE1976 u'v'色度図による面積比)。

 各色域のプリセットでは個別にガンマ調整を行い、12ビットのルックアップテーブルでRGB各色のミスマッチを修正することにより、色再現性を高めている。また、7月に発売する予定のキャリブレーションキット「HP Advanced Profiling Solutionキット」を追加すれば、ハードウェアキャリブレーションによる色調整が可能だ。キャリブレーションキットの測色器は、X-Riteの「i1 Display 2」を広色域のLP2480zx用に調整したカスタム仕様となる。オプションで専用の遮光フードも用意される。

 基本スペックは、画面解像度が1920×1200ドット(WUXGA)、最大輝度が250カンデラ/平方メートル、最小輝度が40カンデラ/平方メートル(黒表示の最小輝度は0.05カンデラ/平方メートル)、コントラスト比が1000:1、応答速度が黒→白→黒で約12ms、中間階調で約6ms(オーバードライブ搭載)、視野角が上下/左右とも178度となっている。

 輝度は50〜250カンデラ/平方メートル、色温度は4000K〜1万Kの範囲で数値設定が可能。液晶パネルのリフレッシュレートは47〜51Hz、58.72〜61.46Hzの範囲内で変更でき、映画コンテンツなどの24p、NTSCの50fps、PAL6の60fpsなどのネイティブ表示に対応する。また、PinP表示の機能も持つ。

縦位置表示にも対応する

 インタフェースは、DisplayPort 1.1、DVI-I×2、HDMI 1.3、3RCAコンポーネントビデオ、S-Video、コンポジットビデオ、4基のUSB 2.0ポート(アップストリームは1基)を装備。このうち、10ビットの映像入力に対応するインタフェースは、DisplayPortとHDMIの2系統となる。

 日本HPは、10ビット表示に対応したDisplayPort搭載グラフィックスカード(GPUはATI FireGL V7700を採用)を7月に発売(予価は11万円程度)する予定だ。2008年秋以降にはより低価格のグラフィックスカードを発売するという。

 本体サイズは565(幅)×254(奥行き)×425〜525(高さ)ミリ、重量は12.5キロだ。スタンドは上35度/下5度のチルト、左右45度ずつのスイベル、10センチの昇降が行える。また、液晶パネルを90度回転させての縦位置表示も可能だ。

LP2480zxは右に並べて置いたシルバーのフレームの液晶ディスプレイ「HP LP2465」と比較して、深みのある色を再現しているほか、S-IPSパネルということで斜め方向から見ても色度の変化が少ない(写真=左)。Rec.601、Rec.709、DCI-P3エミュレーションなど、液晶ディスプレイとしては珍しい色域のプリセットも備えている(写真=中央)。スタンドは、チルト、スイベル、昇降、縦位置表示が行える(写真=右)

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