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» 2008年05月23日 11時00分 公開

合計8系統の映像入力を装備:DisplayPort+HDMI搭載の新世代24インチワイド液晶――デル「2408WFP」を試す (3/3)

[林利明(リアクション),ITmedia]
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広色域パネルは高彩度の発色と階調が美しい

 2408WFPの特徴の1つに、NTSCとAdobe RGBの色域をほぼくまなくカバーする広い色域がある。試しに、カラー設定モード「グラフィックス」、画質モード「デスクトップ」の設定にて、デジタル一眼レフカメラで撮影したAdobe RGB色域の画像をPhotoshopで表示してみたが、緑から青にかけてと赤で高彩度の色がきれいだ。色飽和への耐性も高く、階調も比較的しっかりと判別できる。

 ただし、シャドウ寄りの階調は若干つぶれやすいようだ。輝度とコントラストの調整である程度は改善できるが、暗部階調にこだわるよりも、中間調からハイライト重視で調整したほうが全体としてよい結果となるだろう。

写真では正確な発色が伝わらないが、広色域パネルを生かした濃厚な発色が特徴だ(写真=左)。DVI-D接続でカラーとモノクロのグラデーションを表示した例(写真=中央、右)。全体的な階調性は保たれている

 もう1つ、sRGBモードの発色もチェックしてみた。別の液晶ディスプレイ(sRGB色域に近い液晶パネルを採用)をsRGB色域でキャリブレーションしたものと比較したところ、2408WFPのsRGBモードは色域をカットし過ぎているように感じる。もともとsRGBは高彩度方向の色域が狭いのだが、2408WFPのsRGBモードは全体的に彩度が低く、sRGBの色域の再現性はそれほど高くない印象を受けた。

 動画やゲームの表示性能はまずまずだ。スペック上の応答速度(中間調)は6msで現在の最速クラスではないが、いわゆる動画ボケや残像感はそれほど目立たない。輝度とコントラスト、画質モードによって動画ボケの印象が変わるので、いろいろな設定を試してみるとよいだろう。ダイナミックコントラストの効果は高く、映像の見栄えがより一層よくなる。コンテンツや好みにも左右されるので、ダイナミックコントラストのオンとオフも見比べておきたいところだ。

デジタルハイエンドシリーズならではの輝点ゼロ保証にも注目

 2408WFPが属するデジタルハイエンドシリーズには、標準サポートとして「プレミアムパネル保証」が提供されている。プレミアムパネル保証は、液晶パネルに常時点灯するドット(輝点)がある場合、製品を無償で交換してくれるサポートだ。適用期間は製品の保証期間と同じ3年間で、保証期間内なら何度でも交換できる。また、製品の購入時に、プレミアムパネル保証を有償で最長5年間まで延長することが可能だ(購入後の延長は不可)。

 ただし、注意点もある。標準で3年間のプレミアムパネル保証が適用されるのは、デジタルハイエンドシリーズの液晶ディスプレイを単独で購入した場合だ。デル製のPCと同時に購入したときは、PCの保証期間が液晶ディスプレイにも適用されることを覚えておきたい。

 2408WFPの魅力は、やはり豊富な入力インタフェースだ。現在の液晶ディスプレイ全体を見渡しても、最大でPCをここまで同時接続できる製品は見当たらない。AV入力では、海外メーカー製なのでD端子がないのは仕方ないとして、複数のHDMI端子が欲しかったところだが、接続する機器によってはDVI-D端子で代用できる場合もあるだろう(HDMI端子とDVI-D端子の変換アダプタを使う)。スケーリング機能も備えているので、接続する機器や表示コンテンツに応じて、最適な画面解像度で利用できる。多数のPCやAV機器を1台の液晶ディスプレイでまかない人には、文句なしにおすすめだ。

 sRGBモードの色再現性やOSDメニューの完成度は改善を望みたい部分もあるが、広色域の液晶パネルや豊富なインタフェース、ダイナミックコントラストによる動画/画像のメリハリある表示は満足度が高い。現状で9万9800円という直販価格は、デルの液晶ディスプレイにしては少し高めだと思う人がいるかもしれないが、4ポートのUSB 2.0ハブ、各種メモリカードスロット、プレミアムパネル保証といった付加機能まで含めて考えると、コストパフォーマンスは優秀といえる。

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