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» 2008年05月23日 11時00分 公開

合計8系統の映像入力を装備:DisplayPort+HDMI搭載の新世代24インチワイド液晶――デル「2408WFP」を試す (2/3)

[林利明(リアクション),ITmedia]

PIPとPBPで多彩な映像入力をフル活用

PIPとPBPが可能な映像入力には組み合わせがある

 豊富な入力インタフェースを生かすべく、ピクチャーインピクチャー(PIP)とピクチャーバイピクチャー(PBP)の機能を備えているのも見逃せない。前者は親画面の一部に小さな子画面を映す機能、後者は2つの入力系統を同じサイズで左右に並べて1画面内に同時に映す機能だ。ただし、PIPとPBPが可能な入力系統の組み合わせには、若干の制限があるので注意してほしい。

 分かりやすいように、DVI-D/D-Sub/DisplayPort/HDMI入力を「グループA」、コンポーネント/S-Video/コンポジット入力を「グループB」として述べよう。PIP/PBPを行うときは、片方の入力がグループA(グループB)の場合、もう片方の入力はグループB(グループA)に限定される。つまり、DVI-DとD-Sub、DVI-DとHDMI、コンポーネントとS-Videoといった組み合わせでは、PIP/PBPは行えない。PIP/PBPが可能な選択肢は、表示中の入力系統によってOSD上で自動的に切り替わる。

 PIP/PBPの有効化と無効化は、前面右下のPIP/PBPボタンで操作する。より詳細な設定をしたい場合は、OSDメニューを使う。OSDのPIP/PBPの項目では、PIPの子画面サイズと表示位置を調整できる。また、PIP子画面(PBPのサブ画面)が上記のグループBの場合、輝度、コントラスト、色相、彩度も調整可能だ。PIP子画面(PBPのサブ画面)がグループAの場合は、コントラストのみ調整できる。

OSDメニューは豊富だが、設定の保存には難アリ

前面の右下に電源を含む6つの操作ボタンが並ぶ

 各種の設定は本体前面の操作ボタンで行う。入力系統の切り替え、PIP/PBPの適用、輝度とコントラストの調整には、ショートカットボタンが設けられている。

 OSDメニューの画質に関する項目は、ガンマ(PC/Mac)、カラー設定モード(グラフィックス/ビデオ)、プリセットモード(画質モード)、シャープネス、動的コントラスト(ダイナミックコントラスト)などだ。色温度の設定項目はなく、画質モードの選択肢に組み込まれている(ケルビン値での指定もできない)。

 画質モードの選択肢は、カラー設定モードによって変わる。カラー設定モードが「グラフィックス」の場合、画質モードの選択肢はデスクトップ、マルチメディア、ゲーム、sRGB、暖色、寒色、カスタム(RGB個別調整)だ。カラー設定モードが「ビデオ」の場合、画質モードはムービー、ゲーム、スポーツ、自然色、カスタム(RGB個別調整)となる。さらに色相と彩度も調整可能だ。S-Videoやコンポーネントといったアナログビデオ入力だと、カラー設定モードは「ビデオ」で固定される。

 画質については後述するが、PC接続時はカラー設定モードは「グラフィック」で画質モードは「デスクトップ」の常用がおすすめだ。それ以外の設定は色調やコントラストに少々クセがあるので、表示内容に応じて試してみるとよい。PCでの映像表示やAV入力でも、最初は画質モードの試行錯誤が必要だろう。

画質モードの中には、暖色、寒色といった色温度の設定も組み込まれている(写真=左)。ダイナミックコントラスト機能のオン/オフや、低解像度のスケーリング機能(ワイドモード)も設定できる(写真=中央)。縦位置で利用する場合を想定し、OSDのメニューの表示方向を回転させられる機能も持つ(写真=右)

 残念なのは、OSDメニューの設定が入力系統ごとに記憶されないことだ。少なくとも、カラー設定モードと画質モードくらいは入力系統ごとに記憶してほしかった。この両者をOSDから変更するには、メニューボタンや+/−ボタンを10回前後も押すことになるからだ。

 ダイナミックコントラストのオン/オフも、各入力系統で共通となる。ダイナミックコントラストは映像やゲームにはとても有効なのだが、それ以外のPC用途には不向きだ。ダイナミックコントラストのオン/オフも10回程度のボタン操作が必要なので、もっと手軽に切り替えられるとよかった。

低解像度のスケーリング機能は優秀

 一方、WUXGA未満の解像度を入力したときのスケーリング機能は優秀だ。ドットバイドット(1:1)、アスペクト比固定拡大(縦横比)、フルスクリーン拡大(全画面)の3通りが用意されている。入力系統によって若干の違いはあるが、ほとんどの入力解像度でドットバイドットとアスペクト比固定拡大がきちんと機能した。

 ただし、PC側のグラフィックスカードとDisplayPortで接続したときのみ、ドットバイドットがうまく機能しなかった。今回試用したグラフィックスカードはPalitの「GeForce 9600GT Sonic」(ドライバはNVIDIA ForceWare)だが、試した解像度で正しくドットバイドット表示ができたのはSXGA(1280×1024ドット)だけだ。

 原因は特定できないが、SVGA(800×600ドット)やXGA(1024×768ドット)はアスペクト比固定拡大、UXGA(1600×1200ドット)はフルスクリーン拡大になってしまった。すべてのグラフィックスカードや環境で同じ状況とは限らないが、2408WFPとPCをDisplayPortで接続するときは、上記の現象を頭の片隅にでもとどめておいてほしい。

 HDMI端子やコンポーネント端子にAV機器を接続した場合も、スケーリング機能を利用できる。今回はプレイステーション3を接続してみたが、HDMI接続でもコンポーネント接続でも、1080i/pが正しくドットバイドットで表示された。720pの入力時は、ドットバイドットとアスペクト比固定拡大が可能だ。

DVI-D接続で1024×768ドットの映像をドットバイドット(写真=左)、アスペクト比固定拡大(写真=中央)で表示した例。HDMI接続で1080pの映像をドットバイドット表示した例(写真=右)

PCの接続端子とドットバイドットで表示できた解像度
インタフェース DVI-D DisplayPort HDMI
800×600 ×
1024×768 ×
1152×864 ×
1280×720
1280×1024
1600×900 × × ×
1600×1200 ×
1920×1080

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