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“小さく、静かで、安い”A4カラーレーザー「Satera LBP5050N」に迫るこれならウチにも置ける!?(2/3 ページ)

» 2008年06月18日 17時30分 公開
[小川夏樹,ITmedia]

クイックスタートが可能で、省エネ、静音性にも配慮

 LBP5000シリーズは、用紙の通過する部分だけを瞬時に加熱する独自のオンデマンド定着方式を採用しており、ウォームアップ時間「0秒」(電源投入時は除く)をうたっているのが特徴だ。もちろん、LBP5050Nもこの方式を採用しており、低価格モデルながらウォームアップ時間0秒で印刷できる。

 オンデマンド定着方式の恩恵は短いウォームアップ時間だけでなく、待機時やスリープ時の消費電力が低いところにもある。LBP5050Nは待機時で約13ワット以下、スリープ時では約7ワット以下という低消費電力を実現。印刷時の平均消費電力はカラーで約205ワット以下、モノクロで約255ワット以下と、インクジェットプリンタにはおよばないが、かなりの低消費電力で、月々の電気代にやさしい仕様になっている。

 ランニングコストはA4サイズの用紙に5%印刷した状態でカラーが約18.1円、モノクロが約3.3円とレーザープリンタの中では安価な部類に入る。最近流行のエコ対応も押さえており、クラスB情報処理装置(VCCIクラスB)や国際エネルギースタープログラム、グリーン購入法、エコマークなどに適合している。

 消費電力が少ないこともあり、本体はファンレス設計を採用し、待機時やスリープ時にほぼ無音という点も評価できる。また、印刷時の音もそれほど耳障りではなく、レーザープリンタとしても静かだし、標準的なビジネス用インクジェットプリンタの印刷時の音と比べても静かだ。

使いやすいドライバ画面とリモートUIを用意

 印刷方式は半導体レーザー+乾式電子写真方式を採用する。印刷の実解像度は600dpi×600dpiだが、これをスムージング処理することで最大9600dpi相当×600dpiの出力が可能だ。画質に関しては、キヤノンのインクジェットプリンタ「PIXUS」ブランドと色設計指針を共通化し、1万点を超える写真サンプルの分析結果から記憶色に近い色合いのプリントを追求しているのが特徴だ(実際の印刷品質チェックは後述)。

 LBP5050Nは専用のCPUを搭載しておらず、印刷データはPC側で「Soft UFR」(Ultra Fast Rendering)によってレンダリングする。そのデータを同社の圧縮技術「Hi-ScoA」(Smart Compression Architecture)を使って約3分の1程度に圧縮し、パイプラインバースト転送によってプリンタ側にデータを送信するColor CAPT(Canon Advanced Printing Technology)方式で印刷を行う。搭載するメモリは16Mバイトでメモリの増設はできない。

 対応OSは、現状でWindows 2000/XP(32ビットのみ)/Vista(64ビット含む)/Server 2003(32ビットのみ)となっているが、8月以降にMac OS X(10.3.9以降)用のドライバが同社のWebサイトからダウンロード提供される予定だ。ドライバはウィザード形式でセットアップするようになっており、ネットワーク運用でも自動的にプリンタを検索して簡単にインストールできる。なお、付属するドライバCD-ROMにはFontComposerとTrueTypeフォント一式が収録されている。

ドライバのインストールは、付属のCD-ROMをセットすると自動的にユーティリティソフトが呼び出される。通常は「おまかせインストール」で構わないだろう(画面=左)。プリンタポートの手動設定、ネットワーク経由、USB接続のどれでもインストールできる(画面=中央)。ネットワークインストールを選ぶと、自動的にネットワーク上のプリンタを検索してくれる(画面=右)

 ドライバ画面はタブごとに用途が分かれた同社製プリンタおなじみの構成だ。給紙方法、両面印刷、Nページ印刷(最大16ページ対応)といった設定は、タブごとに用意されているイラストをマウスでクリックすることでも変更できるので、直感的な操作が可能だ。また、通常は「ページ設定」タブの操作だけで間に合うように、ビジネスシーンで使うスタンプマークや拡大/縮小(25〜200%)の設定なども、ここに用意されている。

プリンタドライバは「ページ設定」「仕上げ」「給紙」「印刷品質」の4つのタブに分かれている。「ページ設定」タブに倍率指定や1ページへの縮小印刷、スタンプ機能などビジネス用途に必要な機能が用意される(写真=左)。出力解像度を「印刷品質」タブから明示的に指定して出力することはできないが、ここから色補正やカラーマッチングの設定を呼び出して変更することが可能だ(写真=中央、右)

 さらに、ネットワーク運用に対応するLBP5050Nでは、プリンタの情報や設定をWebブラウザ経由で確認したり変更できるリモートUIにも対応する。特定IPの印刷を制限したり、トナー切れなどの警告を電子メールで管理者に通知する管理機能も持つ。

ネットワーク運用した場合はWebブラウザ経由でリモートUIが利用できる(写真=左)。プリンタ情報の確認や設定の変更だけでなく、管理者情報などを設定しておくことも可能だ(写真=中央)。ネットワークの設定やファームウェアのアップデートなども行える(写真=右)

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