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» 2008年08月08日 08時08分 公開

山谷剛史のアジアン・アイティー:“五輪!”な北京で使える(はずの)オンラインサービス (2/3)

[山谷剛史,ITmedia]

「いろんな意味でいろいろあるね」──北京版「電車経路検索」

 北京地下鉄は、長い間「1号線」「2号線」「八通線」「13号線」しかなかったが、首都国際空港と北京中心部を結ぶ「机場快軌」、オリンピックメイン会場へアクセスする「8号線奥運支線」、北京市を南北につなぐ「5号線」、北京のビジネス街を走る「10号線」が2008年になって相次いで開業した。

 空港から電車を利用してそのまま北京市内まで行けるようになることで「北京を知らない外国の個人旅行者でも、ようやく自由に動けるようになったか」と、北京の交通事情を知るものは思っている。北京市の一部では公衆無線LANスポットが無料で開放されるそうだが、そのことを報じるニュースを見る限り、「二環路」(環状二号線)に沿って地下を走る地下鉄2号線と10号線の東半分にある駅の地上出口あたりで利用できるようだ。無線LANのアクセスポイント名は「CECT-CHINACOMM」と設定されているとのこと。

北京地下鉄の入口
北京地下鉄のWebページで確認できる路線図

 そんな、新規路線の開業が相次ぐ地下鉄だけでなく、北京の路線バスも含めた経路探索ができるWebサービスがある。テキストベースのシンプルなデザインが特徴の「北京公交网」だ。このWebサービスのトップページにある上から3番目の青枠「北京公交換乗査詢」という項目で経路検索が利用できる。「起点名称」(出発駅)と「終点名称」(下車駅)で指定したい駅名の「最初の文字の発音」を選び、駅名を選択することで経路探索ができる。中国語における漢字表記の発音が分からなければ、漢字をピンイン表記へ変換する「書虫ピンイン(pinyin)サービス」などを利用するといいだろう。

 新規路線の開業とともに、北京地下鉄のWebページも更新されている。こちらでも経路検索サービスが最近になって追加されたが、「遠く離れた駅なのにありえないほど短い時間でたどりつける」という問題や「検索速度が遅すぎる」という苦情があって、しばらくの間、経路探索を実行すると「システムアップデート中」というメッセージが出るだけだった。8月4日に確認したところ、サービスが復活しているようだが、「検索速度が遅すぎる」という問題は未解決のままで、結果が表示されずに素のSQLが出てきてしまうこともある。

 現在、北京地下鉄のWebページでは、中国語版のページで「地下鉄路線図」(ページの左上にある「地鉄線路図」)や初電/終電の時間(「地鉄線路図」の下にある「地鉄時刻表」)の情報が閲覧できる。英語版のページは中国語版のページより更新が遅れていて、路線図が掲載されていないだけでなく、8月4日時点では「システムアップデート中」という画面しか表示されなかった。

 また、北京近郊の都市に足を伸ばしたいなら、比較的安心して使える交通手段は鉄道となる。鉄道の時刻表を確認するなら「中国鉄路網」が利用できる。出発駅と到着駅を指定すれば、両駅を通る列車の一覧が表示される。さらに、ここで表示された列車番号をクリックすると、その列車の途中停車駅がすべて表示できる。

 北京の地下鉄に乗るときは、駅の「自動售票机」と書かれたところにある自動券売機で、タッチパネルを操作して目的の駅を「何号線の何という駅で降りるか」と指定する。漢字表記が分かっていれば目的の駅を探すのはそれほど苦労しない。画面に支払額が表示されるので、示された金額を投入すれば、プラスチックカードの切符とお釣りが出てくる。

「自動售票机」と書かれたパネルを掲げる自動券売機
これが交通機関の切符として普及している非接触型ICカードだ

購入した切符(カード)を自動改札の手前にあるポートに掲げるとゲートが開く
ホームには路線図と運行状況を示す情報ディスプレイが設置されている

 日本の自動券売機に慣れている人なら、戸惑うことなく利用できる……はずだが、中国国内で流通している紙幣の中には、あまりにもボロボロで自動切符販売機で読み取ってもらえないものが少なからずある。そのため、切符の購入ではできるだけコインを使うようにしたい。もし、手元に“ボロボロの紙幣”しかないときは、有人の切符販売窓口か改札口にいる駅員にボロボロの紙幣と「私は外国人です。とても困っています」と“いわんばかりの顔”を見せよう。

 なお、北京の人とコミュニケーションを取る場合、アルファベットを使った発音表記「ピンイン」で地名を書いたとしても、多くの住民は読めないはずだ。中国で最もインターネットが普及している地域に住んでいるといっても、英語や日本語などをお互いに使えるような状況でない限り、日本語漢字でもいいから、固有名詞を漢字で書いたほうが、コミュニケーションは取りやすい(北京語に堪能ならば言うことなし)。

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