CPUは、45ナノメートルプロセスルールのPenryn世代をサポートしており、オーバークロック設定を利用すればFSB1600MHzにも対応できる。メモリも、定格対応はDDR2-800までだが、こちらもオーバークロック設定によって、DDR2-1066、DDR2-1200に対応可能だ。
拡張スロットは、PCI Express 2.0 x16スロットとPCI Express x8を1基ずつ搭載しており、8レーン×2を使用するCross Fireを構築できる。そのほかに用意されたスロットはPCI Express x1が2基、PCIが2基という、標準的な構成だ。
Serial ATAは、ICH10Rが制御する6ポートに加えて、オンボードで用意されたJMB363が制御するSerial ATAが2ポート、そして、こちらもオンボードで用意されたJMB362が制御するeSATAの1ポートをバックパネルに搭載している。そのほかに用意されたオンボード機能は、Realtek 8111Cで制御されるギガビットLAN、Realtek ALC888で制御されるサウンドCODEC、そして、IEEE1394を制御するJMicronのJMC831が実装されている。
拡張スロットは、PCI Express 2.0 x16が1基、PCI Express 2.0 x8が1基、PCI Express x1が2基、PCIが2基という構成。2枚差しのCrossFireに対応する(ただし、8レーンが2つの構成になる)P45 Platinumがオーバークロッカーなどのコアなユーザーに向けた製品であることはすでに紹介したが、イマドキのオーバーロックは高いFSBだけが重要というわけではない。CPUのコア電圧を定格より下げて消費電力を減らすことで発熱を抑えて運用するユーザーも多い。
そういった視点で考えると、P45 Platinumの可変式5フェーズ電源回路は発熱を低く抑えることができるため扱いやすい。実際のところ、ほかのIntel P45 Express搭載マザーボードで、定格設定のアイドル状態で42度程度だったCPUの温度が、P45 Platinumでは36〜37度と、5〜6度も低くなっている。さらに、重い負荷をかけた状態では、13度近い差となるので、P45 Platinumの電源回路が発熱を抑えるのに大きく貢献していることは間違いなさそうだ。
一方、オーバークロック耐性に関しては、評価に用いた機材に限っていうならば、飛びぬけて優れていたわけではなかった。別のマザーボードで行ったオーバークロック設定において3.5GHzで安定動作したCPUとそのほかのパーツで構成したシステムが、P45 Platinumでは3.36GHzあたりが限界となってしまった(電圧は定格設定のまま)。さらに、省電力化機能である「Green Power」を有効にして、電源回路のフェーズをコントロールさせると、安定動作となるオーバークロック設定は3.2GHz程度となる。
P45 Platinumは、CPUの耐性ぎりぎりの高クロックで使用するほかに、低電圧化や省電力化の方向にチューニングを行って発熱を抑えたPCのマザーボードとして運用するのにも向いている。もちろん、採用しているパーツの高い信頼性を考慮すれば、実用的な省電力サーバなどの用途でもP45 Platinumの特徴は十分に生かされるだろう。
| MSI P45 Platinum | MSI P45 Platinum 3.36GHz | |
|---|---|---|
| PCMark05:PCMarks | 6845 | 7740 |
| PCMark05:CPU | 6874 | 8656 |
| PCMark05:Memory | 6080 | 7022 |
| PCMark05:Graphics | 6863 | 7024 |
| PCMark05:HDD | 4998 | 4990 |
| PCMark05:HDD-XP Startup | 8.841 | 8.864 |
| PCMark05:Video Encoding | 482.96 | 605.744 |
| PCMark05:Image Decompression | 37.749 | 47.757 |
| PCMark05:WMV Video Playback | 70.676 | 84.411 |
| 3DMark05:3DMarks | 10505 | 10913 |
| 3DMark06:3DMarks | 5149 | 5365 |
| Final Fantasy XI Official Benchmark 3 Version 1.0 :Low | 7731 | 8052 |
| Final Fantasy XI Official Benchmark 3 Version 1.0 :High | 9948 | 10687 |
| 評価用システム構成 | |
|---|---|
| CPU | Core 2 Duo E6750(2.66GHz) |
| Memory | DDR2 PC2-1066 1GB×2 |
| Graphics | Radeon X1950 Pro(512MB) |
| HDD | Seagate ST3160812AS (Serial ATA 160GB 7200rpm) |
| OS | Windows XP Professional SP3 |
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