ソニーはクリエイティブ用途向けノートPC「VAIO type A」の2008年秋冬モデルを9月20日に発売する。店頭販売向けのラインアップは、写真編集用のフォトエディション「VGN-AW70B/Q」と、動画編集用のビデオエディション「VGN-AW50DB/H」の2モデルを用意。いずれも価格はオープンで、量販店での実売価格は前者が32万円前後、後者が30万円前後と予想される。
VAIO type Aの新ラインアップは、液晶一体型ボディに変更されたクリエイティブ用途向けのデスクトップPC「VAIO type R」と同様、前機種の基本スペックが異なる3モデル構成から、動画編集用のビデオエディションと写真編集用のフォトエディションからなる2モデル構成となった。
モデルチェンジにともない、ボディのデザインは一新されている。液晶ディスプレイはアスペクト比16:10/解像度1920×1200ドットもしくは1440×900ドットの17型ワイドパネルから、アスペクト比16:9/解像度1920×1080ドットの18.4型ワイドパネルに変更された。液晶パネルの表面処理や色域は2モデルで異なる(詳しくは後述)。
横長になった画面サイズにともないキーボードには10キーが追加され、狭額縁設計やVAIOノートの他モデルにも見られる「シリンダーデザイン」を組み合わせることで、画面サイズが小さい前モデルと比較して、横幅こそ長くなったが、奥行きと使用時の高さは短くまとめている。本体サイズは437.2(幅)×288.9(奥行き)×36.9〜39.7(高さ)ミリ、重量はVGN-AW70B/Qが約3.95キロ、VGN-AW50DB/Hが約3.9キロだ。標準のバッテリー駆動時間は、いずれも約2時間をうたう。
基本スペックはCentrino 2世代に強化された。前モデルに比べて、CPUはFSB 800MHzのCore 2 Duo T9300(2.5GHz/2次キャッシュ6Mバイト)/T8100(2.1GHz/2次キャッシュ3Mバイト)からFSB 1066MHzのCore 2 Duo T9400(2.53GHz/2次キャッシュ6Mバイト)に、チップセットはIntel PM965 ExpressからIntel PM45 Expressに、GPUはGeForce 8600M GT(グラフィックスメモリ256Mバイト)からGeForce 9600M GT(同512Mバイト)に変更されている。また、NVIDIAの「PureVideo」を用いて実現されるノイズリダクション、アップスケーリング、高画質I/P変換、シャープネスの高画質化技術「Motion Reality HD」も備えている。
メモリは標準で2Gバイト(2Gバイト×1)、最大で4Gバイト(2Gバイト×2)を装備可能。PC2-5300からPC2-6400に高速化した。HDD容量は400Gバイトもしくは200Gバイトだった前モデルから、500Gバイト(250Gバイト/5400rpm×2)に増量している。ちなみに、VGN-AW70B/QはRAID 0構成で出荷される。光学ドライブは1層BD-Rに4倍速、1層BD-REおよび2層BD-R/REに2倍速で書き込めるBlu-ray Discドライブだ。OSはWindows Vista Home Premium(SP1)をプリインストールしている。
オーディオ面は、VAIO独自のDSD録音/再生対応サウンドチップ「Sound Reality」を搭載し、サラウンド音響技術の「Dolby Home Theater」に対応。ツインサテライトスピーカーとバスレフ型サブウーファーからなる2.1チャンネルスピーカーシステムを備えている。サブウーファーの内蔵にともない、ボディ内部にはゴムダンパーを各所に設置するなどの振動対策が行なわれた。
インタフェースはUSB 2.0×3、4ピンのIEEE1394、アナログRGB出力、HDMI出力、光デジタル音声出力(角型)×1、アナログ音声入出力、FeliCaポート(2.0対応)、有効131万画素のWebカメラ、メモリースティックPROスロット、SDメモリーカード(SHDC対応)/MMCスロット、CFスロット、ExpressCard/34スロットを搭載する。ネットワーク機能は1000BASE-Tの有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n(11nはドラフト準拠)の無線LAN、Bluetooth 2.1+EDR、FAXモデムを持つ。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.