ミネベアは3月2日、東レの新素材フィルムを用い、静電容量式タッチパネルと加重センサーを組み合わせた入力インタフェース「COOL LEAF」を開発、その第一弾としてキーボードとリモコン、電卓を製品化したと発表した。デザインは大阪大学大学院教授の川崎和男氏が手がけた。
COOL LEAFは、80層のフィルム(PET)をフラットトップに重ね、可視光線の波長(約400〜700nm)を遮断することで鏡面を作り出し、1枚の板に導光板式バックライトの文字を浮かび上がらせるユニークなデザインが特徴だ。キートップの凹凸が排除され、完全な防滴性能を備えているため、表面を拭くだけで清掃できるというメリットがある。川崎氏は「これまでのキーボードとは違い、アルコールと中性洗剤で表面に付着したバクテリアや血液を除去できたるため、非常に清潔だ」と説明し、医療現場などでの活用にも期待する。なお、試作機は2.4GHzの無線方式を採用したワイヤレス仕様だったが、BluetoothやUSBの実装も可能という。バッテリーは単4電池6本で「使い方にもよるが約8時間駆動する」(同社)。


キーボードやライティングデバイス、フォースセンサーの開発・設計を行うミネビアの“横の総合力”を結集したという新しい入力デバイス「COOL LEAF」(写真=左)。新素材を東レ、デザインを川崎教授、実装をミネビアが担当する(写真=中央)。静電容量式のタッチパネルに上に新素材フィルムを重ね、バックライトの光(文字)が透明のアクリル板に浮かび上がる未来感のあるデザインが特徴(写真=右)発表会に並んでいた展示機を実際に試したところ、キーボードの打ち心地はまさに1枚のガラス板(実際はアクリル板)を叩いているような感触だ。ただ、押下するキートップがないために、文字の中心近くを触らないと入力できないことがあった(試作機は17ミリピッチ)。一方、コンビネーションキーは、SHIFTやCTRLなどの入力をメモリに逃がすことで認識しており、ホームポジションなどに置いた複数の指は、加重センサーによってきちんと認識がキャンセルされていた。なお、入力に対するフィードバックは、現状では内蔵ビープ音のみだが、今後はハプティックス(触覚フィードバック)の実装も視野に入れているという。
製品化の時期や価格は今のところ未定。OEM供給のみで自社販売は行わず、3月2日時点で具体的な契約はないとしている。
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