MSIの「Big Bang」シリーズは、同社のマザーボードラインアップにおいて、オーバークロック関連の機能やギミックなど、自作PCユーザーの「遊び心」を強烈に刺激するモデルをそろえている。すでに、Intel P55 Expressを搭載した「Big Bang-Trinergy」、同じIntel P55 Expressに加えて「Lucid HYDRA Engine」を採用して、NVIDIAのGeForceシリーズとAMD(ATI)のRadeon HDシリーズを混載したマルチGPU環境構築が可能な「Big Bang-Fusion」が日本市場で登場している。
5月18日には、Intel X58 Expressを搭載した「Big Bang-XPower」も登場した。“Bloomfield”世代のCore i7 900番台だけでなく、6コアを内蔵した“Gulftown”世代のCore i7-980X Extreme Editionにも対応するBig Bang-XPowerなら、インテル製CPUの最高パフォーマンスをなら存分に引き出すことも可能だ。
Big Bang-XPowerの出荷は5月21日から始まる予定だ。ここでは、出荷前の同製品を画像を中心に紹介していこう。
これまでのBig Bangシリーズで採用された各種ギミックは、Big Bang-XPowerでもほぼ共通する。しかし、Intel P55 Expressがベースであった従来モデルからIntel X58 ExpressとICH10Rの組み合わせに変更されたのにあわせて、メモリスロットや拡張スロットの数が増加しただけでなく、専用コントローラを実装してUSB 3.0とSerial ATA 6.0Gbpsに対応するなど、従来のBig Bangシリーズのマザーボードと比べてBig Bang-XPowerは拡張性が大幅に強化されている。
USB 3.0コントローラにはNECの「D720200F1」を実装する。ほかのマザーボードでも採用例の多い定番のチップだ。Serial ATA 6GbpsのコントローラはMarvellの「88SE9128」だ。Big Bang-XPowerには、USB 3.0インタフェースがバックパネルに2基、Serial ATA 6Gbps対応インタフェースが基板に2基用意される。
88SE9128にはRAIDコントローラが組み込まれており、Big Bang-XPowerではRAID 0/1の構築が可能だ。なお、サウスブリッジとして搭載するICH10Rを利用して、RAID 0/1/0+1/5/AHCIの構築もできる。また、88SE9128はeSATAコントローラも内蔵するが、Big Bang-XPowerでは、JMicron Technologyの「JMB 362」を実装して、こちらでバックパネルに用意した2基のeSATAインタフェースを制御している。
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