本体の端子類は側面と背面に分けて配置されている。左側面に2基のUSB 2.0、ブリッジメディアスロット(SDXC/SDHC/SDメモリーカード、MMC、メモリースティックPRO/xDピクチャーカード対応)、ヘッドフォン出力、マイク入力を装備し、右側面には光学ドライブ、B-CASカードスロット、ディスプレイ表示オフボタン、入力切り替えボタン、輝度調整ボタン、音量調整ボタンを備える。そして背面には4基のUSB 2.0、HDMI入力、D4入力、RCAステレオ音声入力、テレビアンテナ入力、同軸デジタル音声出力、有線LAN、ACアダプタ用DC入力の端子が並ぶ。
eSATAやUSB 3.0といった高速なポートこそないが、合計6基あるUSB 2.0や主要なメモリカードに対応するスロットなど、一般的なユーザーがよく使うと思われるインタフェース類は十分にそろっている。また、HDMIおよびD4入力を用意しているため、HDゲーム機やBlu-ray Discレコーダーなどを接続し、単体の外部ディスプレイとして活用することも可能だ。右側面には、PCと外部入力の映像を切り替えるボタンが用意されている。
ネットワーク機能は有線LAN(ギガビットLAN)および無線LAN(IEEE802.11b/g/n)を備えており、Bluetoothは非対応だ。
21.5型ワイド液晶ディスプレイは1920×1080ドットのフルHD表示に対応しており、内蔵地デジチューナーによるテレビ映像を高精細に映し出す。液晶ディスプレイにはClear SuperViewという東芝独自の名前が付けられているが、これはいわゆる光沢液晶だ。周囲の景色などが映り込みやすい半面、液晶パネルからの光が拡散せず、発色はよい。
輝度とコントラストはいずれも高く、光沢パネルも相まってパンチが効いた映像が味わえる。ただし、TN方式の液晶パネルなので視野角には注意したい。左右から画面を見ると少し黄色がかぶり、下から見上げた場合には黒つぶれが気になる。
もっとも、画面の正面近くから映像コンテンツを視聴する場合の視認性や発色に問題はないので、ノートPCの「dynabook Qosmio V65/87M」より大画面かつ高精細、そして高画質が味わえる。なお、ディスプレイの上部には有効画素数約130万画素のWebカメラを内蔵している。
内蔵スピーカーにこだわっているのも見逃せない。液晶パネルの下にオンキヨー製のステレオスピーカーを内蔵するほか、ステレオスピーカーやヘッドフォンで手軽にサラウンド音響を楽しめる「ドルビーアドバンストオーディオ」や、ダイナミックレンジを最適化して大きな音から小さな音まで聞きやすくする「MaxxAudio」も搭載する。オンキヨー製のステレオスピーカーは低音の迫力こそ弱いものの、誇張がなく素直な音が鳴る印象で、ドルビーアドバンストオーディオとの組み合わせにより、液晶一体型PCとしては臨場感あるサウンドを享受できる。
ユニークなところでは、PC本体の電源がオフ/スリープ/スタンバイ/休止状態の状態でも、iPodなどのオーディオプレーヤーを音声入力端子に接続すれば、Qosmio DXの内蔵ステレオスピーカーを外付けスピーカーとして代用できる「東芝スリープアンドミュージック」機能も持つ。
なお、ボディ背面には同軸デジタル音声出力も備えているが、この端子はWindows使用時のみ有効だ。HDMIやRCAステレオ音声から入力した場合、同軸デジタル音声出力を使えない点は覚えておきたい。
付属のテンキー付きキーボードと横スクロール機能付き光学マウスはワイヤレス式で、かなり遠くからでも反応してくれる。キーボードは単三形電池を2本、マウスは単三形電池を1本利用する仕組みだ。カラーはいずれも光沢ブラックで統一されており、本体のデザインとの相性がいい。そのほか、テレビ機能やWindows Media Centerを遠くから操れるリモコン(単四形電池2本使用)が付属する。
キーボードはかなり薄く、一部のキーをFnキーとの同時押しで実現する日本語106キー構成となっている。キーピッチは約19ミリと広いが、キーストロークは約2ミリとノートPC並に浅い。ただし、軽めのタッチで入力でき、キーの反応自体も悪くないので、タイプミスが多くなるようなことはなかった。一方、キートップの光沢は少し抑えられているものの、通常のキーボードに比べて指紋が付着しやすいのは気になるかもしれない。
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