CEATEC JAPAN 2011のインテルブースでは、Ultrabookの実機体験コーナーが設けられている。Ultrabookはインテルが提唱する薄型ノートPCの新カテゴリーで、持ち運びのしやすさや、バッテリー動作時間の長さなど、タブレット型端末の長所を備えるのが特徴だ。今回ブースに展示されたUltrabookは5機種で、発表済みの東芝「dynabook R631」とエイサーの「Aspire S3-1(仮称)」以外は、日本では未発表の機種となっている。
東芝の「dynabook R631」は13.3型ワイドの液晶ディスプレイ(1366×768ドット)を備え、厚さ8.3〜15.9ミリ、重量約1.12キロの薄型・軽量ノートPC。CPUは超低電圧版のCore i5-2647M(1.6GHz/最大2.3GHz)を搭載する。発売は2011年11月中旬の予定。dynabook R631はインテルブースに2台展示しているほか、東芝ブースでも展示しており、そちらでは内部構造が分かるスケルトンモデルと内部基板を見ることができる。
エイサーが9月27日に発表したUltrabook「Aspire S3-1」もブース内に2台置かれている。こちらのスペックはCPUがCore i7-2637M(1.7GHz/最大2.8GHz)で、240GバイトのSSD、厚さは13.1〜17.5ミリで重量は1.4キロ未満となっている。液晶ディスプレイは、dynabook R631と同じく、13.3型ワイドで最大解像度は1366×768ドットとなる。実売価格は15万円前後と予想される。
ASUSからは「ASUS UX21」と「ASUS UX31」の2台のUltrabookを参考出展している。これらの機種は未発表ということもあり、詳細なスペックは記載されていなかった。展示されている実機のスペックについては「ここに置いてあるPCのスペックはあくまで一例。近々発売することは決まっていますが、スペックが変更される可能性は大いにあります」(説明員)とのこと。デバイスマネージャなどで調べた展示モデルのスペックは次の通りだった。
ASUS UX21/UX31の主なスペック | ||
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機種 | UX21 | UX31 |
CPU | Core i7-2677M(1.8GHz/最大2.9GHz) | |
メモリ | 4Gバイト | 4Gバイト |
SSD容量 | 128Gバイト | 256Gバイト |
画面サイズ | 11.6型ワイド | 13.3型ワイド |
最大解像度 | 1366×768ドット | 1600×900ドット |
OS | Windows 7 Home Premium(64ビット) | |
展示されている多くの機種が銀色のボディカラーを採用するなか、1つだけ天面がオレンジ色となっている機種が展示されている。それがレノボの「IdeaPad U300s」だ。展示機のスペックをデバイスマネージャで調べると、搭載CPUはCore i7-2677M(1.8GHz/最大2.9GHz)、ストレージは256GバイトSSD、メモリは4Gバイト、13.3型ワイドの液晶ディスプレイの最大解像度は1366×768ドットとなっていた。OSは64ビット版のWindows 7 Ultimateだった。
他の機種には銀色以外のカラーバリエーションはないのか、と尋ねるとインテルブースのスタッフは「Ultrabookは法人向けに販売するという狙いもあるため、無難な色の機種が多いのだと考えられます。今後Ultrabookがコンシューマー向けに本格的に売り出される際には、このPCのようにさまざまなカラーバリエーションが出てくるでしょう」と説明した。
Ultrabookの今後の動向について、インテルブースのスタッフは「やはり、高いパフォーマンスとバッテリー動作時間を両立させるのはまだ大変なのでしょう。放熱も抑えたいはずですし。ベンダー各社は今は様子見といった感じです。Ivy Bridgeが出たら一気に新製品が投入されると思いますよ」と語っていた。
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