AMD、オーバークロック対応モデルを含めた“Llano Refresh”発表

» 2011年12月20日 14時01分 公開
[ITmedia]

“Unclock”な2モデルを先行出荷

 今回発表されたLlanoは、AMDで“Llano Refresh”と呼ばれているが、コアの世代は従来のままとされ、既存のラインアップも販売を継続する。AMDは、Llano Refreshの特徴として、従来モデルより高クロック動作が可能になり、Turbo CORE Technologyの最適化が進んだほか、統合したグラフィックスコアでは、性能向上のほかにAMD Steady Videoの機能を拡張したと説明する。また、CPU動作クロックの倍率設定ロックを解除したモデルも用意する。

 デスクトップPC向けのA-Seriesとして登場するのは、「A8-3870K」「A8-3820」「A6-3670K」「A6-3620」「A4-3420」の5モデル、ノートPC向けとしては、「A8-3550MX」「A8-3520M」「A6-3430MX」「A6-3420M」「A4-3330MX」「A4-3320M」「A4-3305M」の7モデルだ。主な仕様は以下の通りになる。

モデル名 統合グラフィックスコア TDP CPUコア数 CPUコアクロック(ベース) CPUコアクロック(Turbo CORE) 2次キャッシュメモリ 最大メモリクロック CPUソケット Radeon Core数 グラフィックスコアクロック Turbo CORE 対応
A8-3870K Radeon HD 6550D 100ワット 4 3GHz 4Mバイト DDR3-1866MHz FM1 400 600MHz ×
A8-3820 Radeon HD 6550D 65ワット 4 2.5GHz 2.8GHz 4Mバイト DDR3-1866MHz FM1 400 600MHz
A6-3670K Radeon HD 6530D 100ワット 4 2.7GHz 4Mバイト DDR3-1866MHz FM1 320 444MHz ×
A6-3620 Radeon HD 6530D 65ワット 4 2.2GHz 2.5GHz 4Mバイト DDR3-1866MHz FM1 320 444MHz
A4-3420 Radeon HD 6410D 65ワット 2 2.8GHz 2.8GHz 1Mバイト DDR3-1600MHz FM1 160 600MHz

モデル名 統合グラフィックスコア TDP Radeon Core数 グラフィックスコアクロック CPUコア数 CPUコアクロック(ベース) CPUコアクロック(Turbo CORE) 2次キャッシュメモリ 最大メモリクロック
A8-3550MX Radeon HD 6620G 45ワット 400 444MHz 4 2.0GHz 2.7GHz 4Mバイト DDR3-1600、DRR3L-1333
A8-3520M Radeon HD 6620G 35ワット 400 444MHz 4 1.6GHz 2.5GHz 4Mバイト DDR3-1333、DRR3L-1333
A6-3430MX Radeon HD 6520G 45ワット 320 400MHz 4 1.7GHz 2.4GHz 4Mバイト DDR3-1600、DRR3L-1333
A6-3420M Radeon HD 6520G 35ワット 320 400MHz 4 1.5GHz 2.4GHz 4Mバイト DDR3-1333、DRR3L-1333
A4-3330MX Radeon HD 6480G 45ワット 240 444MHz 2 2.2GHz 2.6GHz 2Mバイト DDR3-1333、DRR3L-1333
A4-3320M Radeon HD 6480G 35ワット 240 444MHz 2 2.0GHz 2.6GHz 2Mバイト DDR3-1333、DRR3L-1333
A4-3305M Radeon HD 6480G 35ワット 160 592MHz 2 1.9GHz 2.5GHz 1Mバイト DDR3-1333、DRR3L-1333
E2-3000M Radeon HD 6380G 35ワット 160 400MHz 2 1.8GHz 2.4GHz 1Mバイト DDR3-1333、DRR3L-1333

(記事掲載当初、統合グラフィックスコアの型番に誤りがありました。おわびして訂正いたします)

デスクトップPC向けモデル(写真=左)とノートPC向けモデル(写真=右)のそれぞれで、既存のラインアップとLlano Refreshとして登場したモデルをベンチマークテストで比較する

 A8-3870KとA6-3670Kは、Turbo CORE Technologyに対応しないものの、CPU動作クロックの倍率設定ロックを解除したモデルだ。AMDの資料によると、CPUで500MHz、統合グラフィックスコアで200MHzのオーバークロック設定、または、Dual Graphics構成で外付けのRadeon HD 6570を300MHzクロックアップした測定のそれぞれで比較したベンチマークテストの結果が紹介されている。

A8-3870KでCPUを500MHz、統合グラフィックスコアを200MHzクロックアップしてベンチマークテストを行い、その結果を定格動作を比較する(写真=左)。さらに、A8-3870Kと外付けのRadeon HD 6570のDual Graphics構成でCPUを500MHz、GPUを300MHzクロックアップした設定で、DiRT 3とBattlefield 3のゲームタイトルベンチマークテストの結果を比較する(写真=右)

 今回登場する“Llano Refresh”のうち、A8-3870KとA6-3670Kが12月末から出荷を開始する。実売予想価格はA8-3870Kが1万3980円前後、A6-3670Kが1万1980円前後となる。そのほかのモデルも日本市場で出荷が予定されているが、出荷開始日と実売予想価格は未定となっている。

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