できるビジネスパーソンはWindowsタブレットを使う! 「Prime Erdes PAD NT1」を試したiOS? Android?(1/2 ページ)

» 2011年12月27日 12時30分 公開
[小川夏樹,ITmedia]

最近の“できるビジネスパーソン”はタブレットまで使いこなすらしい

Prime Erdes PAD NT1

 いまではPCとスマホの連携は当たり前。仕事で「さらにできるようになったな!」といわれるには、タブレットを当たり前に使いこなせること、といった条件も付きそうな勢いだ。

 例えば、通勤途中や移動中の電車内でタブレットを使う人たちを以前より多く見かけるようになってきているし、これとは逆に、以前はよく見かけたPCを開いてひざの上に乗せてカチャカチャとキーボードを打つ、“オールドタイプのビジネスパーソン”の姿が少なくなってきた。

 実のところ、筆者のように“PCを絶対的優位に置くオールドタイプ”は、続々と出てくるタブレットを触り倒し「よくできてる」と表面ではほめつつも、本音は「タブレットはできることが限られる」「PCのほうがよりできることが多い」とタブレットを斜めに見てきたところがある。

 しかし、いまとなってはそういった見方は通じない。なぜならスマホやタブレットに対応した(対応させた)Webサービスが続々と登場してきており、それらサービスをタブレットで使いこなせるのが“できるビジネスパーソン”の新しい定義になりつつあるからだ。

 そんなオールドタイプをしり目に、スマホの操作を楽々とマスターして同じ操作性を持つタブレットを自然に受け入れたニュータイプのビジネスパーソンとは違い、我々オールドタイプにiOSやAndroidの操作を速やかにマスターしろといっても、固くなった頭では慣れるのにやはり時間がかかる。

 そんなオールドタイプに、PCと同じ操作性でタブレットを使いこなせている風を装えるのがWindowsタブレットであるドスパラの「Prime Erdes PAD NT1」(以下、NT1)だ。

オールドタイプに向くPCアーキテクチャのWindowsタブレット

搭載しているCPUはAMDの対Intel Atom対抗で低価格ノート向けのFusionAPUでデュアルコアAPUであるZ-01(動作クロックは1GHz)だ

 iPad2(iOS)やAndroidを搭載しているタブレットとは異なり、OSとしてWindows 7が動作するタブレットは、当然のことにPCのアーキテクチャを採用している。オールドタイプなら、PCのソフトウェアや周辺機器などを大量に所有しているだろう。

 Windowsタブレットであれば、そうした資産を存分に活用することができる。というより、PCの呪縛(じゅばく)から離れられない筆者のようなオールドタイプがタブレットに初めて手を出すのにうってつけの製品だ。

 前述したように、NT1はPCのアーキテクチャで、インテルのAtomに対抗するAMDの低価格ノートPC向けのFusion APUを採用している。CPUはデュアルコアAPUであるZ-01(1GHz)でメインメモリは4GバイトのDDR3-1066(PC3-10600)。64GバイトのSSDに64ビット版のWindows 7 Home Premiumをプリインストールしている。

 付属する専用ソフトウェアは「O-Easy」という設定&ランチャーソフトと2つの内蔵Webカムを切り替えたり操作する「Dual Camera Switch」というツールくらいだ。とはいえ、豊富なWindows対応アプリケーションが使えるので困ることはないだろう。

 グラフィックスは、CPUに内蔵するRadeon HD6250だ。タッチパネル液晶(IPS)のサイズは10.1型で解像度は1280×800ドット(16:10)。本体サイズは271(幅)×183(奥行き)×15.5(高さ)ミリ、重さは約875グラムだ。1キロを切っており、余裕で持ち運べる重さとサイズに収まっている。

マザーボード自体はMSI製で「MS-N0E1」と表示されている。このことから実はMSIの「WindPad 110W」をカスタマイズした製品だと分かる(画面=左)。メインメモリは4GバイトDDR3-1066(PC3-10600)を搭載。残念ながら4Gバイト以上の増設は不可能で、加えてシングルチャネルでの動作となる(画面=中央)。内蔵しているグラフィックスはRadeon HD6250だ。ストリーミングプロセッサ数は80、動作クロックはCPUの1GHzに対して280MHzと低い。メインメモリから384Mバイトがグラフィックスメモリとして割り当てられる(画面=右)

インタフェースをチェック

 本体のインタフェースは、USB 2.0が1ポートにSDHC対応のSDカードスロット、グラフィックスの外部出力用のミニHDMIにヘッドフォン端子、そして専用のドッキングステーション接続用端子となっている。また、マイクとステレオスピーカー、Webカメラ(130万画素、表側と裏側に各1基)も内蔵する。

 このほか、無線LAN(IEEE802.11b/g/n)とBluetooth(V3.0+EDR)も内蔵しているので、インターネット接続には無線LAN、そしてPC向けの多くのBluetooth機器(マウス、キーボード、ヘッドセット)を利用できる。なお、3G用のSIMスロットが用意されているが現状では対応状況は不明だ。

 オプションで用意されるドッキングステーション(3千980円)は充電スタンドとして使えるのに加えて、USBが2ポート、マイク&ヘッドフォン端子、HDMI、有線LANポートを搭載している。あらかじめUSBのマウスとキーボードを接続し有線LAN接続を行った状態で接続すればタブレットからWindowsデスクトップに早変わりする。

本体上面/下面

本体左側面/右側面

マウス代わりのスマートトラッカーで楽々操作

1280×800ドット表示に対応する10.1型ディスプレイを搭載

 NT1が“オールドタイプ”に向く理由は、ほかにもある。それはタッチ液晶以外に「スマートトラッカー」という、マウス代わりの機能が搭載されていることだ。小さな正方形のボタンなのだがこの上で親指の腹を動かすとそれに合わせてポインタが動くようになっている。簡単にいえば、超小型のスライドパッドが搭載されているわけだ。

 タッチ操作やフリックも可能だが、操作につまづいたときや面倒になってしまった際にこのスマートトラッカーが役に立つ。スマートトラッカーの下にはO-Easyを呼び出すボタン、その下がデスクトップを表示させるホームボタン、そしてSASと呼ばれるCtrl+Alt+Del信号を送るボタンが並ぶ。

画面右脇に光学式マウスポインタ「スマートトラッカー」を内蔵する

 正直言うと、慣れないタッチ操作をするよりも最初はこの機能を使ってしまうほうがよいだろう。しばらく使っているとスマートトラッカーにタッチ操作を加えるようになってくる。実際、筆者の場合は、このほうがタッチだけで操作を完結するよりもすばやく操作できた。

 また、Gセンサーを内蔵しており縦横と上下を自動判別してデスクトップの画面をそれに合わせて自動的に切り替えてくれるようになっている。この機能を切り替えるスイッチも搭載しており、常に縦長で使うなど、画面を固定することもできる。落とさないようにとの配慮からストラップを通す穴も設けられている。

 日本語入力はWindowsタブレットの機能を使う。当然、MS-IMEのソフトウェアキーボードなので、ほかのWindowsタブレットと操作性に変わりはない。10.1型の液晶は800×1280ドット(縦表示)より1280×800ドット(横表示)の状態のほうがキーボード画面が広くなり操作が行いやすいと感じた。ただし、Webページによっては縦長表示のほうが見やすいページもあるので、横表示で検索などは行い、閲覧時に縦横を切り替えるといった使い方が入力と閲覧の快適さを両立させる方法だろう。

左が800×1280ドット(縦表示)状態のキーボード。右が1280×800ドット(横表示)の状態のソフトウェアキーボード。右側のほうがキーボード画面が広くなるので圧倒的に操作が行いやすい

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