「予想できなかった」アキバの1年を振り返る:2011年のアキバ(後編)(2/4 ページ)

» 2011年12月30日 14時38分 公開
[古田雄介(ぜせ),ITmedia]

じわじわ評価の上がる「AMD A」と下がる「AMD FX」

AMD「A8-3850」と「A6-3650」。初回の価格は順に1万4000円弱と1万2000円弱だった

 地デジチューナーの売れ行きが高まっていた7月3日、AMDのデスクトップ向けGPU統合CPU(APU)「Aシリーズ」(コードネーム:Llano)がデビュー。4コアCPU搭載の「A8-3850」と「A6-3650」が、対応するA75マザーとともに各ショップの店頭に並んだ。そして、それ以降の半年間、CPUメーカーとしてのAMDは“良くも悪くも”頻繁に話題にのぼる存在であり続けた。

 LlanoはPhenom II/Athlon IIベースのCPUとRadeon HD 5600ベースにしたGPUを統合しており、「統合GPUでも3Dゲームがかなり快適に遊べるので、安くそこそこハイスペックなマシンを組むなら最強の選択肢だと思います」(PC DIY SHOP FreeT)と、各ショップの評判は上々。その後も、mini-ITXで9000円弱と安価なA75マザー「A75M-ITX」が8月に大きく注目されたり、TDPが初回ラインアップの100ワットから65ワットに下げられた「A6-3500」が9月に話題を呼ぶなど、ポジティブな反響が続いた。

8月に登場したmini-ITXサイズのASRock「A75M-ITX」

 一方、ハイスペック志向のAMDファンの間では、最大8コアで動作する次世代CPU「Bulldozer」の登場に関するウワサが上半期から流れていた。特にBulldozer対応とされるSocket AM3+タイプの「AMD 990」チップセットを搭載したマザーが6月に出回ってからは、「Llanoもいいけど、本当に欲しいのは8コアのBulldozerという人は多いですよ」(クレバリー1号店)と、街全体で期待感が上がった印象だ。

 そして、Bulldozerが「AMD FXシリーズ」としてデビューしたのは10月中旬。まずは、6コアの「FX-6100」と4コアの「FX-4100」が投入され、ファン待望の8コアモデル「FX-8150」と「FX-8120」の発売日は、AMD肝いりのユーザーイベント「AMD 秋のFX祭り」で11月4日と紹介された。

 告知どおりに11月4日に8コアFXが投入されたが、すでに新プラットフォームの熱は一部で冷めていたようだ。あるショップは「Bulldozerを待っていたハイスペック志向のユーザーはみんな8コアを待っていたのに、それを投入しないでユーザーイベントをするのはひどいですよ。評価機のベンチマーク結果もふるわないですし、オーバークロックの上げ幅が広いことくらいしか取り柄がない。失望している人が多いです」と漏らしていた。

 それでも、FX-8150は登場後すぐに入手困難になるほどの反響があり、年末時点でもほとんど出回ってない。12月17〜18日に開かれた大型イベント「2011 AKIBA PC-DIY EXPO 冬の陣」でも、AMDのセッションで代理店のアクスが「FX-8150は出ないこともないですけど、非常に先行きが不透明です。とりあえず忘れましょう」とスピーチするほどの状況になった。なお、FX-8120は比較的潤沢に出回っている。

6月末に登場したASUSTeKのAMD 990FX+SB950マザー「Crosshair V Formula」。2万7000円前後で店頭に並んだ(写真=左)。Bulldozer最上位の「FX-8150」。水冷キットとセットにした日本限定モデルが3万5000円前後で最初に登場した(写真=中央)。「2011 AKIBA PC-DIY EXPO 冬の陣」の一幕。見納めという意味合いを込めて、FX-8150の写真を大画面に写して場を盛り上げていた(写真=右)

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