iPhone対応ミニプロジェクター「Joybee GP2」を寝ながら使う布団でぬくぬく、もふもふ動画を(3/3 ページ)

» 2012年02月08日 17時00分 公開
[岩城俊介(撮影:矢野渉),ITmedia]
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三脚を使い「天井に投影」

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 では寝よう。

 iPhoneやiPad(などiOS搭載機器)では、カメラロールやビデオで認識されるデータなど、外部出力が可能なコンテンツ・アプリケーションでのみ有効になる仕様はほかの外部出力対応機器と同じだ。Dockコネクタへ差し、iTunesで転送した動画データや内蔵カメラで撮った映像をiPhone側で再生すると出力が外部機器側に切り替わり、本機より映像部分のみがフルスクリーン状態で投影される。付属のリモコンで、iPhone内コンテンツ(同一フォルダ内)の進む/戻るやボリューム調整といった簡易的な制御も可能だ。

 こちらは、標準のYouTubeアプリのほか、同一LAN(以外も可能だが)にあるPC内動画コンテンツをネットワーク経由でiPhoneより再生できるAir Videoなども利用できた。

 PCとの接続は、HDMIやアナログRGB、あるいはUSB(USBディスプレイアダプタ的な機能を内蔵)で「もう1台ディスプレイを接続した」場合と同じだ(アナログRGB接続時の音声はPC本体のオーディオ出力系、あるいは本体の音声入力経由で出力する)。普段使う動画再生ソフトとともに、全画面表示して再生すればよい。ミニノートPCやワイヤレスインプットデバイスとともに「寝ながらPC」もこれでできてしまう。

 投影については、プロジェクター用のスクリーンあるいは投影面が白色であればよいが、そうでない場合もおそらく多い。そこで本機の壁色補正機能が役立つ。薄い黄色/ピンク/薄緑/青色など壁の色に応じた色補正が行える。こちら、学校用に“黒板色”の補正モードなどもある。


photo 台形補正は上下方向のみ対応する

 音声出力は、本体に備わる2ワット×2の内蔵スピーカーのほか、普段使う外部アクティブスピーカーやイヤフォンを利用できるよう音声出力端子(3.5ミリステレオミニジャック)も備えている。本体動作時は内部冷却のためのファンがかなり勢いよく回る。イヤフォン/ヘッドフォンを使えば、より動画に没頭できることはもちろん、このノイズを遮断できる二次効果がある。

 寝る前、本体の設置場所には少しだけ注意が必要だ。本機の台形補正機能は上下方向のみ(自動調整対応)で、左右方向は残念ながら補正できない。つまり、本機はベッドの前か後ろ、寝た姿勢の直線上に設置するのが基本となる。もっとも、三脚があれば雲台の角度調整機構で本体を傾ける“手動で台形補正”も可能なので、あまり深く考えることはないか。ちなみに、少しでも傾いていると、暗室でそれだけを集中して見る──ためか意外と気になる。事前の位置調整はしっかりやっておくことを勧めたい。

 気になるといえば、天井の1面に表示が限られるので寝返りできず、頭の位置もほぼ固定される。こちらは数十分経過すると疲れが次第に気になってくる。ドーム型の天井で、フェイストラッキング技術を応用して視線に応じて投影面が動くようなシステムがあればよいが、それならソニー「HMZ-T1」などのヘッドマウントディスプレイでよかろう。ともあれ「寝ながら」であれば、アタマに重いものを装着せずに済むプロジェクターとしてのメリットを推したい。

 「そのまま寝ちゃった」時の対策も必要だ。本機はオートパワーオフ機能があり、未操作状態が続くと*分後に電源を自動的に切ってくれる。時間は5分/10分/15分/20分/25分/30分で設定でき、もちろん無効にもできる。対してiPhone側は、動画再生が終われば外部映像出力も自動的に終わる。……のだが、映画など長時間の動画や連続再生するものだと少し困るかもしれない。まあテレビと同じで、そのまま寝ちゃうのであれば何かが映っていても「消さないと……zzz」となるので、こちらもあまり深く考えることはないか。



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 さて、GP2は実売5万円前後(2012年1月現在)だ。その価格帯でもう少し本格的なプロジェクターが買えてしまったりするわけで、確かに、わざわざこれを……と思う人はいるだろう。

 ただ考えてほしい。「惰眠」の心地よさを。

 小型ボディ+iPhone、iPad、PCも万能に接続できるGP2の仕様はオフィスや家庭内でもかなり活躍シーンがあるのだが、あえて「寝ながら動画」用に。本機を心地よい睡眠のため、惰眠をむさぼるための寝具と考えると、気持ちよく幸せな利用シーンが想像できたりもするではないか。


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