書く、写す、録音する、そしてペンタブにもなる――デジタルノート「Eee Note EA800」を試すさらば紙のノートよ(2/3 ページ)

» 2012年02月10日 16時30分 公開
[望月瞬(撮影:矢野渉),ITmedia]
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メモ系を中心に写真や音声にも対応するアプリ群

EA800のホーム画面には、標準で14個のアイコンが並ぶ。目的のアイコンを専用スタイラスでタップすると、アプリが起動したり、設定画面が開く

 EA800には、標準で12種類のアプリがプリインストールされている。ホーム画面がランチャーになっており、登録されたアプリのアイコンを専用スタイラスでタップして起動する。アプリによって多少は異なるが、起動時間はだいたい5秒前後だ。タスクマネージャのような機能はないので、複数のアプリを使い分けるときは、ホーム画面を基点にアプリを行き来する。1度起動したアプリはキャッシュされるため、2度目以降はすぐに切り替わる。

 ホーム画面のGUIを見る限りでは、複数ページへの拡張性があるようだが、現状(2012年2月10日現在)では追加アプリや、アプリを追加する仕組みは提供されていない。iOSやAndroidのようなプラットフォームではないので難しいかもしれないが、標準アプリのアップデートや追加アプリの提供は、小規模でもよいので実現されることを期待したい。

 さて、EA800は“デジタルノート”とうたわれているように、内蔵アプリはメモ系が中心となっており、多彩なテンプレートが用意された手書き入力の「メモ」アプリ、ソフトウェアキーボードで入力する「テキストメモ」アプリ、ボイスレコーダーの「音声メモ」アプリが用意されている。内蔵カメラを使った「カメラ」アプリも、画像メモ用と考えてよい。

手書き入力の「メモ」アプリ

 このうちEA800の真骨頂といえるのが、手書き入力のメモアプリだろう。44種類ものテンプレートがあり、一般的なメモ用紙、ToDoリスト、スケジュール、連絡先(コンタクト)、グラフ用紙、カレンダーといったフォームの上に、手書きで自由に書き込める。紙のシステム手帳と同じイメージだ。内蔵カメラで撮った写真を貼り付けたり、表を挿入して、それらにコメントを付けるといった使い方もできる。

 手書き入力の「ペン先」は、鉛筆、ボールペン、マーカー、万年筆、ハイライトの5種類だ。筆圧検知に対応するペン先は万年筆だけのようだが、それぞれで色(濃さ)を淡色、グレー、黒の3段階から選べる。消しゴムツールも大/中/小の3段階だ。スタイラスの動きと画面の追従性はまずまず。解像度の限界もあって小さく細かい文字を書き込むのは厳しく、急いで書き殴ると線が崩れるものの、ある程度意識して少し丁寧に書くようにすれば、スタイラスの軌跡がほぼリアルタイムで画面に描画されるので、ストレスなく“ペン”を走らせることができる。メモ用途に十分使える印象だ。

 メモアプリで作成したメモは、クラウドサービスのEvernoteと連携できるのがありがたい。EA800の設定でEvernoteのアカウント/パスワードを登録しておくと、メモアプリからEvernoteへと手書きメモをGIF形式でアップロードできる(Wi-Fiによるインターネット接続環境とEA800での接続設定が必要)。

「メモ」アプリには、多彩なフォームが用意されており、システム手帳の感覚で書き込める

 テキストメモアプリはソフトウェアキーボードか手書きで入力し、テキストデータとして保存される。単純なメモ帳アプリと思えばよい。ソフトウェアキーボードは、英語/日本語(ローマ字)、およびアルファベット、数字/記号1、記号2という切り替えが発生し、スタイラスによる1文字ずつのタップ入力なので、高速な入力は難しい。日本語のローマ字入力は予測変換機能を備えているが、変換候補の表示数が少なく、予測の精度もそれほど高くないように感じた。テキストデータの入力機能は、あくまで簡易的なものと考えたほうがよいだろう。

ソフトキーボードで直接文字を打ち込むことも可能だ

 音声メモアプリは1回の録音(1ファイル)で最長2時間までの記録に対応する。録音を実行後、バックグラウンドで録音を継続しつつ、ほかのアプリを使うことも可能だ。録音の品質もまずまずで、会議や講演会、自分で話すボイスメモとして活用できる。

音声メモのアプリも用意しており、バックグラウンドで録音しながら、ほかのアプリを使うこともできる(写真=左/中央)。音楽プレーヤーのアプリも備えている(写真=右)

 カメラ機能については、内蔵カメラが200万画素なので、それほど高精細な撮影はできない。最大解像度は1600×1200ドットで、1.25倍/2倍/2.5倍のデジタルズームを使うと、記録解像度が1280×960/800×600/640×480ドットと小さくなっていく。とはいえ、小さな文字などは近づいて撮影すればよいので、仕事の画像メモとしても十分に使える画質だ。また、撮影した画像は、EA800の画面ではグレースケール表示だが、実際はカラーで記録されている(撮影画像はPCへ転送可能。PCとのデータ連係は後述)。

モノクロ液晶ながら、プレビューしながらの内蔵カメラによる静止画撮影が可能だ

内蔵カメラで撮影した画像は、カラーで記録されている。解像力が低くてノイズが目立ちやすいなど、高画質とはいえないが、ちょっとした画像メモとしてなら十分に使える

保存したメモはサムネイルで一覧表示できるほか、キーワード検索やタグ付けによる管理にも対応する

 ちなみに、各種のメモ系アプリで作成したデータの管理機能や検索性は、それほど便利ではない。各アプリを開いて、そのアプリで作ったデータを一覧表示することは可能だが、全体のデータを一覧表示する機能はない。ただし、すべてのデータを対象にした検索機能はあるため、各データのファイル名や、タグをきちんと入力しておくことで、検索性が大きく向上する。特にタグ付けは有効で、面倒に感じるのも確かだが、後々を考えると結局は一番速い。急がば回れだ。

 そのほかの特徴的なアプリとしては、PDF/EPUB/FB2形式に対応した電子書籍ビュワーの「Reader」と、Webブラウザがある。ReaderにはEA800のマニュアル(EPUB形式)がプリインストールされており、PCやメモリカードから転送したPDFファイルなども含めて、しおりや注釈、手書きメモの挿入が可能だ(PDFのメモ書きをPCに移すことはできない)。ページめくりは高速ではないが、反射型のモノクロ液晶は紙っぽい雰囲気があり、簡易的な電子書籍リーダーとしても活用できる。なお、電子書籍の購入機能もあるが、日本ではサポートされていない。

 Webブラウザは「体験版」という位置づけで、複雑なJavaスクリプトなどは動作しないとされている。Webブラウザを利用するには、Wi-Fi環境が必要だ。タブブラウズやブックマークなどそこそこ高機能で、多くのWebサイト/ページが正しく機能するようだが、動作やレンダリングが遅い。また、EA800本体は縦画面で使用するのに対し、Webブラウザは横画面に固定されるのが気になった(縦画面表示にできない)。

電子書籍ビュワーの「Reader」では、開いたPDFファイルなどに手書きメモやしおりなどを追加できる(写真=左)。標準のWebブラウザは体験版という扱いで横画面専用だ(写真=右)。レンダリングは遅く、動作にはもっさり感がある

「電卓」アプリ(写真=左)や「辞書」アプリも用意(写真=中央)。辞書アプリは手書き文字認識で利用することもできるが、辞書としての実用性はいまひとつだ(写真=右)

ゲームの「Bubble Breaker」(写真=左)と「数独」(写真=右)もプリインストールされている

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