世界各国で行われているIEの自動アップグレードが、日本でも始まる。日本マイクロソフトは3月6日、Webブラウザ「Internet Explorer」(IE)のバージョンを自動でアップグレードすると発表した。Windows Updateを通じ、セキュリティプログラムの更新時と同様の挙動で、最新版が自動でインストールされる。2012年3月中旬に配信を開始する。
アップグレードの対象となるのは、IE6/7を利用しているWindows XP(SP3のみ)ユーザーと、IE7/8を利用しているWindows 7/Vista(SP2のみ)ユーザーだ。それぞれIE8、IE9にアップグレードする。ただし、自動配布の無効化ツールキット(Blocker Toolkit)を導入していたり、IEの自動更新で「インストールしない」を選択したことがある場合は対象とならず、Windows Updateの自動更新を無効にしているとアップグレードは行われない。この仕様の理由をマイクロソフトは「今までアップグレードの仕組みや意義が分からず、無視してきた人をターゲットにしているため」だとしている。
自動アップグレードの狙いは、マルウェア対策やユーザー体験の向上、開発者の負荷軽減など。特にIE6はセキュリティ上の問題が多いほか、現行のWeb標準に対応せず「Webデザインやアプリケーションの開発で問題になることが多い」(同社担当者)という。
マイクロソフトはIE6終了促進のカウントダウンサイトを立ち上げるなどの活動を行っており、今回の施策もIE6の利用率を減らす意味合いが強い。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.