パリはあえて語る必要はないほどよく知られている街だろう。ヨーロッパの政治・経済の重要な拠点の1つで、日本からの観光客も多い。フランス共和国の首都パリは2つの空港があり、ヨーロッパ各地と高速鉄道網でも結ばれている。通貨はユーロ、2012年3月現在のレートは1ユーロが約111円前後だ。
パリ市内には地下鉄が縦横に走っており、日本で言えばJRのような近距離列車も乗り入れている。1日券などを買えばエリア内が乗り放題となるので観光にはぜひ活用したい(ま、このあたりは数多くのガイドブックやネットの情報があるので困ることはないだろう)。市内の移動は日本の大都市と同様にほどほど容易だが、乗り換え駅で結構歩かされるあたりは古い路線だから仕方ないところだろうか。
そういえばヨーロッパ全般に言えることだが、観光地や大きな駅などにはスリが多いので注意が必要である。今回は筆者もパリ北駅で著名運動を求める体で近づいてくる子どものスリなどに出くわし、何度か冷や汗をかいた。海外ではいきなり話しかけてくる人には無視するくらいの対応が必要であり、地下鉄内にもスリが多いので乗車中も気を抜かないでほしい。
フランスはヨーロッパ他国と同様に携帯電話の通信方式にGSMとW-CDMAの2つが利用されている。通信事業者は大手3社と新興の1社、そしてVirgin MobileなどMVNOも数社存在する。大手はOrange、SFR、Bouyguesの3つで、GSMとW-CDMAの両方式を展開する。Orangeはイギリスやスペインなどヨーロッパ各国で事業を展開する国際的な事業者でもある。SFRはVodafoneグループに属するキャリアで、新興のfree MobileはW-CDMA方式のみだが、非3GエリアはOrangeのGSMを国内ローミングで利用できる。
プリペイドサービスももちろんあるが、プリペイドSIMカードで利用できるデータ通信定額サービスは多国と比べるとあまり充実していないようで、利用できるサービスに制限があるケースもある。サービスの申し込みもコマンド送信によりスマートフォン操作で行えるものの、表示言語はフランス語のみとなっているなど、若干敷居は高い印象だ。
ちなみに、パリでは市内に点在する各事業者の店舗でも英語が通じにくい。仮にプリペイドSIMカードを売っているところまではたどりつけても、プラン詳細の理解も含めたこの先が少し苦労しがちだ。ちなみによくある観光スポット付近にある事業者の店舗であれば、英語もわりと通じやすかったように思う。
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