ThinkPad Xシリーズの各モデルは、BTOでユーザーが選べる構成候補がCPUやデータストレージ、メモリなど、多くの項目で多岐にわたる候補を用意している。きめ細かい選択ができる一方で、そのすべての組み合わせに精通して自分にベストの構成を選ぶのが難しいと感じるユーザーも少なくないだろう。
レノボ・ジャパンでは、そういうユーザーの“選択負荷”を軽減するために、いくつかの構成例をあらかじめ提示している。最小価格構成が中心だが、ノートPCを初めて導入するユーザーは、この基本構成でも不満はないだろう。そこから、カスタマイズメニューでメモリの容量だけを増やすだけでも体感速度は向上する。このあたりは用意できる購入予算との相談だ。
その上で、このバイヤーズガイドでは、多くのユーザーから支持を得て人気の高い構成を、“お勧めポイント”とともに紹介したい。さらに高性能を目指す場合は、お勧め構成をベースにさらにカスタマイズしてもいいだろう。
ThinkPad X121eでお勧めしたい構成は、「ThinkPad X121e AMD」だ。ポイントは容量128GバイトのSSDと6セルバッテリーが選べること。CPUに、AMD E-450 APUを搭載して、性能を向上させつつ、最大約7.2時間のバッテリー駆動を狙う構成だ。11.6型ワイドの液晶ディスプレイを搭載し、アイソレーションタイプのキーボードもキートップサイズ、キーピッチともにデスクトップPCに近いためキー入力がしやすく、かつ、小型で軽量なので女性も持ち運びやすい。そして、出先で保存するファイルやメール、Webページを確認する場合もSSDを搭載することで、スリープからの復帰が短時間でできる。
標準で用意されたシステム構成から、変更するとしたら、まずはメモリをチェックしたい。表計算とワープロを使ったドキュメント作成やWebページの閲覧といった用途であれば、標準の4Gバイトで問題ないが、64ビット対応アプリケーションを多用するなら、8Gバイトに変更しよう。また、データストレージの容量を優先したい場合は、容量320GバイトのHDD(7200rpm)という選択候補がある。

液晶ディスプレイは、11.6型ワイドで解像度は1366×768ドットになる。ノングレアタイプで視認性は高い。輝度は15段階で変更できる(写真=左)。キーボードはThinkPad Edgeと同様の6段配列のアイソレーションタイプを採用。ポインティングデバイスは、スティックとタッチパッドが用意されたウルトラナビを搭載する。タッチパッドの表面には従来と同じくドットプリントを施している(写真=右)
左側面にはアナログRGB出力、HDMI出力、USB 2.0、有線LANを搭載し(写真=左)、右側面には、メディアカードリーダ、2基のUSB 2.0を備える。右側面の手前にあるUSB 2.0は、Powered USBに対応する(写真=右)| ThinkPad X121e AMDのオススメ構成 | |
|---|---|
| CPU | AMD E-450 APU(1.65GHz) |
| OS | 64ビット版 Windows 7 Home Premium |
| ディスプレイ | 11.6型液晶(1366×768ドット、LEDバックライト) |
| GPU | AMD Radeon HD 6320 |
| メモリ | 8GB(2スロット使用を選択) |
| キーボード | 日本語キーボード |
| 指紋センサ | なし |
| ストレージ | HDD 320GB 7200rpm/SSD 128GB |
| バッテリー | 6セルバッテリー |
| 電源アダプタ | 65W ACアダプター |
| Bluetooth | なし |
| ワイヤレスLANアダプター | ThinkPad IEEE 802.11 b/g/n |
| Microsoftソフトウェア | なし |
| 標準保証 | 1年引き取り修理 |
| 価格 | 6万7830円(5月9日時点のキャンペーンを適用した価格) |
ThinkPad X220は作業性と携行性のバランスがよく、持ち歩く機会が多いことを想定した構成を選びたい。そこで、選ぶCPUはCore i5-2520Mだ。ThinkPad X220の構成例では上位CPUも選べるが、Turbo Boost Technologyによるクロックアップを考慮すれば、コストと消費電力のバランスから、Core i5-2520Mは絶妙な選択となる。また、ユーザーの視線とPC本体の位置関係に制約が生じやすい屋外利用を考慮して、ディスプレイにはIPS採用パネルを選択したい。
バッテリーは残量を気にすることなく、屋外でも好きなだけ使いまわせるように、ここは思い切って9セルでいってみよう。海外出張が多く、太平洋やユーラシア大陸を何度も横断するというジェットセッターは外付バッテリーという選択もいいだろう。この状態で、バッテリー駆動時間は約22.4時間に達する。

搭載する液晶ディスプレイは、12.5型ワイドと従来からやや大きくなったものの、解像度は1366×768ドットにとどまる(写真=左)。ThinkPad T400シリーズと同じ、「ESCキーとDeleteキーが縦長」になったキーボードレイアウトを導入した(写真=右)
左側面にはUSB 2.0を2基、アナログRGB出力、DisplayPort、そして無線接続のオン/オフスイッチを備える。最上位構成ではUSB 2.0の1基がUSB 3.0に替わる(写真=左)。右側面はSDメモリーカードスロットにUSB 2.0、有線LANがある。HDDベイもこちら側だ(写真=右)| ThinkPad X220のオススメ構成 | |
|---|---|
| CPU | Core i5-2520M (2.5GHz、最大3.2GHz) |
| OS | 64ビット版 Windows 7 Home Premium |
| ディスプレイ | 12.5型HD液晶 (1366×768ドットIPS LEDバックライト) |
| GPU | Intel HD Graphics 3000 |
| メモリ | 8GB |
| キーボード | 日本語キーボード |
| 指紋センサー | なし |
| ストレージ | SSD 128GB |
| バッテリー | 9セルバッテリー |
| 電源アダプタ | 65W ACアダプタ |
| Bluetooth | なし |
| ワイヤレスLANアダプタ | ThinkPad IEEE 802.11 b/g/n |
| Microsoftソフトウェア | なし |
| 標準保証 | 1年引き取り修理 |
| 価格 | 15万7185円(5月9日時点のキャンペーンを適用した価格) |
BTOの選択幅は少なく、実際のところ、CPUとメモリ、OSで悩むだけだ。ThinkPad X1でお勧めの構成は、CPUをCore i5-2520Mに、システムメモリの容量を8Gバイト、そして、データストレージは容量320GバイトのHDDを選んでいる。SSDも選択可能だが、160Gバイトという容量を考えると、やや不安だ。SSDを選ぶなら、屋外でも使えるネットワーク環境を充実させた上で、オンラインデータストレージ同期サービスを利用しよう。

13.3型ワイド液晶ディスプレイは解像度が1366×768ドットと、このサイズのディスプレイでは標準的な解像度だが、ベゼルの余白を見ると14型クラスのディスプレイと1600×900ドットの解像度がほしくなるかもしれない(写真=左)。キーボードもThinkPad Edgeシリーズを思わせるアイソレーションタイプの6段配列だ(写真=右)
正面にはインタフェースを設けず(写真=左)、背面に有線LAN、USB 3.0、HDMI、Mini DisplayPort、eSATA(USB 2.0兼用)、いまだ対応モデルが登場しないSIMカードスロットを集中して配備する(写真=右)
左側面はヘッドセット端子とUSB 2.0を備え(写真=左)、右側面には無線接続のオン/オフスイッチと4-in-1メディアカードリーダーを搭載する。下に向いた斜面にカバーを設けているだけに、ケーブルをつないだり、メディアカードを挿入するのは面倒だ(写真=右)| ThinkPad X1のオススメ構成 | |
|---|---|
| CPU | Core i5-2520M (2.5GHz、最大3.2GHz) |
| OS | 64ビット版 Windows 7 Home Premium |
| ディスプレイ | 13.3型HD液晶 (1366×768ドット LEDバックライト) |
| GPU | Intel HD Graphics 3000 |
| メモリ | 8GB |
| キーボード | 日本語キーボード |
| ストレージ | HDD 320GB 7200rpm |
| バッテリー | 4セルバッテリー |
| 電源アダプタ | 90W AC アダプタ |
| Bluetooth | なし |
| ワイヤレスLANアダプタ | インテル Centrino Wireless-N 1000 |
| Microsoftソフトウェア | なし |
| 標準保証 | 1年引き取り修理 |
| 価格 | 19万4880円(5月9日時点のキャンペーンを適用した価格) |
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