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» 2012年08月08日 10時30分 公開

ベアボーンキット「SZ77R5」で始めるお手軽自作PCイマドキのイタモノ【夏季休暇特別編】(2/4 ページ)

[石川ひさよし,ITmedia]

キューブに収まる独自サイズのマザーボード

SZ77R5のマザーボードはATXフォームファクタ準拠よりコンパクトな一方で、Mini-ITXフォームファクタ準拠にはメモリスロットや拡張スロットで優る

 マザーボードは、micro ATXフォームファクタをさらに詰めたような、あるいは、Mini-ITXをひとまわり大きくしたような独自規格を採用する。なお、SZ77R5のPCケースは、Mini-ITXフォームファクタと互換性があるので、後々、Mini-ITXマザーボードと交換可能であったりする。

 マザーボードは、Intel Z77 Expressチップセットを搭載する。LGA1155を備え、Core i7-3770KやCore i7-2700Kなど、第2世代と第3世代のCoreプロセッサー・ファミリーをサポートする。SZ77R5の仕様では、TDP 95ワットのCPUまで対応している。

 拡張スロットは、PCI Express 3.0 x16対応とPCI Express 2.0 x4対応の2基を利用できる。また、メモリスロットはDDR3対応を4基搭載する。自作PCで一般的なATXフォームファクタ準拠のマザーボードでは、拡張スロットがおよそ7本、micro ATXフォームファクタ準拠のだと4本、Mini-ITXマザーボードだと1本になるので、SZ77R5の拡張スロット構成は、micro ATXとMini-ITXの中間といえる。一方、メモリスロットは、Intel Z77 Expressチップセット搭載マザーボードの場合、ほとんどのモデルで、ATX、micro ATXフォームファクタ準拠なら4基、Mini ITXフォームファクタ準拠なら2基となる。

 コンパクトを求めてMini ITXフォームファクタ準拠のマザーボードを選ぶと、システムメモリを2枚しか積めないという制約があるため、サイズと拡張性のバランスを追求する場合、SZ77R5はちょうどいいポジションとなる。さらに、Mini PCI Expressカードスロットをフルサイズ対応とハーフサイズ対応で1基ずつ搭載する。無線LAN機能を追加したい、という場合にこのスロットを利用すれば、拡張スロット、または、USBを節約できる。フルサイズ側はmSATAとしても利用できるため、mSATA対応SSDを組み込むことも可能だ。このように、コンパクトなボディながら、SZ77R5は意外と拡張できてしまう。

 SZ77R5に搭載するマザーボードのCPU電源回路は、4フェーズでIntel Z77 Expressチップセットマザーボードとしては最も少ない構成といえる。定格の動作クロックで利用するなら問題ないが、オーバークロックで動かそうと考えると心もとない。ヒートシンクは、CPUに供給する電源回路とIntel Z77 Expressチップセットの2カ所に装着するが、どちらもコンパクトで定格動作クロックで動かす上で問題になることはないだろう。Serial ATAは2基の6Gbps対応と、2基の3Gbps対応を用意する。Intel Z77 Expressでは最大6基をサポートしているが、SZ77R5は残る2基のうち1基がeSATAとして、もう1基はmSATAに割り当てている。

 SZ77R5のドライブベイは、1基の5インチベイと2基の3.5インチベイだが、いまのデバイス事情を考えるとこれで十分に足りる。性能アップを目指して、3.5インチベイ1基にSSDを2基詰め込んだとしても不足しない計算だ。オンボードで用意するコントローラは、オーディオ、有線LAN程度で、マザーボードの構成としては、ローコストモデルに相当するといえるだろう。

 SZ77R5の電源ユニットも独自規格となるが、出力が最大500ワットと、サイズと比してかなり大容量といえる。80PLUS Bronze認証を取得しており、変換効率も高い。また、コネクタはマザーボードに必要なATX20ピンと4+4ピンに加え、Serial ATA用が4個、4ピンペリフェラルが2個、そしてグラフィックスカード用のPCI Express補助電源用6+2ピンと6ピンのコネクタを備える。

HDDやSSD、光学ドライブなどはドライブベイに装着する。5インチベイは1基、3.5インチベイはオープンベイ1基とシャドーベイ1基の構成だ(写真=左)。小さな電源ユニットだが、高効率な80PLUS Bronze認証で容量も500ワットと十分ある。グラフィックスカード用に6+2ピンと6ピンの補助電源コネクタも備えてマルチGPU環境にも対応できる(写真=右)

 SZ77R5のCPUクーラーユニットは、製品専用の「I.C.E」が付属する。CPUをパッケージで購入すると、リファレンスデザインのクーラーユニットが付属するが、I.C.Eを使えば、ファンを1個減らすことができ、静音性の面で有利だ。SZ77R5の場合、デスク上に置いて使うこともあり、できるだけ動作音を抑えたい意味でも、I.C.Eの利用をお勧めする。I.C.Eの構造は、CPUに装着するベース部分から3本のヒートパイプが背面のケースファン部分まで伸び、この1基のケースファンでCPUの冷却とケース内エアの吸排気を担う。電源ユニットの小型ファンと合せても、最小構成ならPCケース内に搭載するファンは2基で済む。I.C.Eの固定方法は、CPUソケット側がrファレンスデザインのクーラーユニットと同じプッシュピンで、PCケースファンは4本の手回しネジとなる。

3本のヒートパイプで、CPUの熱をリアファン部分まで誘導し、1基のPWM対応9センチ径ファンで冷却する。ファンカバーの部分にはゴムのワッシャで防振対策も施している

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