ベアボーンキット「SZ77R5」で始めるお手軽自作PCイマドキのイタモノ【夏季休暇特別編】(3/4 ページ)

» 2012年08月08日 10時30分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

キューブでも高性能のグラフィックスカードを載せたい

 サイズが小さいキューブPCで一番気になるのは、その発揮しうる処理性能だろう。SZ77R5に搭載するCPUはCore i7-3770Kまで対応するとすでに紹介したが、CPUのパフォーマンスでみると、LGA1155対応モデルで最上位クラスまで搭載できる。

 一方、グラフィックスカードの場合、問題となるのはカードの長さと厚みといったサイズの制約、そして、消費電力の制約という2つの項目を考慮しなければならない。

 SZ77R5内部に確保している拡張カードを収容する空間は、フロントパネルまで干渉するものはなく、長さのある拡張カードも搭載できてしまう。例えば、現在、シングルGPU構成で最高性能を持つGeForce GTX 680搭載グラフィックスカードのリファレンスデザインは、基板の長さで約255ミリほどあるが、これも搭載可能だ。ケース内部が狭いため、装着作業で多少の試行錯誤が必要かもしれないが、とにかく、搭載するのに問題ない。これより長い約280ミリクラスの、Radeon HD 7970やGeForce GTX 590(ともにリファレンスデザイン)も装着できたGeForce GTX 590の場合、消費電力的に動くかどうかは別考察となるが、まず、グラフィックスカードの長さが問題になることはほとんどない。

 一方、グラフィックスカードの厚みに関しては、注意する必要がある。SZ77R5の場合、拡張カード用スロットが2基までとなる。最近のハイエンドグラフィックスカードには、搭載するクーラーユニットが3スロット厚や、2.5スロット厚というモデルもある。実際、2.5スロット厚のグラフィックスカードを組み込むと、ボディ内部からはみ出すことは確認している。ただし、高さ方向はまだ余裕があった。MSIのグラフィックスカードでLightningと付くシリーズは、通常のモデルより高さを持たせているが、Radeon HD 5970搭載のR5970 Lightningは問題なく装着できた。

GeForce GTX 680搭載グラフィックスカードのリファレンスデザインを装着しても、その後部にはまだ余裕がある(写真=左)。グラフィックスカードの厚みに関しては2スロット以内が限界になる。2.5スロットサイズのモデルははみ出してしまうので使えない。一方で、高さに関してはまだ余裕がある(写真=右)

ShuttleのWebツールで消費電力を見積もる

 消費電力の問題は、グラフィックスカードだけでなく、マザーボードやCPU、そのほかのパーツも同時に考えなければならない。これは、各パーツの「TDP」に注目すればいいが、例えば、CPUなら、Core i7-3770KのTDPは77ワットで、1世代古いCore i7-2700KのTDPは95ワットとなる。グラフィックスカードの場合はGPUのTDPで考えるが、GeForce GTX 680は195ワット、Radeon HD 7970は250ワットとなる。これに、そのほかのパーツで要するシステムをざっと100ワットと見積もれば全体で必要なおおよその出力を計算できる。

 Shuttleでは、「Power Supply Calculator」というWebページサービスを用意しているので、これを使えば、より正確な消費電力の見積もりができる。Core i7とGeForce GTX 680で396ワット、Core i7とRadeon HD 7970で391ワットとなり、どちらの組み合わせでも、500ワットという最大出力に対し約8割で済むことが確認できる。

TDPが95ワットのCPUや195ワットのGeForce GTX 680も搭載できるため、消費電力が不安ということもまずないが、気になるユーザーはPower Supply Calculatorでチェックしておこう

 コンパクトPCにおける一番の制約事項は、熱と内部スペースだ。コンパクトなPCは、内部にすき間なくパーツを詰め込んでいるため、ATXフォームファクタ準拠のミドルタワーPCと比べてエアフローがよろしくない。内部のエアフローを確保するため、外付けできるデバイスは外付けユニットに移行する。光学ドライブは、USB接続の外付けドライブを利用すればいい。自作PCで使うデバイスの中でも比較的大きいので、これを外付けすることで生まれるスペースも大きい。同時に光学ドライブも熱源であるから、これを外付けすれば、内部温度も抑えられる。

 データストレージとしてHDDでなくSSDを用いるという選択もある。Intel Smart Response Technologyのように、SSDとHDDを組み合わせて使う構成では無理だが、シングルドライブ構成であれば、SSDを選ぶことで、こちらも空間と消費電力、発熱の面でメリットがある。ただ、SSDはHDDと比べて容量が限られる。データドライブ用としてHDDが必要であれば、これも外付けHDDを活用するといい。SZ77R5ならUSB 3.0も3Gbps対応のeSATAも使える。外付けドライブに移行しても、転送速度の不満は最小限に抑えられる。

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