タブレット単体でのサイズは303(幅)×193(奥行き)×8.6(厚さ)ミリで、重量は約710グラムだ。実測では699グラムと公称値よりわずかに軽かった。10型クラスのWindowsタブレットでは「ARROWS Tab Wi-Fi WQ1/J」のような500グラム台の製品があるだけに、それらと比べると少し重いが、11.6型とやや液晶ディスプレイが大きいことを考えれば健闘している。
画面が大きいぶん、iPad 2(最厚部8.9ミリ)よりも薄い8.6ミリの薄型ボディがより際立つ。キーボードドックとの接続部分がある下辺の厚さは8.6ミリだが、それ以外の3辺は先端を絞りこんでいるため、薄さがさらに強調される。
本製品は、ピュアタブレットと違い、キーボードドックと合体して「ノートPC」として使うことを前提に設計されている。そのため、裏面のフォルムが天地対称ではないが、デザイン的にうまくまとまっている。
もっとも、重心は厚みのある下辺側に寄るので、縦位置でも横位置でも厚みのある側を持つと自然に楽に持てる。バッテリー容量は公開されていないが、CPUID Hardware Monitorの表示を見ると、画面側(タブレット)が約26ワットアワー、キーボードドック側は約22ワットアワーのようだ。バッテリー動作時間の公称値は、タブレット単体で約10時間45分、キーボードドック装着時で約19時間となっており、かなりの長時間動作が可能だ。
付属のACアダプタは、サイズが37(幅)×93(奥行き)×27(厚さ)ミリ(突起部を除く)、重量はACケーブル込みで267グラム、ACケーブルなしで155グラム(すべて実測値)だった。ノートPCのACアダプタとして考えればコンパクトだが、タブレットのACアダプタとしてはケーブルが太いこともあり、かさばるのが残念だ。いずれにしてもバッテリー動作時間が長いため、ACアダプタを常時携帯する必要性はあまりないと思われる。
基本システムには、開発コード名「Clover Trail」ことIntel Z2760を採用する。インテルがタブレット向けに開発したSoC(System On Chip)で、2つのCPUコアとGPUコア(Power VR SGX 545)、そしてチップセットの機能をワンチップに集積し、省スペースおよび省電力化を図ったものだ。チップセット部分では消費電力が増える一因となるPCI ExpressやSerial ATAを省く一方で、ストレージ接続用にeMMCインタフェースを用意するなど、タブレットデバイスに最適化されたSoCとなっている。
このIntel Z2760は、x86ベースのプロセッサでありながらARMベースのプロセッサ(AndroidタブレットやWindows RTタブレットが搭載するプロセッサ)に匹敵する電力効率を実現している点に注目したい。つまり、iPadやAndroidタブレット並に薄型軽量、かつ長時間のバッテリー動作ができるWindows 8(32ビット版)搭載のタブレットが作れるのだ。
CPUコア部分の動作クロックは1.5GHz(最大1.8GHz)で、デュアルコアだがHyper-Threading Technologyにより4スレッドの同時実行が可能だ。メモリはPC2-8500 LPDDR2 SDRAMを2Gバイト、ストレージは64GバイトのeMMC(embedded MultiMediaCard)を内蔵する。通信機能は、IEEE802.11a/b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0、NFCを利用可能だ。
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