それでは本機の仕様を確認しよう。評価機(上位モデル)のCPUはCore i7-3537U(2.0GHz/最大3.1GHz)、チップセットはIntel HM77 Express、グラフィックス機能はCPU統合のIntel HD Graphics 4000を利用する。メモリの容量は4Gバイト(PC3-12800)で増設はできない。デュアルチャンネルアクセスに対応しており、CPUのメモリコントローラのフル性能(メモリ帯域25.6Gバイト/秒)を発揮できる。なお、光学ドライブは内蔵しない。
データストレージはタブレット側に容量128GバイトのSSDを内蔵するほか、キーボードドック側にも500GバイトのHDDを搭載する“Wストレージ”仕様。これは同種の他製品にない特徴だ。このHDDはデバイスマネージャで「Hitachi HTS545050A7E380 USB Device」と認識されており、接続別表示でも「SuperSpeed USBハブ」「USB大容量記憶装置」の下に表示されている。つまり、HDD自体は2.5インチのSerial ATA対応HDDであるが、変換アダプタを介してUSB 3.0で接続しているということだ。
通信機能はタブレット側にIEEE802.11b/g/n対応無線LAN、Bluetooth 4.0を内蔵するほか、キーボードドックにギガビットLANも装備する。この有線LANは、HDD同様にUSB 3.0ハブを介した接続となる。
下位モデルはCPUがCore i5-3317U(1.7GHz/最大2.6GHz)となる。Core i7-3537UともどもUltrabookでの採用例が多いモデルだ。上位モデルのみオフィススイートのOffice Home and Business 2013が付属する。なお、OSはどちらも64ビット版Windows 8だ。
液晶ディスプレイのサイズは13.3型で1920×1080ドット(フルHD)表示に対応する。視野角が広いIPSパネルを採用しており、斜め方向から見ても色味の変化が少なく、画面全体をしっかり見渡せる。表面は光沢仕上げであるため写真などを鮮やかに表示できるが、照明などは映り込みやすい。色味はやや青っぽい印象だ。
この液晶に10点マルチタッチに対応したタッチパネルを搭載しており、指で操作可能だ。表面はCorning「FIT Glass」という硬質なガラスを採用している。タッチパネル表面の指の滑りや感度、タッチ精度はどれも良好で、指紋も付きにくい部類に入る。
ディスプレイ裏面の両端にスピーカーを装備しているが、試聴した限りではステレオ再生ではなく、モノラルスピーカーを2基搭載しているように思えた。Wavesの音響処理・高音質化技術「MAXX Audio」に対応しており、なかなかパワフルな音を出すが、多少立体感や繊細さには欠けるように感じる。
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