年末商戦に向けて、メーカー各社からタブレットの新機種が続々と発売される中、思わぬところから、強力なAndroidタブレットが登場した。この「KALOS(カロス)」は、BungBungame(バンバンゲーム)が2013年12月上旬に日本で発売する予定の10.1型Androidタブレットだ。
BungBungameというメーカーについては次のページで説明するが、まずはタブレットの仕様に注目だ。2560×1600ドット表示の10.1型IGZO液晶ディスプレイ、NVIDIAの新型SoC(System On Chip)であるTegra 4、“Exmor R”CMOSセンサー搭載の約1300万画素カメラを搭載し、実売価格は4万5800円前後の見込み。ハイエンドな仕様とリーズナブルな価格が目を引く。
今回は発売に先駆けて、短時間ながら試作機に触れる機会を得たため、写真とともにその製品概要をお届けしよう。
KALOSは同社タブレットの最上位機だ。ディスプレイはシャープのIGZO技術による2560×1600ドット表示の10.1型ワイド液晶パネルを搭載する。画素密度は約299ppi(ppi:1インチあたりのピクセル数)で、「Nexus 10」とほぼ同じ非常に精細な表示を実現し、写真や動画、電子書籍の小さな文字も緻密に再現可能だ。詳細は不明だが、同社がTrue RGBと呼ぶ技術により自然な発色が得られるという。
基本スペックは、SoCがNVIDIAのTegra 4(1.8GHz/クアッドコア+省電力コア)、メモリが2Gバイト(DDR3)、ストレージが16Gバイト(eMMC)を搭載する。ほかのスペックに対してストレージ容量は控えめだが、microSDXCメモリーカードを本体に装着できるため、その気になれば大量のデータをローカルにため込んで持ち運べる。プリインストールOSはAndroid 4.2.2だ(今後のバージョンアップにも対応予定)。
内蔵カメラは、ディスプレイ側こそ120万画素と標準的な仕様だが、背面側は1300万画素とタブレットでは非常に高画素だ。このアウトカメラは単に画素数が多いだけでなく、暗い場所での撮影に強いソニー製の裏面照射型CMOSセンサー“Exmor R”を採用し、オートフォーカスはもちろん、フラッシュも備えているのは見逃せない。
そのほかの機能面も充実している。通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LAN(MIMO)を搭載し、ワイヤレスによるディスプレイ接続機能のMiracastもサポート(LTEのオプションはない)。Bluetooth 4.0とNFCも内蔵する。センサー類は加速度、ジャイロ、デジタルコンパス、環境光、そしてGPSを装備し、抜かりはない。
インタフェース類は、Micro USB 2.0、SDXC対応microSDメモリーカード、ヘッドフォン出力、マイク、ステレオスピーカーを搭載。スピーカーは、AM3D Audio Enhancementによるバーチャルサラウンド機能も利用できる。
バッテリー容量は33ワットアワーを確保し、駆動時間は最大10時間以上と十分。ボディサイズは262(幅)×183(高さ)×8.9(厚さ)ミリ、重量は約600グラムだ。「iPad Air」や「Xperia Tablet Z」のように突出した薄型軽量モデルという例外もあるが、これほどハイスペックな10型クラスのAndroidタブレットとしては薄さも軽さも及第点だろう。
ボディカラーはブラックネイビーを採用し、全体が黒いシンプルなデザインだ。背面にはアルミニウム合金を用いており、しっとりした金属の質感はなかなか高級感がある。背面の下には社名のロゴが施されているが、黒文字でほとんど主張しないため、ブランドロゴが目立ちすぎることを嫌う方でも気にならないだろう。
製品にはUSB 2.0ケーブル、日本語のクイックスタートガイド、簡易スタンドが付属する。ACアダプタは付属せず、USB 2.0ケーブルをタブレット本体のMicro USB 2.0に接続して充電する仕様だ。汎用(はんよう)のUSB ACアダプタを利用できる。
KALOSには豊富な純正アクセサリも提供される。画面保護フィルムをはじめ、クリアケース、スタンド代わりにもなるレザーケース、本体の側面をカバーする金属製のフレームなどが発売される予定だ。
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