「HWD14」で現在のWiMAX 2+の挙動を知る──旧WiMAXルータと比べた実通信速度の違いを検証改めておさらい「WiMAX 2+」(1/2 ページ)

» 2014年01月22日 17時31分 公開
[坪山博貴,ITmedia]

 ←(前編に戻る

気になるWiMAX 2+接続時の通信速度&既存のWiMAX端末との“WiMAX”通信速度の違いはどうか

photo WiMAX/WiMAX 2+/au 4G LTEネットワーク対応ルータ「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」

 前回検証したWiMAX 2+と「Wi-Fi WALKER WiMAX 2+ HWD14」(以下、HWD14)のハンドアップ/ダウン、ハンドオーバー特性のチェックに続き、今回は実通信速度を既存のWiMAXルータと比べて違いがあるかを検証する。

 まずルータスペックとして、HWD14は既存のWiMAXネットワークも使用できる機器ではあるものの、WiMAXにおける送信速度の高速化/通信可能エリアの拡大につながるWiMAXハイパワー非対応など少し気になる部分が存在する。このためWiMAX接続時の速度や動きの違いも調べるため、WiMAXハイパワー対応のWiMAXルータ「URoad-SS10」も併用。条件をほぼ同一、速度計測はspeedtest.netの東京サーバに統一して測定することにした。


photo JR大森駅山王西口前の某喫茶店2階で測定。WiMAXの上限値である40Mbpsをあっさりと超えてしまうほど高速だった

 まずは以前よりWiMAXの電波状態がきわめて良好なことを確認しているJR大森駅前の喫茶店にて。ここは2階の窓際がバス通りに面しており、サービスエリアマップでもWiMAX 2+に対応していることも確認済みの場所だ。スマートフォン(Google Nexus 5)を使って数回速度計測したところ、下り40Mbps超とかなりよい速度を記録した。

 続いて802.11n無線LANおよびUSB有線接続したノートPCにて。計測は3回ずつ、直前の計測に対して計測結果に極端なズレが生じた場合(受信速度が半分以下など)は無効な計測結果とした。

 下りはUSB有線接続時がもっとも速く、最高でほぼ40Mbpsに、平均でも34.49Mbpsを記録した。無線LAN接続はバラツキがかなり出るものの、それでも平均27.55Mbpsだ。現時点の最大110Mbpsには及ばないが、ここまで高速であればモバイル環境で困ることはまずない。WiMAX接続時は平均11.87Mbpsで、HWD14はわずかながらUroad-SS10を上回った。正直、こちらも十分な受信速度である。

 一方、想定外の結果となったのが上り速度だ。WiMAX 2+接続では11n無線LAN接続が安定してよい結果を出し、USB接続は(今回のテストにおいては)上り側に何かオーバーヘッドが存在するようにしか思えない結果だった。なお、カタログ値では上り最大15.4MbpsでWiMAXハイパワー対応のUroad-SS10が有利そうだが、その差はほとんど感じられず、最速となったのは8021.11n+WiMAX 2+接続時でのHWD14だった。


photo 同じくJR大森駅山王西口前にてPCで測定

 もう1つ、筆者宅に90Mbpsは出る光ファイバー回線にて設置しているFTPサーバからファイルをダウンロードする手段で通信速度を測定してみた(WiMAXは以前からファイル転送が1セッションだけでは通信速度が上がらない傾向があったので10ファイルをまとめてダウンロードするようした)。PC+USB有線接続はリンク速度150Mbps対してほぼ25%、つまり37Mbps程度で安定してダウンロードできたのに対し、802.11n無線LAN接続ではピークが25%前後ながら、速度はかなり上下する変化が見られた。こちらは場合により速度が出にくいことがある都市部市街地で混雑する2.4GHz帯無線LANの影響は、より高速を望むWiMAX 2+接続だからこそ無視できないととらえられる。PCにてWiMAX 2+の速度をしっかり得たい人は、USB有線接続のためのケーブルも携帯しておくことをお勧めしたい。

photophoto FTPサーバからファイルをダウンロードした際の通信状況の推移。左がUSB有線接続時、右が802.11n無線LAN接続時。USB有線接続はかなり安定した通信であったのに対し、無線LAN接続は速度変化の波が大きい。今回の測定では、実際にファイル転送時間も無線LANは3割ほど長くかかった
photo JR蒲田駅西口アーケード内ファストフード店で測定。前述の強電界エリアと比べるとだいぶ遅い。こちらはWiMAXでも電波状態がよければ出る値だ

 次はWiMAX 2+エリア内ではあるが、少し電波状態が悪い場所を選んでみた。こちらはアーケード内という条件下でWiMAX 2+で下り15Mbpsほどの場所であることをスマートフォンで確認しつつ、2階窓際に席のあるそのそばのファストフード店で測定した。

 右記のスマートフォンではかなり差が出たが、PC接続時では、有線下り平均34Mbps/802.11n接続下り平均31Mbpsと予想以上に高速だった。ただ、この場所は、窓際からほんの20センチ程度離しただけでWiMAX 2+が接続不可となる。HWD14を何度か再起動し、しばらく待ってもWiMAX 2+にはハンドアップしなかった。前回検証したとおり、電波状況があまりよくない環境でWiMAX 2+で接続して通信が不安定になるくらいなら、WiMAXでの安定した通信手段を選択するような設定になっているのだろう。

 もちろん全体的にJR大森駅での結果と比べると通信速度は低下しているが、この場所もUSB有線接続が有効であり、(1回目の計測で802.11n接続に劣る結果だったが)通信速度のバラツキも少ないことが分かる。一方上り速度は、有線/802.11n接続ともにWiMAX 2+接続は僅差。逆にWiMAX接続のほうがやや良好な結果を示した。ルータ別のWiMAX接続速度においても、HWD14の方が高速な結果だった。この点は意外である。


photo 同じくJR蒲田駅西口アーケード内にてPCで測定

モバイルWi-Fiルーターのレビューまとめと5つ星でのオススメ度はこちらから!


       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年06月11日 更新
  1. 初のカラー対応「Kindle Scribe Colorsoft」の実力は? 通常モデルとの価格差1万7000円の価値を検証 (2026年06月10日)
  2. ミニPCに強みの「MINISFORUM」 ミニワークステーションの新モデルから「謎の拡張カード」まで多彩な製品を披露 (2026年06月10日)
  3. 「Geminiの技術は使うが、Geminiではない」 WWDC26で見えたApple流AIとプライバシー戦略の核心 (2026年06月10日)
  4. 「macOS 27 Golden Gate」が2026年秋に登場 初のApple Silicon専用バージョンに (2026年06月09日)
  5. 縦に三つ折りする「Ewin 折りたたみ式ワイヤレスキーボード」がタイムセールで12%オフの4820円に (2026年06月10日)
  6. 夜間もフルカラーで鮮明に記録できる「SwitchBot 屋外パンチルトカメラ 5MP」が15%オフの7674円に (2026年06月10日)
  7. コンパクトボディーにスパコン並みのAI性能! 「NVIDIA RTX Spark」搭載ミニデスクトップPCを見てきた (2026年06月04日)
  8. 「次世代Apple Intelligence」をフル活用するにはどのような条件がある? 「Siri AI」は日本で使える? 知っておくべき対応モデルのハードル (2026年06月09日)
  9. 実売1万円切りでパススルー給電にも対応! KTCの15.6型モバイルディスプレイ「H15F9」は“買い”か (2026年06月09日)
  10. サンワ、ノートPCやタブレット背面を冷やせるペルチェ冷却クーラー (2026年06月09日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー