11.6型ワイド画面は、ソニーの液晶テレビ「BRAVIA」で使われている技術を応用した「トリルミナスディスプレイ for mobile」と呼ばれる液晶ディスプレイを採用している。1920×1080ドット(フルHD)の解像度に対応し、画素密度は約190ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)だ。
広視野角のIPSパネルをベースに、専用のカラーフィルターを導入することで可能とした広色域を生かし、独自のノウハウを用いて発色も最適化していることがアドバンテージだ。画素密度が約190ppiあるため、近くでもドットは視認できず、Windows 8.1のスタート画面、Internet Explorer 11の表示、写真、動画なども精細に表示できる。
目視での印象も実によい。明るく鮮やかで視野角も広く、階調表現も自然だ。実際に測色器で計測した結果を見ても、13.3型モデルの「VAIO Fit 13A」などと同様に良好な特性を示している。
なお、VAIO Pro 11/13やVAIO Fit 13Aなどには、さらにソニー独自の超解像技術を含む映像高画質エンジン「X-Reality for mobile」を搭載しているのだが、これは省かれている。理由としては「パフォーマンスを考慮した」と説明されており、CPUが第4世代Core(開発コード名:Haswell)ではなく、Pentium/Celeron(開発コード名:Bay Trail-M)であるためだ。
スピーカーは左右の両側面に内蔵している。ビューモードは画面をキーボードモードの反対から見る格好になるが、液晶ディスプレイの回転に対応してステレオサウンドを反転するため、左右が逆に聞こえるような不都合はない。
サウンドシステムには、ソニーの「WALKMAN」やオーディオ機器でおなじみの音響効果技術を導入し、小型の内蔵スピーカーをフォローしている。
スピーカーの音圧を高めて小型スピーカーでもパワフルなサウンドの再生を可能にする「xLOUD」、音響特性の最適化によりクリアなサウンドを再生する「CLEAR PHASE」、仮想的なサラウンド再生をフロントスピーカーのみで行う「S-FORCE Front Surround 3D」、映画のセリフなどを聞き取りやすくする「Voice Zoom」、音量などに応じてサラウンド効果を最適化する「Sound Optimizer」といった内容だ。
これらの技術は「ClearAudio+」モードという形で実装されており、プリセットの「for Music」「for Video」を選ぶだけで、音楽、動画それぞれのコンテンツに最適化したサウンドを楽しめる。2つの「カスタム」モードも用意しており、スピーカーではサラウンド、ラウドネス、ボイスズームの調整を、ヘッドフォンではサラウンドの調整をカスタマイズすることも可能だ。
実際に試聴した印象は、11〜12型クラスのモバイルノートPCとしては高いレベルにあると感じた。ヘッドフォンでも内蔵のスピーカーでも、音楽コンテンツ、映画コンテンツをサイズの割に低音も効いた、なかなか迫力があるサウンドで快適に楽しめる。
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