9シリーズマザーフォトレビュー──「ASUS MAXIMUS VII RANGER」:R.O.G.を始めたいあなたに

» 2014年05月07日 18時16分 公開
[石川ひさよし,ITmedia]

 ASUSTeKが4月28日に明らかにした9シリーズマザーボードラインアップの中で、ゲーマー向けで、かつ、コストも重視したという新しいセグメントの製品「MAXIMUS VII RANGER」が登場した。この新シリーズマザーボードを、まずは画像を中心に紹介していこう。

Intel Z97 Expressチップセットを採用するR.O.G.新シリーズマザーボード「MAXIMUS VII RANGER」

新たなPCゲーマーを発掘したい新シリーズのR.O.G.

 ASUSTeKでは、ゲーマー、オーバークロッカー向けのブランドとしてR.O.G.を展開してきたが、9シリーズとして公開しているのはすべてゲーマー向けモデルだ。その中で、ATXフォームファクタで、かつ、価格を抑えた、とシリーズいう位置づけで新たに加わったの「MAXIMUS VII RANGER」だ。実売価格は明らかになっていないが、従来のR.O.G.ほど高額製品となるわけではなさそうだ。

 ASUSTekは、ゲーマー向けマザーボードというセグメントで、低価格モデルの投入で新たなニーズを掘り起こそうという動きを見せている。例えば、8シリーズではIntel B85 Expressなど、かなり機能を限定したチップセットをベースに低価格モデルを投入してきた。

 MAXIMUS VII RANGERの場合は、Intel Z97 Expressを採用することで、メインストリームクラスの機能を備えつつ、そのほかの部分でコストを抑えている。これまでスタンダードシリーズを使っていたユーザーが、機能削減なしに、少ないコストアップでゲーマー向けモデルに移行できる、そんなニーズを想定しているのではないだろうか。

 ゲーマー向けモデルといっても、SLIやCrossFireといったマルチGPU対応という仕様は、今やスタンダードラインアップでも利用できる。そういう状況でスタンダードラインアップとの大きな違いは、オーディオやLAN、そして、R.O.G.シリーズにおいてスタンダードシリーズに先行する形で、新しい機能が搭載する。これが、MAXIMUS VII RANGERでも以下に紹介する重要な訴求ポイントとなっている。

基板レイアウト


 テーマカラーは従来同様の赤と黒。これをさらに推し進め、例えばメモリスロットのラッチや、PCI Express x16スロットのロック部分など、従来は白かった部分も赤と黒のカラーリングを施している。PCI Express 3.0 x16スロットは2基で、x16対応が1基、または、x8対応が2基のSLI、または、CrossFire構築が可能だ。最下段のx16スロットは、PCI Express 2.0モードのx4レーンで、M.2を利用すると使えるレーン数が変化する。同様に、PCI Express x1スロットも使用可否が変わる。

パックパネルレイアウト


 バックパネルにはUSB 2.0が2基、USB 3.0が4基、そして、PS/2、LAN、オーディオ入出力を備える。映像出力インタフェースとしてHDMI、DVI、アナログRGB、そしてUSB BIOS Flashbackボタンがある。

 PS/2をサポートしている点と、映像出力インタフェースでDisplayPortではなくアナログRGBを設定したあたりがコスト重視のゲーマーに向けた仕様といえそうだ。なお、USB 2.0の上側に接続したキーボードにマクロ機能を付与する「KeyBot」用のポート、USB 3.0の左下がUSB Flashback用ポートだ。KeyBot用として、マザーボード裏に専用チップを実装している。

Serial ATA


 9シリーズマザーボードで大きな特徴の1つとなるのがSATA Expressだ。しかし、MAXIMUS VII RANGERは非対応で、通常のSerial ATA 6Gbpsが6基並ぶ。もう1つの大きな特徴となるM.2スロットは搭載する。Type 1216〜22110に対応。なお、M.2を用いる場合、ほかのPCI Expressスロットに割り当てるレーン数が変更になる。

CPUソケット周辺


 CPUソケット周りでは、チョークコイルにヒートシンク構造を追加した。シルバー塗装のチョークコイル上部にスパイクのような凹凸構造が確認できる。MAXIMUS VII RANGERは8フェーズ構成を採用する。その周囲のキャパシタは高耐久性の10Kブラックメタリックキャパシタを採用する。ヒートシンクは、かなり複雑なデザインで、ASUSTekではこの形状はデザインだけではなく冷却性能も高めたと説明している。

オンボードスイッチ


 電源やリセット、MemOK!などのボタン、POSTコード用LCDなども搭載する。内部USB 3.0はATX電源コネクタの横にある。ボード下辺のピンヘッダとオンボードボタン部分には、OCパネル用のピンヘッダや、Sound Stage用ボタン、KeyBot用ボタンなどが確認できる。


 オーディオ周りでは、デジタル・アナログ各信号を分離ラインでエリア分けすることでノイズ混入を防ぎ、チップにはノイズカバーも搭載している。また、オーディオ仕様のELNAコンデンサやSonic Senceと呼ぶヘッドフォン用高性能アンプを搭載、さらに新機能としてオーディオプリセット機能「Sonic Stage」を搭載し、ハード・ソフト両面から切り替えが可能だ。

 有線LANコントローラはIntel製を採用している。Intel製LANチップが信頼性や速度面で優位というのがASUSTeKの主張だ。また、LANポートに関しては、従来のポートよりも耐サージ特性を高めていると説明している。


 MAXIMUS VII RANGERは、コストを重視したモデルだが、R.O.G.シリーズの特別な機能はサポートしているため、スタンダードシリーズ(こちらもかなり機能を強化しているが…)の同じフェーズ数のモデルと比べると、おそらく高価にはなるのだろう。コスト面は主に追加チップをほとんど使わないという方向で抑えているようだ。追加SATAポートは無く、USB 3.0ポート数も必要十分といったところ。実際の価格が楽しみな製品である。

 なお、ハードウェア面ではこうしたところがポイントとなるが、ここでは紹介していないソフトウェア面でも、8シリーズモデルから機能を強化した。そのあたりは機会を改めて報告する予定だ。

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