1972年生まれ。ライターは16年目だが、PC歴はシャープのX1Cから数えて31年目。コンシューマからエンタープライズまで、ハード・ソフトを問わずIT全般の仕事を手がける。PCは自作で、ごりごりのギークな環境を構築している。また、ITの知識を生かし、「原価BAR」を都内3か所で経営中。
筆者は、Surface Pro 3を速攻で購入した。薄い、カッコいい、使いやすいの3拍子がそろっているうえ、ハイパワーなので快適に利用できるのだ。ハイパワーすぎて、これはメインマシンとして使えるのでは、と考えた。そこで、専用ドッキングステーションも国内発売前に個人輸入している。
とはいえ、23型のフルHD液晶を6面使ったマルチディスプレイ環境なので、まずは出力から検討しなければならない。Surface Pro 3のドッキングステーションにはMini DisplayPortが用意されているが、到底足りない。そこで、USBディスプレイアダプタを活用してみる。
アイ・オー・データ機器の「USB-RGB3/H」を6台利用し、HDMI出力にチャレンジ。ドライバをインストールした後に、1台ずつつなげていけばいい。なお、ドライバのインストール前に接続したり、連続してつないでしまうと表示が変になってしまうことがあった。
入力を認識できれば、6画面+Surface Pro 3にデスクトップが表示される。Windowsの設定で表示位置などを調整すれば完了だ。Webブラウザやエクスプローラーの表示などは問題なし。動画だって再生できる。体感的にはグラフィックスカードで構築したときよりもやや反応が鈍いように感じるが、ゲームでもしない限りは問題ない。画像や動画の編集でも不満に感じることはないだろう。ただ、著作権保護機能に対応していないので、BDビデオや地デジコンテンツは表示できない。これは、Surface Pro 3のディスプレイで楽しむしかない。
PCで作業をする場合、デスクトップが大きいほど効率がいい。フルHDでも足りないなら、マルチディスプレイに手を出すことになる。さらに、複数のプロジェクトを同時に動かしたり、リアルタイムでさまざまな情報を収集したい場合は、多面ディスプレイが必要になる。株やFXの取引を行うトレーダーがマルチディスプレイ環境を求めるのはそのためだ。
筆者の事務所を見ると、電気屋から引越屋まで「これは何ですか?」と聞いてくる。マルチディスプレイを知っている人でも「これで何をしているんですか?」と聞いてくる。もちろん、仕事だが、あきれられることも多い。確かに、スペースは必要で電気代もかかるし、構築する際のコストは馬鹿にならない。それでも6画面ディスプレイを構築しているのは、これじゃないと仕事が回らないから。
表示する内容は時期によって異なるのだが、例えば現在は、中央下段のメインディスプレイには、テキストエディタとメインブラウザの「Chrome」。右下段はメールソフトの「Shuriken」と作業用の仮想OSを展開。左下段はエクスプローラーをいくつも開き、作業中のファイルを管理している。右上段にはサブブラウザーの「Firefox」にGmailやGoogleカレンダー、FacebookなどのSNSを表示。左上段にはアプリランチャーのほか、パラレルで作業している仕事の資料やエクスプローラーが開いている。中央上段にはマルチカラムのTwitterアプリ「TweetDeck」で、最新の情報やキーワード検索の結果をリアルタイムにチェックしている。ここは資料となるPDFを開いたりするスペースにもなる。
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