ここからは定番ベンチマークテストの結果を見てみよう。基本スペックをおさらいすると、Snapdragon 801(2.5GHz)、3Gバイトメモリ、16Gバイトストレージを搭載する。OSの詳細バージョンはAndroid 4.4.4だ。参考までに以前レビューしたXperia Z2 Tabletなどのスコアも併記する。
Quadrant Professional Edition 2.1.1では、Xperia Z2 Tabletに比べてTOTALで約19%スコアの向上が見られた。Memoryのスコアが大幅に上昇している理由は不明だが、CPUスコアの約17.4%アップというのは動作周波数の差もあるのだろう。AnTuTu Benchmarkは、Xperia Z2 Tabletのレビュー時からバージョンが上がり、テスト内容も一部変わっているため、比較は割愛する。総合スコアは41162という値だった。
3DMark、BASE MARK X 1.1はほとんどXperia Z2 Tabletと変わらないスコアだが、3DMarkのPhysicsのみはXperia Z2 Tabletより若干見劣るスコアだった。ボディが小さくなったぶん、3Dゲームのような高負荷がかかる場合は熱設計の関係でCPU周波数の上昇が若干制限されるのかもしれない。
Googleのブラウザベースのベンチマークテスト「Octane 2.0」では、Xperia Z2 Tabletより約18%よいスコアだった。項目別で見てもほとんどの項目で勝っている。
全体として、Xperia Z2 TabletとはCPUの最大周波数が200MHz違うだけなので、驚くようなスコアではないが、良好なパフォーマンスと言える。使用感もキビキビしており、小型のAndroidタブレットとして処理性能には満足できるだろう。
動作中の発熱については、高負荷をかけるとボディの左側が多少じんわりと熱を帯びる。とはいえ、動画再生くらいであればほとんど気にならないレベルだ。これだけの薄型軽量ボディ、しかも密閉性の高い防水防塵仕様を考慮すれば、放熱面はかなり健闘していると言える。もちろん、冷却用のファンなどは内蔵していないので、システムに負荷がかかっても騒音を発することはない。
公称のバッテリー駆動時間は、Wi-Fi Web閲覧時で約12時間、ビデオ再生時で約15時間、音楽再生時で約170時間だ。バッテリー駆動時間のテストは、液晶ディスプレイの輝度を約50%に固定し、MPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルをリピート再生させて行なった。
試用時間の都合で今回は最後までテストできなかったが、約8時間経過した段階でのバッテリー残量は48%と表示されていた。1時間あたり約6.5%減少するため、このままのペースで残り5%までテストする仮定で計算すると、14.6時間とほぼ公称値(連続ビデオ再生で約15時間)通りのスタミナになる。
実際に使ってみた感覚としては、1日中バッテリーを気にせず持ち歩いて安心して使うことができた。
※液晶ディスプレイ輝度50%、自動調光オフ、Wi-Fi/GPS/Bluetoothオン、NFCオフ、音量53%(ヘッドフォン出力)。満充電の状態からMPEG-4 AVC/H.264(Baseline Profile)形式の1080p動画ファイルをリピート再生させて、バッテリー残量を確認
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