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» 2014年12月22日 18時45分 公開

10.1型「ヨガタブ2」徹底検証(前編):“銀のAndroid”と“黒のWindows”――どちらも選べる「YOGA Tablet 2-10」を使い比べてみた (3/4)

[鈴木雅暢(撮影:矢野渉),ITmedia]

AndroidモデルとWindowsモデルのハードウェアはどこが違うのか?

 Androidモデル、Windowsモデルとも、基本システムにはIntelアーキテクチャを採用している。CPUは4コア/4スレッド対応のAtom Z3745(1.33GHz/最大1.86GHz)、グラフィックス機能はCPU内蔵のIntel HD Graphicsを利用する仕様だ。

CPU-Zの情報表示。CPUにはAtom 3745を搭載している。4つのCPUコアとGPUコアに加えて、eMMCインタフェース、カメラインターフェイスなどを統合し、タブレットに最適化されたSoC(System On Chip)だ。画像はWindowsモデルのものだが、Androidモデルも同様のCPUを採用する

 いずれもメモリは2Gバイト(LPDDR3)を搭載するが、データストレージはAndroidモデルが16バイト、Windowsモデルが32Gバイトとなっている。どちらも必要最小限の容量で、特にWindowsモデルの32Gバイトは容量不足に陥りがちだ。microSDメモリーカードスロットを背面に装備しているので、カードの増設でストレージ容量を増やして使うことが前提になる。

 なお、microSDメモリーカードスロットについて、microSDHC/microSDXCへの対応状況は非公表のようだが、実際に手持ちのカードを差してみたところ、WindowsモデルではmicroSDHC/microSDXCの両方が認識できたのに対し、AndroidモデルではmicroSDXCが認識されなかった。

 通信機能はIEEE802.11a/b/g/nの無線LANとBluetooth 4.0を標準装備。今回試用したのはLTEモデム非搭載の製品(いわゆるWi-Fiモデル)だが、Androidモデル、WindowsモデルのいずれもSIMロックフリー対応LTEモデルを用意している。内蔵のセンサー類は加速度、照度、デジタルコンパス、GPS、GLONASSと一通りそろっている。

 AndroidとWindowsで共通仕様が多いYOGA Tablet 2-10だが、端子類は少し違う。どちらも充電端子を兼ねたMicro USB(USB 2.0)が備わっているが、Androidモデルは、USBケーブルでPC(WindowsまたはMac OSの搭載機)に接続すれば周辺機器として見え、直接ファイルコピーなどが可能だ。また、自身(Androidモデル)がホストとなってマウスやキーボードなどの周辺機器を接続して使えるUSB OTG(On The Go)にも対応する。

 一方のWindowsモデルは、当然ながら自身が実質PC(USB仕様における属性としてはPC)であるため、ホストとなってマウスやキーボードなどを接続して使うことはできるが、USBケーブルでほかのPCに接続しても周辺機器として認識されることはない。

 つまり、USB(Type B)→USB(Micro B)変換アダプタなどを使って、WindowsモデルのMicro USBポートにAndroidモデルを接続すれば、Windowsモデルの周辺機器としてAndroidモデルが認識され、ファイルコピーなどができるが、その逆はできない。

 また、WindowsモデルのみMicro HDMI出力もあり、画面をテレビや外部ディスプレイに手軽に出力できる。

Androidモデル(写真=左)とWindowsモデル(写真=右)の左側面。充電端子を兼ねるMicro USBポートとボリューム調整ボタン、そしてシリンダー部に電源ボタンがある。電源ボタンは周囲が光る仕様だ
Androidモデル(写真=左)とWindowsモデル(写真=右)の右側面。シリンダー部にヘッドフォン出力端子がある。WindowsモデルのみMicro HDMI端子も装備する
Androidモデル(写真=左)とWindowsモデル(写真=右)のmicroSDメモリーカードスロット。スタンド収納部のカバー内側にカードスロットを用意している。AndroidモデルはmicroSDHC、WindowsモデルはmicroSDHC/microSDXCの利用が可能だった
Androidモデル(写真=左)とWindowsモデル(写真=右)のACアダプタは共通だ。いずれも実測でのサイズは43(幅)×46(奥行き)×28(高さ)ミリ、重量は本体のみで52グラム、USBケーブル込みで97グラムだった。シリンダー部に内蔵しているバッテリー容量は約35ワットアワーだ

IPS方式の10.1型WUXGA液晶を搭載、前面ステレオスピーカーも内蔵

 10.1型ワイド液晶ディスプレイの表示解像度は1920×1200ピクセルで、画素密度は約224ppi(pixels per inch:1インチあたりのピクセル数)だ。今となっては10型クラスのタブレットとして画素密度が特別高いというほどでもないが、近い距離で意識して見ない限りは画素が視認できず、十分精細な表示と言える。

 液晶の配向方式は広視野角のIPSを採用しており、斜めからでも画面全体をはっきり見渡せる。輝度も十分高く、写真や動画を鮮やかに表示できる。タッチパネルの滑り、感度、精度とも良好だ。表面ガラスの厚みによる視差も比較的気にならなかった。

 色味については、Windowsモデルが少し色温度の高い寒色系の表示だ。Androidモデルは表示モードが3種類あり、「バイブレーション」では彩度が強く鮮やかな表示、「標準」ではWindowsと似た色味、「つや消し」では暖色系の目に優しそうな表示になる。

Androidモデル(写真=左)とWindowsモデル(写真=右)の液晶ディスプレイ。1920×1200ピクセル表示の10.1型ワイド液晶を搭載する。どちらも画面の上に160万画素のインカメラを内蔵している
どちらのモデルも音響ソフトウェアは「Dolby Digital Plus」を採用する

 液晶ディスプレイの下部、シリンダー部の両端にはステレオスピーカーを内蔵。薄型タブレットではパーツ実装の関係で、スピーカーが前面に向いていない製品も多いが、YOGA Tablet 2-10ではシリンダー部の厚さを生かして、無理なく正面に向くようステレオスピーカーを配置している。

 Androidモデル、Windowsモデルとも音響ソフトウェアは「Dolby Digital Plus」を導入している。標準ではスピーカーの低音がやや弱い印象だが、イコライザーで補強できることもあり、カジュアルな視聴であれば問題ないだろう。シリンダー部にはヘッドフォン出力端子も備えている。

OSはAndroid 4.4/32ビット版のWindows 8.1 with Bingを採用

 AndroidモデルのOSは、Android 4.4がプリインストールされている。ただし、レノボ独自のカスタマイズがされており、シンプルな標準状態のAndroidとは見た目、操作感とも異なる。ホーム画面にアプリをすべて並べているのは、好みが分かれるところだ。オリジナルのファイルマネージャのほか、ファイル共有や無料の仕事効率化アプリなどがプリインストールされている。

 WindowsモデルのOSは、32ビット版のWindows 8.1 with Bingを導入している。Windows 8.1 with Bingは、MicrosoftがOEM(PCベンダー)に特定の条件で格安にライセンス提供を行なっているWindows 8.1だ(俗にゼロ円Windowsとも呼ばれる)。

 その内容は、Internet Explorer 11デフォルトの検索エンジンが「Bing」に設定されているということ以外、通常のWindows 8.1と変わらない。購入後にユーザーが手動で検索エンジンを変更することも制限されていないため、ユーザーにとっては通常のWindows 8.1とまったく同じと考えて問題ない。オフィススイートはMicrosoft Office Home & Business 2013が付属する(Office Premiumではない)。

AndroidモデルのOSは、Android 4.4だが、かなりカスタマイズがされている。アプリのアイコンはホーム画面にすべて並べられる
画面下端からスワイプすると、クイック設定パネルが表示される(画像=左)。「Lenovoスマートスイッチ」を「自動」にすると、4つのスタイルの変化に連動して、画面の表示モードとオーディオのモードが切り替わる(画像=右)
Windowsモデルは、32ビット版のWindows 8.1 with Bingを導入している。低価格デバイス向けのWindows 8.1だが、Internet Explorer 11のデフォルトの検索エンジンがBingに設定されていること以外は通常のWindows 8.1と変わらない。Microsoft Office Home & Business 2013も付属する

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