イチゴはスタイラスペンになるのか?──「YOGA Tablet 2-851F:AnyPenモデル」の可能性を探るこれからは鉛筆を耳に挟んで使うのが最先端(1/3 ページ)

» 2015年04月13日 18時24分 公開
ココが「○」
・汎用文具がスタイラスになる
・自由自在な利用スタイル
・軽量コンパクトなWindowsデバイス
ココが「×」
・ボールペンでなぞると跡が残る
・8型タブレットとしてはやや重い
・Windowsデバイスとしては少ないメモリ

その存在意義は「AnyPen Tchonlogy」にあり

 「YOGA Tablet 2-851F:AnyPenモデル」は、8型ディスプレイと搭載してOSに32ビット版 Windows 8.1 with Bingを導入したYOGA Tablet 2シリーズの最新モデルだ。システム構成はCPUがAtom Z3745(1.33GHz/最大1.86GHz、4コア4スレッド、2次キャッシュ2Mバイト)で、システムメモリはLPDDR3を2Gバイト載せる。データストレージは32Gバイトを確保している。

YOGA Tablet 2-851F:AnyPenモデルは、システム構成から本体サイズ、重さ、ボディ形状まで、ほぼ従来モデルのYOGA Tablet 2-851Fと共通する

 本体サイズは210(幅)×149(奥行き)×2.7〜7(高さ)ミリで、重さは約約426グラム。本体に搭載するインタフェースとしてMicro USBとヘッドセット端子、Micro SDスロットを用意するほか、無線接続ではIEEE802.11a/b/g/n準拠の無線LANとBluetooth 4.0が利用できる。8型ディスプレイは1920×1200ピクセルとこのサイズとしては高い解像度に対応する。また、10点同時に対応するタッチパネルも内蔵している。

左側面に右側面と本体に搭載するインタフェースは必要最小限。Windowsボタンを右側面に用意している

背面には無段階で角度が調整できるスタンドを備える。背面にはMicroSDスロットを備える。ワイヤレスWANには対応せず、SIMスロットはダミーだ

 ハードウェア構成は、2014年10月に登場したYOGA Tablet 2シリーズで、8型ディスプレイを搭載してWindows 8.1 with Bingを導入している「YOGA Tablet 2-851F」と同じだ。YOGA Tabletシリーズ特有の本体長辺片側に設けたバッテリー内蔵のシリンダー形状と背面に備えた角度無段階調整可能なキックスタンドもそのまま継承し、本体カラーもWindows導入モデル限定のブラックとなっている。

 2015年の春になって新モデルとして登場したYOGA Tablet 2-851F:AnyPenモデルの存在意義は、一にも二にも、型番にある“AnyPenモデル”にある。「Lenovo AnyPen Technology」は、専用のスタイラス以外でもディスプレイのタッチパネルが認識して、タッチ操作をできるようにしたものだ。

ボディ長辺片側のシリンダー形状と背面のスタンドによって利用目的に合わせてスタイルを変えて自立もできる使い勝手を多くのユーザーが支持している

 静電容量タイプのタッチパネルは、帯電する指先でもタッチ操作は可能だが、テキストの一部を選択してカットアンドペーストで検索や文章の再利用などを行ったり、画像編集ソフトで画像の一部をドラッグして範囲を指定して編集したりといった細かい位置指定が必要な操作では、“点”で場所を指定できるスタイラスペンを使うと操作が快適になり、かつ、精度が高くなるため作業効率が上がる。画面サイズが小さいのに1920×1200ピクセルと解像度がすこぶる高いYOGA Tablet 2シリーズならなおさら細かい位置指定にステイラスペンは必須となる。

ディスプレイサイズが8型と小ぶりだが、解像度は1920×1200ピクセルを誇る。それだけに、位置指定には細かいタップが必要で、快適な操作にはペンが必須となる

 一方で、スタイラスペンの専用ホルダを本体に持たないYOGA Tablet 2シリーズを使うとき、意外と専用スタイラスペンを持っていなかったりする。メモを取るためや宅配の受け取りでサインをするため、汎用のポールペンはカバンや胸ポケットに用意しておくが、専用のスタイラスペンがないことは多い。

 8型ディスプレイ搭載タブレットの利用目的を考えると、「閲覧利用」がほとんどと思うかもしれないが、Windowsを導入してOfficeアプリが使えるWindowsモデルとなると、文章作成や画像加工などを行うことも多い。マウスがあればベストだが、机のない状況でスタイラスペンがあればと思いつつ、自分の太い指に苦しみながら“選択操作”に挑むことになる。

 Lenovo AnyPen Technologyに対応したタッチパネルでは、専用のスタイラスペンだけなく、一定の条件を満たしていれば、コンビニエンスストアや文房具店で販売している鉛筆などの“汎用品”でもタッチ操作ができるようになる。



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