色温度やガンマの計測結果はほぼ同じだった新しいMacBookと13インチMacBook Pro Retinaだが、発色はどれくらい違うのだろうか? i1Proによる計測で作成したICCプロファイルをMac OS XのColorSyncユーティリティで表示し、それぞれの色域を比べてみた。
色が付いている部分が各モデルの内蔵ディスプレイで再現できる色の範囲、下に薄いグレーで重ねて表示している部分が比較対象のsRGB規格で再現できる色の範囲を示す。
ColorSyncユーティリティの色度図を見ると、新しいMacBookと13インチMacBook Pro Retinaは、sRGBにかなり近い色域を確保していることが分かる。これらに比べると、11インチMacBook Airは、全体的にsRGBの色域を大きく下回る結果となった。
つまり実際の利用シーンにおいて、新しいMacBookと13インチMacBook Pro Retinaは、sRGBプロファイルが適用されているデジカメ写真などの画像の色をほぼ正確に再現できるが、11インチMacBook Airは高彩度の色を再現するのが難しいといった違いがある。
参考までに掲載したiPadファミリーの色域については、iPad Air 2が新しいMacBookに匹敵するsRGB相当の色域を確保している一方、iPad mini 3は11インチMacBook Airより少し色域が広い程度で、sRGBとの差はかなりある。iPad mini 3はRetinaディスプレイを搭載するとはいえ、色域はほかのRetinaディスプレイ搭載の現行モデルより劣っている点は覚えておきたい。
次は、実際に目視でチェックした液晶ディスプレイの表示傾向に違いについて、デジタルカメラで撮影した写真とともにチェックしていこう。
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