東京ビッグサイトで7月1日から7月3日まで開催されている「第1回 先端コンテンツ技術展」では、米Oculus VRの「Oculus Rift」(オキュラス・リフト)を利用した、さまざまな最新没入型VRコンテンツの展示が行われている。
今回の展示では、Oculus Riftを使った没入型VRコンテンツをよりリアルに体感するために、さまざまなギミックが披露された。会場で目にした展示を順番にご紹介していこう。
インタラクティブデザインなどを手掛けるPROTOTYPEは、Oculus Riftを利用してバイクの走行疑似体験ができる「GODSPEED VR」を出展した。ブースにはスポーツタイプのバイク模型を設置し、実際に来場者がバイクにまたがって疑似走行を体験することができる。
このシステムでは、Oculus Riftによって時速400キロで走行するバイクのCG映像を視界全体に映し出しながら、ヘッドフォン、振動装置、ファンなどを組み合わせることで、走行時の音やバイクの振動、ライダーに吹き付ける風までも再現。より臨場感のある超高速走行を体感できる。
また、ハーレーダビッドソン「ストリート750」の実車を使ったVR体験「Jumpstart eXtream」も展示された。本展示では体験することはできないが、2015年5月に開催されたハーレーのオフィシャルイベント「BLUE SKY HEAVEN」では、ストリート750に搭載するエンジンコントロールユニット(ECU)から、アクセルやクラッチなどの走行情報を受け取りVR空間に反映、実際のエンジン始動からギアチェンジ、振動、そして前方に設置されたファンによってリアルなストリート750の走行を疑似体験ができるという。
米Leap Motionが開発した手の動き検出に特化したセンサーユニット「Leap Motion」とOculus Riftを組み合わせて、VR空間で百人一首が楽しめる「miyabi VR」を出展したのは南国ソフトだ。
Oculus Riftを装着し、百人一首が並ぶ空間に手を差し出すと、VR空間上にも3Dモデルの手が現れる。実際に手を動かしてみると、VR空間に表示される手も追従して動く。さらに指の動きまで再現可能で、完璧な精度とは言わないものの、かなり実動作に近い動きがVR空間上でも再現された。
VR空間で自分の手が使える感覚は、奇妙ながらも臨場感が飛躍的に向上し、感動すら覚えた。残念ながら手で触った感覚までは再現できていないが、VRヘッドセットの今後が非常に楽しみになる体験だった。
スリーディーが展示したのは、豊橋技術科学大学と共同研究中の「介護訓練VRシステム」だ。こちらはKinectセンサーを利用することでユーザーの手の動きを認識。実際に体を動かすことによって、VR空間のベッド上にいる被介護者を起こしたり持ち上げたりすることができる(ただし、実際に重みを感じるような仕組みはない)。
しのびや.comのVRライドマシン「VRIDE」(ヴライド)は、2足歩行ロボシミュレーターだ。コックピットのシートを模した本体に座り、Oculus Riftを装着することでロボットの操縦を疑似体験できる。操縦に合わせてシートが傾いたり振動したりすることで、臨場感が向上する仕組みだ。
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