Skylake「Core i7-6700K」の性能をMSIの「Z170A GAMING M7」で確かめる酷暑の夏だから空と湖に癒されたい(3/5 ページ)

» 2015年08月05日 21時00分 公開
[石川ひさよしITmedia]

CPU、GPUともに性能向上、メモリも帯域向上

 今回のベンチマークテストでは、マザーボードとしてMSIの「Z170A GAMING M7」と、Core i7-6700Kを用いて測定を行った。マザーボードに関しては製品前のサンプルだったため、検証中も何回かBIOSバージョンが上がり、ここでは最新βとなるv1.51を適用している。当初のバージョンこそいくつか不安定なところもあったが、v1.51に関しては安定している。

LGA1151ソケット、および、DDR4メモリスロット、2基のGen3 x4対応M.2スロット、SATA Expressなどを備えるMSIの「Z170A GAMING M7」

 Z170A GAMING M7はDDR4メモリ採用モデルであるため、DDR4メモリも用意した。1つはPanramのNINJA-V「Q4U2400PSN-4G」(DDR4-2400、4Gバイト4枚)、次いでセンチュリーマイクロが現在開発中のプロトタイプ「DDR4-2133 8GB Unbuffered DIMM」(DDR4-2133、8Gバイト2枚)、最後にCrucialのBALLISTIX「BLS4K8G4D240FSA」(DDR4-2400、8Gバイト4枚)という3製品を用意し検証に望み、いずれも動作を確認している。ただし、ベンチマークテストのスコアとしてはPanram NINJA-Vを利用した。センチュリーマイクロの製品については、PanramやCrucialの製品とは異なる設計のモジュールであり、興味深い製品であるので、別の記事であらためて紹介したい。そのほかのハードウェア、SSDや電源、ファンやクーラーなどは、全環境共通とした。

CFD販売が取り扱う予定のPanram NINJA-V「Q4U2400PSN-4G」

センチュリーマイクロが現在開発中のDDR4-2133メモリ プロトタイプ

CrucialのBALLISTIX「BLS4K8G4D240FSA」

 OSに関しては、比較対象側をあらかじめWindows 8.1で検証済みだったのだが、Windows 10がリリースされたタイミングであるので、SkylakeシステムのみWindows 10(クリーンインストール)を導入した。Windows 10については、代表的なベンチマークテストについて安定しているが、ゲームタイトルのいくつか動作できないものもあった。また、ベンチマークテストについても、開発規模が小さいフリーウェアで、不安定になるものもあった。SkylakeとWindows 8.1の環境ではそうした症状が見られなかったので、Windows 10への最適化が進んでいないということだろう。

 PCMark 8におけるCore i7-6700Kは、統合グラフィックスコアの性能が影響しやすいHomeやCreativeにおいてCore i7-4790Kと比べて優勢だった。しかし、Iris Pro 6200を統合するCore i7-5775Cのスコアに対しては下回る。一方、Workスコアでは、DDR3-1600メモリのCore i7-4790Kより高く、DDR3-2133メモリのCore i7-4790Kと同等となった。

PCMark 8

 CINEBENCH R15では、OpenGLスコアがCore i7-4790Kから向上している。とはいえ、Core i7-5775CほどではないのはPCMark 8と同様だ。CPU性能は、Multi CPUでトップスコアを示している。DDR3-1600のCore i7-4790Kよりも70ポイントほど、DDR3-2133のCore i7-4790Kよりも40ポイントほど高かった。Turbo Boostの効き具合、メモリの帯域幅といったことが理由として考えられる。Single CPUも、Core i7-4790Kより10ポイントほど高いスコアだった。Turbo Boostで考えると、Core i7-4790Kが4.4GHz、Core i7-6700Kが4.2GHzとなるため、こちらもメモリの帯域幅か、アーキテクチャの改善によるIPCの向上が理由と考えてよいだろう。

CINEBENCH R15

 メモリの帯域幅による影響をMaxxMEM2 v2.01で確認しよう。Memory-Copyに関しては、4次キャッシュメモリを実装するCore i7-5775Cがトップだが、Memory-ReadとMemory-Writeに関しては、Core i7-6700Kがトップだった。メモリ帯域幅にも多少CPU性能が影響するものの、DDR3-2133のCore i7-4790Kよりも、DDR4-2133のCore i7-6700Kがこれだけ明確に優勢いうことは、DDR4メモリはDDR3メモリよりも速いといえそうだ。

MaxxMEM2 v2.01

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年04月26日 更新
  1. ワコムが有機ELペンタブレットをついに投入! 「Wacom Movink 13」は約420gの軽量モデルだ (2024年04月24日)
  2. わずか237gとスマホ並みに軽いモバイルディスプレイ! ユニークの10.5型「UQ-PM10FHDNT-GL」を試す (2024年04月25日)
  3. 「社長室と役員室はなくしました」 価値共創領域に挑戦する日本IBM 山口社長のこだわり (2024年04月24日)
  4. 「Surface Go」が“タフブック”みたいになる耐衝撃ケース サンワサプライから登場 (2024年04月24日)
  5. QualcommがPC向けSoC「Snapdragon X Plus」を発表 CPUコアを削減しつつも圧倒的なAI処理性能は維持 搭載PCは2024年中盤に登場予定 (2024年04月25日)
  6. 16.3型の折りたたみノートPC「Thinkpad X1 Fold」は“大画面タブレット”として大きな価値あり (2024年04月24日)
  7. アドバンテック、第14世代Coreプロセッサを採用した産業向けシングルボードPC (2024年04月24日)
  8. あなたのPCのWindows 10/11の「ライセンス」はどうなっている? 調べる方法をチェック! (2023年10月20日)
  9. AI PC時代の製品選び 展示会「第33回 Japan IT Week 春」で目にしたもの AI活用やDX化を推進したい企業は要注目! (2024年04月25日)
  10. ロジクール、“プロ仕様”をうたった60%レイアウト採用ワイヤレスゲーミングキーボード (2024年04月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー