米AMDは1月8日(現地時間)、現在開催中のInternational CES 2016において、次世代デスクトッププラットフォームに関するアップデートを行ない、現在、AMD FXシリーズ向けのAMD Socket AM3+と、AシリーズやAthlonなどのAPUが利用するFM2+を、次世代CPUおよびAPUにおいて、Socket AM4へと統合する計画を明らかにした。
また、これにあわせて、AMDの次期CPUアーキテクチャとなる“Zen”を採用する次世代CPUのコードネーム“Summit Ridge”(サミット・リッジ)となることも初めて公表された。
一方、次期デスクトップAPUの“Bristol Ridge”(ブリストル・リッジ)では、現行モバイルAPUの“Carrizo”で採用されいる最後のBulldozarアーキテクチャとなるExcavetor(エクスカベター)コアが採用され、こちらもSocket AM4プラットフォームを採用する。
AMDでデスクトップCPU/APU製品を担当するプロダクトマネージャーのJames Prior氏は、「Zenアーキテクチャを採用するCPUは。昨年の投資家向け会議で公言したとおり、2016年に出荷が開始される計画に変更はない」として、Summit Ridgeが今年中に“出荷”される見通しであると説明した。また、同様にBristol Ridgeも年内に出荷となるようだ。
さらに同氏は、2016年前半に現行のSocket AM3+およびFM2+マザーボードが刷新され、主要ベンダーからUSB 3.1 Gen.2 Type-AおよびType-Cコネクタを搭載したモデルが市場投入される計画であること、その上位モデルにM.2 SSDをサポートしたモデルも登場する計画であることを明らかにし、CES 2016会場内のデモエリアでは、GIGABYTEの次期Socket AM3+マザーボードによるデモが披露されている。
なお、同社は「AMD FX-8370」の新リテールBOX版に、39デシベルの静音動作を可能にする専用CPUクーラーを搭載した新パッケージを投入するとともに、デスクトップAPUのフラグシップモデルとして最大4.3GHzのTURBO動作をサポートする“Godavari”ベースの「AMD A10-7890K」を追加投入する計画であることも明らかにした。
Prior氏によれば、「CPUクーラーを同梱することで、リテールパッケージ版CPUの価格が上がることは歓迎しないのは分かっており、そのことは考慮に入れた市場価格設定をする」として、新CPUパッケージも現行のCPU単体版パッケージと同等の価格で市場投入される見通しであることを示唆した。
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