レビュー
» 2016年02月02日 16時45分 公開

モバイルWSに注力するレノボ:世界初のXeon搭載17.3型ノートPC「ThinkPad P70」――ワクワクする怪物マシンの実力を徹底チェック (4/5)

[フォレスト・ヒーロー,ITmedia]

パフォーマンスはノートPC最高峰、かつ抜群の安定性

 ベンチマークテストの結果を見てみよう。基本スペックをおさらいすると、CPUにXeon E3-1505M v5、16GB(8GB×2)ECC対応メモリ、512GB SSD(SATA/M.2)、17.3型4K UHD(3840×2160ピクセル)ディスプレイ、NVIDIA Quadro M4000M(4GB)、DVDスーパーマルチ、Windows 7 Professional 64bit SP1といった構成だ。

 まずはCPU性能を評価するCINEBENCHから。CPUスコアはノートPCとしては極めて高いスコアだ。クアッドコアだけにCPUの処理性能は高く、CINEBENCH R15のCPUスコアはモバイル系の最上位クラス(Core i7-6700U)の2倍以上、シングルCPUスコアはデスクトップ用CPUのCore i7-5820Kに匹敵するなど健闘した。

CINEBENCH R15
製品名 ThinkPad P70(20ES0015JP)
Open GL(fps) 60.07
リファレンスマッチ 99.6%
CPU(cb) 717
CPU(シングルコア) 140

CINEBENCH R11.5
製品名 ThinkPad P70(20ES0015JP)
Open GL(fps) 49.42
リファレンスマッチ 99.5%
CPU 7.94
CPU(シングルコア) 1.70

 ストレージ性能はCrystalDiskMarkでSSD 512GB(SATA 6.0Gbps/M.2、SAMSUNG製MZNLN512HCJH-000L1)のスコアを確認する。SAMSUNG公式ページによる同製品のスペックデータは、Sequantial Read 最大540MB/秒、Sequantial Write 最大510MB/秒だ。ベンチマークの結果は、十分に性能を引き出している値となった。より高速が必要ならば直販モデルでPCIe-NVMeの選択や、さらにRAID構成を選ぶのがよいだろう。

CrystalDiskMark 5.0.3
型番 SAMSUNG製MZNLN512HCJH-000L1(単位はMB/秒)
Sequantial Read 512.0
Sequantial Write 482.8
512K Read 431.0
512K Write 433.1
4K Read 35.73
4K Write 122.6
4K QD32 Read 352.8
4K QD32 Write 301.6

 システム全体のパフォーマンスを評価するPCMark 7の総合スコアは5178、Windowsエクスペリエンスインデックスは総合7.5と、ノートPCクラスでは最上級の結果となった。動画編集用途を考慮して「TMPGEnc Video Mastering Works 6」による動画エンコード速度も確認した。30秒ほどの動画(MOVファイル79.4Mバイト/1920×1080/59.94fps)をMPEG-4 AVC/H.264形式(1920×1080/59.94fps)に変換したところ、ノートPCとしては良好な結果が得られた。

TMPGEnc Video Mastering Works 6の動画エンコードテスト結果
MOV→MPEG-4 AVC/H.264変換 所要時間
x264でエンコード 3分56秒

 次は写真編集用途を想定したRAW現像テストだ。今回はRAWデータの写真100枚(計1.59Gバイト)を用意し、「Capture NX-D」を使ってJPEG形式に標準圧縮をかけ、バッチ処理した時間を計測した。ノートPCのパフォーマンスとしてはもちろん高速だが、同じテストで4分37秒という結果を出した6コア12スレッド搭載のデスクトップ用CPUマシンと比較すると差が出る結果となった。(参考記事)Xeonとはいえ、モバイル用のクアッドコアなので致し方ないところだろう。

Capture NX-DのRAW現像テスト結果
RAW現像→JPEG出力 所要時間
RAW現像・RAWデータ100枚分計1.59Gバイト 14分25秒

 実際にP70でゲームをするユーザーは少ないかもしれないが、FINAL FANTASY XIV蒼天のイシュガルドとドラゴンクエストX(Ver.1.4k)のベンチマーク結果は以下の通りだ。

FINAL FANTASY XIV蒼天のイシュガルドベンチマーク
解像度 画質設定 画面表示 FF14スコア 評価 DirectX
3840×2160 最高品質 フルスクリーン 2387 普通 DirectX 11
3840×2160 高品質(ノートPC) フルスクリーン 3296 やや快適 DirectX 11
3840×2160 高品質(ノートPC) フルスクリーン 4524 快適 DirectX 9
1920×1080 最高品質 ウィンドウモード 7456 非常に快適 DirectX 11
1920×1080 最高品質 フルスクリーン 7927 非常に快適 DirectX 11
1920×1080 高品質(ノートPC) フルスクリーン 12732 非常に快適 DirectX 9
1280×768 最高品質 ウィンドウモード 12069 非常に快適 DirectX 11
1280×768 最高品質 ウィンドウモード 13337 非常に快適 DirectX 11

ドラゴンクエストXベンチマーク(Ver.1.4k)
解像度 画質設定 画面表示 ベンチマークスコア 評価
3840×2160 最高品質 フルスクリーン 950 動作困難
3840×2160 標準品質 フルスクリーン 1347 重い
3840×2160 低品質 フルスクリーン 1801 重い
1920×1080 最高品質 フルスクリーン 4511 普通
1920×1080 標準品質 フルスクリーン 6098 快適
1920×1080 低品質 フルスクリーン 7494 とても快適

 FF14を4K(3840×2160)設定で”快適”に楽しめるという、ゲーミングノートPCを上回るような結果となった。動作中の発熱もほとんど気にならない。FF14ベンチを2回以上走らせて放射温度計(シンワ製、レーザーポイント機能付)で簡易計測した。最高温度は、キーボード奥側(本体奥中央、左側)が38.6度、底面では42.8度だった(室温は22.0度)。

 タッチパッド部は24度前後。高負荷時には底面の奥側、排気口より少し手前辺りに多少の熱を持つが、最も手が触れるパームレスト周辺まで熱は伝わってこない。ハードウェア情報ツールHWiNFO64でCPU Coreの最高温度は81.0度。Xeon E3-1505M v5のTjunction温度(プロセッサーダイの許容温度)100度までかなり余裕があった。

手に触れる部分の温度 手に触れる部分の温度が上がりにくいのはうれしいところ

 静音性も実に優秀だ。アイドル時、低負荷時はもちろん、高負荷時でも耳ファン音が気になるということはない。空調などで少し周囲に騒音源がある場合は耳を近づけても気付かないくらいだ。

ベンチマークテストの概要

  • パフォーマンステスト
    • Windowsエクスペリエンスインデックス(PC総合評価)
    • CINEBENCH R15(CPU性能評価)
    • CINEBENCH R11.5(CPU性能評価)
    • Crystal Disk Mark 3.0.3(ストレージ性能評価)
    • PCMark 7 1.4.0(PC総合評価)
    • 3DMark 1.2.362(3D性能評価)
    • FINAL FANTASY XIV:蒼天のイシュガルド(3D性能評価)

※電源を使用、プランは「高パフォーマンス」。BIOSではデフォルトのハイブリッドグラフィックス設定。

  • 発熱テスト
    1. 放射温度計でボディ表面温度を実測(室温22.0度)


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