円高が急速に進んでいる。2月1日には1ドル120円台だったのが、11日には一時110円台をつけるまでになった。円高が進むと海外から輸入されるPCパーツは安くなる傾向があるが、金曜日、アキバの自作街にはまだそこまで大きな変化はみられなかった。ただ、ゼロでもなかった。
TSUKUMO eX.は「代理店が国内に保有している在庫が十分にあるので為替の影響はまだないです。円高傾向がこのまま続けば、まずは回転率の高いHDDやメモリ、CPUの値段に影響が出て、さらに続けば、マザーボードやグラフィックスカード、PCケースなどに広がっているという感じだと思います」と話す。
そうした声が大半だったが、国内正規代理店という大きなプールを通さないで店頭に並ぶ並行輸入品はすでに為替に反応しているようだ。実際、併行品を通常通り仕入れている一部のショップからは「HDDやメモリはすでに影響が出ています」とのコメントも聞かれた。
パソコンハウス東映も「(仕入れ値が下がる気配を見せている)併行品の仕入れはあえて一旦止めている状況です。為替の動きからみて次に仕入れるときはガクンと下がるから、そのタイミングをと考えています。このあたりの塩梅は腕を試されるところでですね」と変動を認めている。
週末特価に「追加値下げ」がみられたのも興味深い。BUY MORE秋葉原本店はシーゲイトの3TバイトHDD「ST3000DM001」を当初は8780円の特価とする予定だったが、直前になって7980円としている。「やっぱり少しずつ影響は出てきていますね」と、同店。
各ショップのコメントを総合すると、このまま円高傾向が続けば来週半ばの価格表に大きな動きがみられる見込みが高いようだ。為替の動きとともに、HDDやメモリ、CPUの価格に注目してみたい。
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