iPhone SEを買うなら選択肢は「64GB」しかない:128GBが欲しかった?

» 2016年03月22日 04時30分 公開
[前橋豪,ITmedia]

 Appleが4型スマートフォンの新モデル「iPhone SE」を発表しました。これまで大型化を続けてきたiPhoneですが、片手で扱いやすく、ポケットへの収まりもよい4型サイズを望む声は多くありました。特にサイズが大きくなるのを嫌い、4型の「iPhone 5」や「iPhone 5s」を使い続けてきたユーザーにとっては、待望の新モデルと言えるでしょう。

iPhone SE Appleの新しい4型スマホ「iPhone SE」。外観はほとんど「iPhone 5s」と同じデザインですが、ローズゴールドのカラーが目新しいです

 iPhone SEは2つのストレージ容量が用意されていて、国内通信キャリアから購入する場合の価格はまだ発表されていませんが、SIMロックフリーモデルの場合、16GBモデルが5万2800円(税別、以下同)、64GBモデルが6万4800円となっています。中身が4.7型モデルの「iPhone 6s」(8万6800円)とほとんど同じ4型スマートフォンが、5万円強から買えるというのは魅力的に映るかもしれません。

iPhone SE iPhone SEのラインアップ。ストレージ容量は16GBと64GBの2種類です

 しかし、「これまでで最もパワフルな4インチのスマートフォン」とAppleが自慢するiPhone SEの性能と機能を存分に味わうには、16GBのストレージはあまりに貧弱です。AndroidやWindows 10 Mobileのスマートフォンであれば、microSDカードでストレージの補強ができますが、iPhoneファミリーにメモリカードスロットはありません。

 iOS自身とアプリがストレージを圧迫するのに加えて、iPhone 6s譲りの4Kビデオ撮影(3840×2160、30fps)やLive Photosを利用するならば、あっという間に16GBが埋まってしまいます。iPhone 6sの例を挙げると、4Kビデオ撮影は1分あたり約350Mバイトの容量が必要なので、15分の撮影で5GB強にもなるのです。Live Photosも通常の写真撮影に比べて、約2倍の容量になります(つまり、同じストレージ容量で半分の枚数しか撮れません)。

iPhone SE この小型サイズで4Kビデオが撮影できるのはすごいのですが、ストレージ容量をどんどん食い尽くしてしまいます
iPhone SE 撮影した写真の前後を少しだけ動画でも記録できるLive Photos。面白い機能ですが、動画撮影のぶんだけ容量も必要です

 もちろん、クラウドストレージのiCloudにデータを逃がす手はありますが、ローカルストレージの容量が16GBしかないと、写真や動画を撮影する度に、空き容量不足を気にしたり、iPhone SEに乗り換える前から保存し続けてきたお気に入りの写真や動画、アプリを削るかどうか考えたりする羽目になるでしょう。また、ストレージ容量不足でアプリなどを削除しないと、iOSのアップデートが行えなくなることも考えられます。

 従って、iPhone SEを購入するならば、64GBモデルを強くおすすめします。恐らく最低価格を下げる目的で、Appleは16GBモデルを用意しているのですが、そろそろ最低容量をせめて32GBに上げてもいいのではないでしょうか。iPhone SEだけでなく、iPhone 6sや6s Plusの16GBモデルも購入後のストレージ管理に苦労すること間違いなしです。

 ちなみに、iPhone SEはiPhone 6sにある128GBモデルがない点も要注意です。小さいサイズの新モデルが欲しくて、「iPhone 6」以降の128GBモデルを所有しているユーザーがiPhone SEに乗り換えたい場合、ストレージ容量が半分になるので、データを整理しなくてはなりません。「大容量かつ小さいiPhoneが欲しい」といったユーザーにとって、iPhone SEは少々悩ましい存在になりそうです。

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