“VR”で企業の情報発信は変わる? PR TIMESのプレスリリース配信サービスがVRコンテンツに対応

» 2016年03月29日 15時50分 公開
[山口恵祐ITmedia]

 ゲームやアミューズメント分野で取り沙汰されるVR(Virtual Reality)だが、ビジネスの現場でも活用が目立ちつつある。プレスリリース配信サービスを運営するPR TIMESは3月29日、VRコンテンツの制作を手掛けるLIFE STYLEと事業提携し、VRコンテンツをプレスリリースに埋め込める新機能をリリースした。

プレスリリース投稿画面 PR TIMESのプレスリリース投稿画面。VRコンテンツを挿入できるようになった

 プレスリリースとは、企業が報道機関に向けて情報の提供や告知、発表を行う資料のことで、通常はテキストや写真で構成している。PR TIMESのWebサイト上では、一般ユーザーもニュースサイトのように配信されたプレスリリースを閲覧できるため、PR TIMESのサービスを利用してプレスリリースを配信する際にVRコンテンツを埋め込めば、伝えられる情報量や記事の読了率、平均滞在時間の増加が見込めるという。今回の発表で「VR」と呼んでいるものは、主に全方位へ視点を動かせる静止画を指しているようだ。

プレスリリース内にVRコンテンツを含めたサンプル。オフィス移転のリリース内に、新オフィスのストリートビューを埋め込んでいる

 PR TIMES代表取締役の山口拓己氏は、「従来のプレスリリースは、企業とメディアをつなぐクローズドなコミュニケーションツールだったが、PR TIMESでは企業と生活者(一般ユーザー)、メディアをオープンにつなげることを実現している。PR TIMESでは、企業が有償で投稿しているプレスリリースにもかかわらず、月間600万PVものアクセスが集まっており、従来からプレスリリースを活用していた上場企業のみならず、これまでメディアとは無縁だったベンチャー、スタートアップなども当社のサービスをご利用頂けるようになった」とコメントし、プレスリリース自体がよりユーザーに寄り添った情報を持つニュースになることへの期待を示した。

 LIFE STYLE代表取締役の永田雅裕氏は、「“VR”というと、OculusのようなVRヘッドマウントディスプレイを想像される方が多いが、弊社の強みはスマートフォンやタブレットで誰でも簡単に実写のVRコンテンツを視聴して頂ける点に特化していること。国内のVR業界は世界から見て周回遅れといわれているが、これはコンテンツ不足による接触頻度の低さだと考えている。VRコンテンツを増やしながら、より多くのユーザーに体験していただくことが重要。VRコンテンツを使ったプレスリリースやニュースの配信は国内初の事例で、より臨場感のあるニュースを体験できる」と語った。

LIFE STYLE代表取締役の永田雅裕氏(左)と、PR TIMES代表取締役の山口拓己氏(右)

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