乗馬からドローン体験まで! 臨場感たっぷりの“VR遊園地”に行ってきた意外とアナログ?

» 2016年03月17日 16時10分 公開
[村上万純ITmedia]

 リクルートテクノロジーズの研究開発機関・アドバンスドテクノロジーラボは、3月17日〜18日に東京タワーメディアセンター内で、視覚・聴覚・触覚でVRを体験できるテーマパーク型イベントを開催する。一般体験枠も用意したが、既に予約で満席となっている。

 会場には、全身でVRを体験できる6つのアトラクションを用意。乗馬やブランコ型コースター、大型バイクでの観光地巡りなど、いずれも五感に訴えるものになっている。

 今楽しめる、最新のVR体験を紹介していこう。

白熱必至の乗馬体験 「美瑛の丘レース」

 「美瑛の丘レース」は、乗馬型健康機器をVR向けに改良した「Hashilus」を使い、北海道美瑛を馬に乗って疾走できるというもの。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)、ヘッドフォンを装着する。

「美瑛の丘レース」 4人で競争する「美瑛の丘レース」。激しく縦揺れし、振り落とされそうになりながらも盛り上がる

 PCでHashilusを制御し、坂道やカーブに合わせて加速・減速処理などを行っている。手前にある手綱コントローラを前後に動かすと、その速さに応じて馬のスピードも変化していく。

乗馬体験機器「Hashilus」 乗馬体験機器「Hashilus」

 Unityで構築したフルCGの景色の中を、(体感的には)ものすごいスピードで疾走するので、レースは白熱すること間違いなし。

 激しく縦揺れするので、人によってはVR酔いしてしまうかもしれない。

大型バイクで観光体験 「四季の世界遺産ドライブ」

 「四季の世界遺産ドライブ」では、大型バイクに乗って観光地を疾走するかのようなVR体験ができる。バイクを模した専用の装置にまたがり、Oculus Rift、ヘッドフォンを装着してハンドルを握ると準備完了。

後ろから人力でバーを動かす「四季の世界遺産ドライブ」 「四季の世界遺産ドライブ」

 風や水の感触を再現するため、手前には大型ファンと霧吹きを備える。バイク特有の揺れなどの細かな動きは、後方のスタッフがバーを前後に引いて人力で操作するなど、最新のテクノロジーを駆使しながらもまだまだアナログな努力も要する。

観光地 観光地をCGで再現

ジェットコースターのような疾走感 「TOKYOスカイラン」

 宙づり状態のジェットコースターを体験できる「TOKYOスカイラン」は、HMDとヘッドフォンを装着する他、大型ファンや霧吹きなどで風や水を再現する。実際にブランコに乗ることで、本当に宙づりになったかのような揺れをリアルに実感できる。

「TOKYOスカイラン」 「TOKYOスカイラン」。ブランコの不安定さと映像がうまくマッチし、「怖い」という感覚も芽生える

 途中、コースが途切れてジャンプする演出もあったのだが、着地のタイミングで振動があるとよりリアリティーが増したのではないかと感じた。没入感を高めるには、視覚以外の要素が大きく関係しているようだ。

ドローンの視点を体験できる「座間味島ロケットジャンプ」

 「座間味島ロケットジャンプ」は、空から沖縄の様子を眺められる観光体験VR。映像は、360度カメラを搭載したドローンで沖縄県・慶良間諸島の座間味島周辺の様子を空撮したもの。

「座間味島ロケットジャンプ」 「座間味島ロケットジャンプ」。テコの原理で宙づりにする

 HMD、ヘッドフォンを身につけた体験者をロープでつり上げ、テコの原理を使って人力で宙に浮かせることで、実際に空を飛んでいるかのような体験ができる。体験者が手元のボタンで観光したい地域を選択できるインタラクティブ性も併せ持つ。

手首から下が足になる? 「指サッカー」

 「指サッカー」はその名の通り、指に靴を履かせてサッカーをするというもの。手首に装着したカメラの映像とHMDから見える視界がリアルタイムに連動し、自分の指がボールを蹴る下半身のように見える。

「指サッカー」 手首に装着したカメラの映像をHMDに伝える「指サッカー」

 手首のカメラとHMDの映像を連動させるための機材を背負う必要があり、装備はやや大がかりだが、複数人で臨場感のあるミニチュアサッカーを楽しめる。

VRの視点 VRの視点

さぁ、ペンギンになろう 「ペンギンロボ コントローラー」

 「ペンギンロボ コントローラー」は、その名の通り遠隔のプール内で泳ぐペンギンロボットの視点を体験できるというもの。

「ペンギンロボ コントローラー」 「ペンギンロボ コントローラー」

 ペンギンの目を模したHMDとペンギンの腕を装着。腕をはばたかせるとジャイロ・加速度センサーが反応し、遠隔のペンギンロボも動く。水中を動き回るペンギンの視点は、リアルタイムで連動する。


 いずれのアトラクションも、これまでにない没入感を感じるエンターテインメント要素の高いものだったが、まだまだ課題も多い。HMDをはじめとする機材の重さや装着感などは、VRの世界に入り込む上で大きな障壁となっているように感じる。

 リクルートテクノロジーズは、「2016年はVR元年であり、今後VRはさらに進化していく。これからも最新テクノロジーをビジネスに役立てるためのさまざまな試みをしていく」とコメントしている。

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