10万円台前半の売れ筋ゲーミングノート激戦区で定番モデルになるか? 「G-GEAR note N1563J」シリーズ徹底検証税別10万9800円でGTX 965Mを搭載(1/2 ページ)

» 2016年07月07日 15時13分 公開
「DAIV-NG7600」のココが「○」
・税別10万円台の高いコスパ
・ゲームを快適に遊べるGTX 965Mを搭載
・光るギミックを備えたゲーミングデザイン
ココが「×」
・左側面のUSBポートが2.0対応
・標準構成でストレージがHDD(ただし、BTOでSSDを選択可能)

コストパフォーマンス重視のミドルレンジ主体構成

 10万円台のゲーミングノートPCは各社がしのぎを削る激戦区だ。今回紹介するツクモの「G-GEAR note N1563J」シリーズも標準構成で10万円台前半という価格帯の製品となっている。6月に発表されたN1563Jには2種類のモデルが用意されている。

 一つは今回紹介する「G-GEAR note N1563J-500/T」、もう一つは上位に当たる「G-GEAR note N1563J-710/T」だ。両製品とも基本構成はほぼ同じ。15.6型1920×1080ピクセルのIPS液晶を搭載した大型ボディーを持つノートPCである。

G-GEAR note N1563J-500/T

 CPUには開発コード名Skylakeと呼ばれる第6世代Coreシリーズを採用、グラフィックスチップにはGeForce GTX 965Mというミドルレンジクラスのチップが標準搭載されている。二つの製品の違いはCPUのみとなっており、N1563J-500/TではCore i5-6300HQ(ベース2.3GHz/最大3.2GHz)、N1563J-710/TではCore i7-6700HQ(ベース2.6GHz/最大3.5GHz)が使用されている。価格はN1563J-500/Tが税別で10万9800円、上位のN1563J-710/Tでは11万9800円とコストパフォーマンスの高さが光る。

 今回の評価機はCore i5を採用した低価格モデル「N1563J-500/T」だ。評価機のパーツ構成はOSも含めて標準構成に近いが、HDDのみ標準設定の500GBから1TBへ変更されている。同様の構成にする場合は標準構成の価格から3000円高くなる。

 CPUは前述の通りクアッドコアのCore i5-6300HQ(キャッシュ6MB、ベース2.3GHz/最大3.2GHz)。Core i5なのでスレッド数は4とコアと同じ処理数となっているものの、キャッシュ容量は6MBと上位モデルと同じ容量を持つ。Tourbo Boost利用時には最大3.2GHzの動作速度があり、処理性能も十分にある。

CPU-Zのキャプチャ画面。CPUにはCore i5-6300HQが使用されている。定格時2.3GGHz、ターボモード時3.2GHzで動作する。キャッシュ容量も6MBと多い。ビジネス用途はもちろんゲーミングノートPC用のCPUとして十分な性能を持つ

 GPUはMaxwellアーキテクチャを採用したGeForce GTX 965M。グラフィックスメモリの容量はGDDR5が2GB、メモリインタフェースは128ビット、CUDAコアが1024基というという構成。評価機では定格GPUクロックは935MHz、Boost時のクロックは1150MHzに設定されていた。なお、グラフィックスチップに関しては、通常はCPU側に搭載されているIntel HD Graphics 530が使用されている。これにより、消費電力だけでなく本体の発熱も押さえることができる。

 その他の部分としては、メモリはDDR4 PC4-17000の4GBが2枚構成で8GB、ストレージは1TBのHDDで評価機では東芝製MQ02ABD100H(9mm厚)が使用されている。ストレージに関してはシングルドライブ構成となっており、BTOでSanDisk製のSSDに変更することも可能だ。

 用意されているのはSerialATA接続の480GB(追加費用1万円)と同じく240GB(追加費用5000円)となっている。BTOでカスタマイズ可能な要素はやや少なめで、OSや前述のストレージ、メモリ容量のみとなっている。OSに関してはWindows 10の64bit版のみでHomeかProのみ選択できる仕様。メモリに関しては16GBまで増量可能になっている。無線ネットワークについては、インテルのDual Band Wireless-AC 3165が搭載されており、IEEE 802.11 ac/a/b/g/nと幅広いネットワーク環境に対応している。Bluetoothに関しては4.2に対応している。1000BASE-Tに対応した有線LAN環境での接続も可能だ。

GPUはGeForce GTX 965MとCPUに統合されているIntel HD Graphics 530が搭載されている。Intel HD Graphics 530単体でも軽いゲームの処理には十分な性能を持つ。GeForce GTX 965Mの動作クロックはリファレンスに近いものとなっている

赤いLEDを主体に構成したモデル

 ゲーミングPCということもあって、本体のデザインは各所に赤いアクセントの入った派手めのもの。本体サイズは349(幅)×247(奥行き)×25.4(高さ)mm、重量2.7kgと大型であるため持ち歩きには不向き。光学ドライブが搭載されていないことから本体の厚みが少ないため、ぱっと見にはスマートに感じられる。

電源投入時に天板のG-GEARロゴと赤いラインが光る

 液晶ディスプレイはIPSタイプであるため上下/左右の視野角も広くゲームプレイ時でも見やすい。ノングレアタイプタイプなので外光などの映り込みはない。天板や本体手前にある赤い部分がLEDとなっており、電源投入時には赤く点灯する仕組みで、デザイン的な意味でも実用的な意味でも個性を主張している。LEDはキーボード部分にも全面的に採用されており、電源投入時にはキートップの文字が赤く点灯する。キートップの明るさはFNキー+「F6」でほぼ無点灯に近いレベルまで暗くでき、FNキー+「F7」で明るく調整が可能。キーの色を赤以外の別の色に変更する機能は用意されていない。

1920×1080ピクセル表示に対応した15.6型IPS液晶を搭載

 キーボードは大型ボディーだけあってテンキーを備えたものとなっている。ゲームの移動に使用する「A」、「D」、「S」、「W」キーなどはLEDが暗いときでも目立つように工夫されている。キートップのサイズは縦横16mmとほぼ一定。レイアウトは変則構成で「ろ」キーが「カタカナ/ひらがな」キーの横に配置されている。「Windows」キー、「Alt」キー、「Shift」キー、「Ctrlキー」は左側にのみ用意されているため、キータイプに慣れるのにはしばらく時間がかかるかもしれない。タッチパッドはアームレスト部分との段差の少ないフラットなタイプ。横幅100×縦62mmほどの広い面積を持っている。マウスボタンは独立して折らず、手前部分が右クリック・左クリックの機能を持つ。

テンキー付きキーボードは、PCゲームで多用するA/D/W/Sキーやカーソルキーの視認性を高めている

 インタフェース類は、本体の右側面及び背面側に集中してレイアウトされている。右側面にはUSB 2.0×2、音声入出力兼用ピンジャック、メモリカードーリーダーが用意されている。背面側には最大転送速度10Gbpsと転送速度の高速なUSB 3.1に対応端子が1基。コネクタ形状は上下左右対称のType-Cコネクタが採用されている。

 このほかUSB 3.0×2、ギガビットLAN、HDMI端子×1を搭載。USB 3.0端子の一つはパワーオフ時にもUSB給電が行える仕様だ。電源コネクタも背面につなぐタイプなので、横につなぐタイプと違って横幅を必要としない。やや残念なのは左側面のUSBコネクタが2.0にしか対応していない点だろう。高速なUSBメモリを差すときなども考えてUSB 3.0端子を用意して欲しかったところだ。

本体前面/背面

本体左側面/右側面

ACアダプタは巨大で持ち運びには不向き。本体底面のカバーを外せばメモリスロットやストレージにアクセスできる

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