第7世代Coreプロセッサーの投入に合わせて、新しい「Intel 200シリーズ」チップセットが投入された。
チップセットレベルでサポートするPCI Express 3.0のレーンが増えたことに加えて、「Intel Optane Memory」がサポートされたことが主な進化点。Intel Optane Memoryは、IntelとMicronが共同開発したメモリ技術「3D XPoint Technology」を利用したストレージだ。製品はM.2形状で、ストレージと組み合わせるシステムアクセラレータとして提供される模様。OptaneとHDDを組み合わせることにより、SSD並のスピードとHDDの大容量を両立できるとしている。
最後に、Core i7-7700KとCore i7-6700Kのスペック比較を以下に掲載した。前述したように基本クロックは200MHz、Intel Turbo Boost Technology 2.0の最大クロックは300MHzの差なのだが、実は最大400MHzの差がある。
Intel Turbo Boost Technology 2.0では、アクティブコア(負荷がかかっているコア)の数で上限が決められているが、Core i7-6700Kは2〜4コアアクティブ時は標準と同じ4GHzでしか動作せず、1コアアクティブ時、つまりシングルスレッド実行時のみしか最大の4.2GHzでしか動作しなかった。
一方、Core i7-7700Kでは、2〜4コアアクティブ時も最大の4.5GHzに迫る4.4GHzで動作するため、実質400MHzの差がある。4コアがフルに動作する状態での400MHz差というのはかなり大きい。これは14nm+プロセスルールの恩恵にほかならない。
Intelの戦略がTICK TOCKから3ステージ制へと変更されたことは、成長の鈍化といったイメージで見られがちだが、筆者はそうは思わない。微細化だけがすべてではなくなったプロセス技術の実情からいえば、プロセッサーの開発サイクルにおいてこうした最適化ステージは必須であったともいえる。新鮮味こそないが、そのぶん技術的に高度に洗練されており、得られる実益は大きいはずだ。
スペック比較 | Core i7-7700K | Core i7-6700K |
---|---|---|
コア/スレッド | 4/8 | 4/8 |
基本クロック | 4.2GHz | 4GHz |
4Cアクティブ時最大クロック | 4.4GHz | 4GHz |
2Cアクティブ時最大クロック | 4.4GHz | 4GHz |
1Cアクティブ時最大クロック | 4.5GHz | 4.2GHz |
内蔵GPU | Intel HD Graphics 630 | Intel HD Graphics 530 |
内蔵GPUクロック | 350〜1150MHz | 350〜1150MHz |
EU数 | 24 | 24 |
キャッシュ | 8MB | 8MB |
対応メモリ | DDR4-2400、DDR3L-1600 | DDR4-2133、DDR3L-1600 |
TDP | 91W | 91W |
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