AIで進化する「ATOK」最新版 提供方法を定額サービスに統一

» 2017年12月05日 15時33分 公開
[ITmedia]

 ジャストシステムは12月5日、日本語ワープロソフトの最新版「一太郎 2018」と、日本語入力システム「ATOK for Windows(Tech Ver.31)」(以下、ATOK)を発表した。

最新版「一太郎」「ATOK」発表会

 一太郎 2018は2018年2月9日に発売。製品ラインアップは標準版のほか、統合グラフィックソフトやメールソフトなどを含む「プレミアム版」と、さらに表計算ソフトやプレゼンソフト、「ブリタニカ国際年鑑 一太郎 2018 版」も付属する「スーパープレミアム版」が用意される。価格は順に2万円、2万5000円、3万8000円(すべて税別)。

 一方、ATOKは提供方法を定額サービスの「ATOK Passport」に一本化し、2018年2月1日に配信を開始。ATOK Passportはベーシック版が月額286円、「広辞苑 第七版」を利用できるプレミアム版が月額476円で提供される(ともに税別)。

ATOKがサブスクリプションモデルに統一

 ATOKの提供方法が変更されたことに対して、ジャストシステムCPS事業部長の田食雅行氏は、「ATOKの進化スピードを大幅に向上するため」と説明する。

 ATOKは前バージョンからAIエンジン(ATOKディープコアエンジン)を採用しており、誤変換の大幅な削減に加えて、短期間でのエンジン強化が特徴の1つ。こうした開発サイクルの短縮を受けて、提供方法も細かくアップデートできるサブスクリプションモデルに1本化したという。「ATOK Passportで常に最高の日本語入力環境を提供できると確信している」(田食氏)

変換精度を向上するディープコアエンジンの採用に続き、入力ミスを自動修復する「ディープコレクト」機能を搭載

誤った入力もスペースを押すだけで自動的に適した変換を行い、タイピングミスを「なかったこと」にする。「ディープコレクト」により入力ミスの修復率は35%向上したという

ATOK PassportのWindows版ATOKのみ利用できる新機能「マンスリーレポート」では月ごとの入力傾向を把握できる

ATOK PassportではWindows、Mac、Androidの3つのOSで10台までのデバイスにインストールできる

 なお、一太郎 2018にもATOKは付属するが、こちらは2018年2月の時点で最新のもの(ATOK for Windows 一太郎 2018 Limited Edition)が提供される予定だ。

(2017年12月5日17時01分追記:既存の「ATOK 2017」パッケージ版は継続販売されます。ただし、いつまで販売するかは「現時点で未定」(ジャストシステム広報)とのことです

文書の目的に合わせてレイアウトや出力形式を支援する「一太郎 2018」

 一方、一太郎 2018では出力回りに関する機能が大きく強化された。具体的には、中とじ本、平とじ本、印刷所への入稿データ、電子書籍など、文書の目的に合わせて簡単に出力形式を選べる「アウトプットナビ」や、手軽に小冊子を作成できる「折り本印刷」機能を搭載。

作成する文書の目的に合わせて簡単に出力形式を選べる「アウトプットナビ」

 また、頻出語を指摘して単調な文章になるのを避ける文書校正機能や、新たに目次デザインを160点追加。細かいところでは、縦組文書でページ番号を縦/横/中に配置できるようになったほか、漢数字の利用も可能になっている。

文書校正機能も強化された

 このほか、一太郎 2018の発売を記念して、レッドカラーの小型PCとセットにした「J+CUBE Red Limited Edition」と、東プレのキーボードをセットにした「東プレ REALFORCE CUSTOM Limited Edition」の予約販売を直販サイトのJust MyShopで開始した。価格は前者が9万9998円から、後者が3万2939円から(ともに税別)。

「J+CUBE Red Limited Edition」(写真=左)と「東プレ REALFORCE CUSTOM Limited Edition」(写真=右)

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