Google Wifi vs. deco M5 メッシュ対応Wi-Fiルーター徹底比較(4/6 ページ)

» 2018年06月28日 15時19分 公開
[瓜生聖ITmedia]

Google WifiとTP-Link deco M5の比較――設定の容易さ、自由度

 先に述べたようにGoogle Wifiとdeco M5の導入方法は非常によく似ている。ここでは導入後について見ていく。

 各アプリでは導入済みメッシュネットワークの状況を確認できる。項目は各アクセスポイント間の通信が正常に行われているのか、どれくらいの通信速度が出ているのか、どのような機器が接続されているのかなどで履歴も蓄積されるため通常状態の把握、障害時の絞り込みにも活用できそうだ。

導入後のTP-Link Decoアプリはあっさり目のインタフェースだが、右下のアイコンをタップするとルーター設定メニューが現れる(画面=右)

 両モデルともネットワーク速度の測定機能がついており、自宅環境の日常的な通信速度の把握に役立つ。ただし、TP-Link decoアプリがインターネットの通信速度とその履歴のみであるのに対し、Google Wifiアプリは現在の通信トラフィックもリアルタイムに確認できる。また、Google Wifiアプリでは端末が実際にどのWi-Fiポイントに接続しているのか表示されるが、TP-Link decoアプリにはそのような機能はない。アプリの基本機能としてはGoogle Wifiの方に軍配が上がりそうだ。

TP-Link Decoのルーター設定メニューの内容(画面=左)。インターネットスピードのテストはPowered by SPEEDTEST(画面=右)
履歴も記録される(画面=左)。Google Wifiも同様に通信速度の履歴が確認できる(画面=右)
さらにリアルタイムのネットワークトラフィックもグラフ表示される(画面=左)。デバイスの接続先Wifiポイントも表示できる。書斎に接続した状態からリビングに移動していくと……(画面=右)
接続先がリビングに切り替わった

 その他の追加機能は共通するものとしてペアレンタルコントロール、ゲストWi-Fi、優先端末の設定がある。ペアレンタルコントロールはGoogle WifiアプリではファミリーWi-Fi、TP-Link decoアプリでは「保護者による制限」という名称だ。

 どちらも端末単位でWi-Fiの利用禁止時間帯を設けたり、アダルトコンテンツへのアクセスを禁止することができるが、TP-Link decoアプリはコンテンツの分類別制御など、より細かい設定が可能になっている。その一方で、Google WifiアプリのゲストWi-Fi機能では、ゲストWi-Fiに接続した端末からメインのネットワーク内の特定機器のみアクセスを許可できる。

 TP-Link decoアプリのみに存在する機能としてはアンチウイルス(トレンドマイクロHomeCare)、カテゴリー単位で制御可能なQoS機能がある。完全な上位互換ではないものの、総合的に見るとTP-Link decoの方が多機能な印象だ。

Google WifiアプリのファミリーWi-Fiではアダルトコンテンツへのアクセス制限有無、使用禁止時間を設定(画面=左)。TP-Link decoアプリの保護者による制限(ペアレンタルコントロール)はプロファイルを作成し、それに機器をぶら下げる。フィルターレベルとして未就学児、小学生、中・高校生、大人の4つがあらかじめ用意されている(画面=右)
利用時間の制限では1日に利用可能な時間の上限と就寝時間(利用禁止時間帯)で設定(画面=右)。優先端末では細かい設定はできないものの、一時的にネットワークトラフィックを優先する端末を指定できる。画面はGoogle Wifiアプリだが、TP-Link decoアプリにも同様の機能がある(画面=右)
TP-Link decoアンチウイルスの設定メニュー。トレンドマイクロのHomeCare3年分(4年目以降は有料)が含まれている(画面=左)。TP-Link decoには優先端末の他、用途によって帯域確保の優先順位を変更するQoS機能もある(画面=右)

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2024年05月11日 更新
  1. 新型「iPad Pro」がM3チップをスキップした理由 現地でM4チップ搭載モデルと「iPad Air」に触れて驚いたこと (2024年05月09日)
  2. 「M4チップ」と「第10世代iPad」こそがAppleスペシャルイベントの真のスターかもしれない (2024年05月10日)
  3. 個人が「Excel」や「Word」でCopilotを活用する方法は? (2024年05月08日)
  4. Minisforum、Intel N100を搭載したスティック型ミニPC「Minisforum S100」の国内販売を開始 (2024年05月10日)
  5. “NEXT GIGA”に向けた各社の取り組みやいかに?──日本最大の教育関連展示会「EDIX 東京」に出展していたPCメーカーのブースレポート (2024年05月09日)
  6. NECプラットフォームズ、Wi-Fi 6E対応のホーム無線LANルーター「Aterm WX5400T6」 (2024年05月09日)
  7. ASRock、容量約2Lの小型ボディーを採用したSocket AM5対応ミニベアボーンPCキット (2024年05月10日)
  8. SSDの“引っ越し”プラスαの価値がある! 税込み1万円前後のセンチュリー「M.2 NVMe SSDクローンBOX」を使ってみる【前編】 (2024年05月06日)
  9. Core Ultra 9を搭載した4型ディスプレイ&Webカメラ付きミニPC「AtomMan X7 Ti」がMinisforumから登場 (2024年05月08日)
  10. これは“iPad SE”なのか? 新型iPadを試して分かった「無印は基準機」という位置付けとシリーズの新たな幕開け (2022年10月24日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー