さて、これで準備完了のはずなのだが、Echoに向かって「Alexa, open Cortana」と何度話し掛けても動作がキャンセルされてしまう。そこでいろいろと調べていたところ、Echoデバイスが「英語」設定になっている必要があることが分かった。
通常のEchoデバイスであればスマートフォンの「Alexaアプリ」から言語設定をリモートでいつでも変更できるのだが、ディスプレイ搭載モデルのEcho Spotは出荷時設定へのリセットを行ってから画面のタッチパネルで再設定する必要があり、やや面倒だ。日本国内でAlexaを常に英語設定にして使っている人は少ないはずなので、こうした手間を考慮すると、国内のユーザーは日本語対応まで待つのが得策だろう。
なお、位置情報に関しては日本国内を指定しても問題なく動作するので、タイムゾーンを含めて全て設定を英語圏向けにする必要はない。
これで本当に準備完了だ。「Alexa, open Cortana」でスキルとしてCortanaを起動した後は、そのまま話し掛けることでコマンドワードを指定できる。「Hey Cortana」のようなウェイクアップワードを入力する必要はない。
Microsoftアカウントでメールやカレンダーの情報が登録されていれば、新着メールの読み上げやスケジュールの確認ができるし、To-Doリストの項目追加、Cortana標準の天気予報やニュースなども利用できる。店舗検索なども可能で、デバイスの現在位置はアカウントの接続でEchoデバイスからAlexaを通じてCortanaへと送られているため、「I'm looking for restaurants near here.」のように尋ねれば住所指定なしに近所のレストランを教えてもらえる。
一方、個人設定などのプリファレンスはCortanaでの設定に準拠しているため、必要であればWindows 10 PCを開いてCortanaの設定を変更することで微調整が可能だ。
難点は、前述のように英語のみの対応となっているため、全ての受け答えを英語で行う必要があることだ。普段日本語を利用しているユーザーで、Windows 10 PCにおけるCortanaの設定が日本語であっても、このスキル版Cortanaでの受け答えは英語だ。
また、あくまで「Alexa上で動作するスキル」という扱いであり、Alexaに対するコマンドでCortanaの動作が上書きされてしまう。例えば、Cortanaとの対話の中に「Alexa」という単語が混ざることで強制的にAlexaが待機モードに入ってしまい、その時点でCortanaの動作が終了する。
この他、Cortanaへの応答がない無音状態が数十秒ほど続くことで、Cortanaスキルは自動的に終了する。そのため、Cortanaへの問い合わせは連続で行う必要がある点に注意したい。
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