外付けポータブルSSDで2800MB/秒!? 「Portable SSD X5」の爆速性能を確かめる(1/4 ページ)

» 2018年09月17日 15時17分 公開
[鈴木雅暢ITmedia]

 Samsungから登場したSamsung Portable SSD X5は、Thunderbolt 3に対応したポータブルSSDだ。Thunderbolt 3の最大速度である40Gbps(約3.94GB/秒)の転送速度に対応し、公称のシーケンシャルリードが2800MB/秒、シーケンシャルライトも2300MB/秒という、これまでのポータブルストレージとは一線を画すスペックをもつ。その実力はいかなるものか、性能を検証しよう。

Thunderbolt 3(40Gbps)に対応した「Samsung Portable SSD X5」。シーケンシャルリードは2800MB/sと、M.2(PCI Express/NVMe)の最速クラスに迫る転送速度を誇る。

スーパーカーからインスパイアされた流線型ボディー

 スーパーカーからインスパイアを受けたというSamsung Portable SSD X5のボディーは、流線型でスポーティなフォルム。光沢のあるシルバーとマットなレッドのカラーリングも印象的だ。

 本体サイズは、119(幅)×62(奥行き)×19.7(高さ)mm。重さは最大150gとなっている。1TBモデルの評価機を実測してみたところ、145gだった。同社のこれまでのポータブルSSDは50g程度であったので、それと比べると少し大きく、重量もある。約50cmのThunderbolt 3(40Gbps)対応ケーブルが付属する。

スーパーカーからインスパイアを受けてデザインされた流線型ボディー。光沢シルバーで手触りもツルツルだ。
裏面はレッドで滑りにくい硬質のゴム系素材が使われている
前面にはThunderbolt 3端子とアクセスランプがある
背面は特に何もない
横からみたところ
約50cmのThunderbolt 3(40Gbps)対応ケーブルが標準で付属している
USB 3.1 Gen.1接続のSamsung Portable SSD T3(右)と比べるとかなり大きい

シーケンシャルリードは2800MB/秒と爆速

 Samsung Portable SSD X5のスペックは以下の通りだ。ラインアップは500GB、1TB、2TBが用意されており、500GBモデルのみシーケンシャルライトが2100MB/秒となっている点以外は各モデル共通だ。シーケンシャルリードは2800MB/秒に達する。

 内蔵型SSDと違って公開されていない仕様も多いが、NANDフラッシュメモリについては、同社製の「3bit MLC V-NAND(3D TLC NAND)」を利用しており、TLCセルの一部を疑似SLC動作させてキャッシュとして利用することで性能を向上させる「Intelligent Turbo Write」機能も搭載されているという。

 暗号化機能を利用したパスワードユーティリティーが標準で付属(SSDにプログラムが保存されている)しており、パスワードを設定してデータ漏えいを防止できる。

Samsung Portable SSD X5のスペック
パスワードユーティリティーが標準で保存されている
パスワードを設定した後は、入力しないとアクセスができなくなるシンプルなプログラムだ

放熱に配慮した内部構造

 これだけ高速になると放熱も課題となってくる。そこで、Samsung Portable SSD X5のボディー内部には、大型のヒートシンクを搭載して放熱を効率化するとともに、温度管理技術の「Dynamic Thermal Guard(DTG)」機能を導入。高温時に自動的にパフォーマンスを調整して温度上昇を防ぐ。具体的にはボディーの表面温度を45℃以下に保つよう管理されるという。

Samsung Portable SSD X5の内部に大型のヒートシンクを搭載し、コントローラーやNANDフラッシュメモリの放熱を効率化している
温度管理技術の「Dynamic Thermal Guard(DTG)」機能により、Samsung Portable SSD X5は自動的にパフォーマンスを調整し、温度上昇を抑制。ボディーの表面温度を45℃以下に保つよう動作するという
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