大画面の新型iPad Proを手にした旧式iPadユーザーの驚き(電子書籍編)iPad Proへの道(1/2 ページ)

» 2019年01月12日 08時00分 公開
[田中宏昌ITmedia]

 2019年早々、新型iPad Proシリーズが“湾曲”しているとの指摘に対しアップルがサポート情報を公開して見解を表明するなど、話題を集めている新型iPad Pro。それだけ、iPad史上最薄の5.9mmというスリムボディーが衝撃的だったのでしょう。

電子書籍化への道

 前回の記事では、7.9型の小型モデル「iPad mini 4」を「12.9型iPad Pro」(第3世代)に転生させ、ボディーサイズの違いや気になったところをチェックしました。今回は、初代iPad miniからiPad mini 4と代々利用してきた電子書籍ビューワーに注目し、12.9型の新型iPad Proではどういった体験が得られるのかを見ていきます。

iPad Pro 12.9型iPad Pro(下)と7.9型iPad mini 4(上)。サイズの違いは一目瞭然です

 一口に電子書籍といっても、専用のハードウェアから各社のプラットフォーム、果てはアプリとさまざまな入り口があります。もちろん、電子書籍ストアも乱立している状態で、なかなか一つに絞りきれず、興味があるけど一歩を踏み出せないという方もまだまだ多いのではないでしょうか。

 かくいう筆者も、電子書籍が用意されていれば「置き場所を取らない」という一点だけで電子書籍版を優先する派ですが、現実はなかなかうまくいきません。というのも、好みの作家や毎月購入している雑誌(こんな人も今は少数派でしょう)が、ことごとく電子書籍と縁が遠いものばかりだからです。

 例えば作家の宮部みゆきさんは、小説は壊滅状態、電子書籍になっているのが宮部さん原作のコミック本ばかりで、数少ない電子書籍も『平成お徒歩日記』(新潮社)や『宮部みゆきの江戸怪談散歩』(KADOKAWA)といった町歩きエッセイだけです。一方の雑誌は、音楽ものだと『MUSIC MAGAZINE』や『レコード・コレクターズ』(いずれもミュージック・マガジン)といったものが挙げられます。

iPad Pro 宮部さんの著作はことごとく電子書籍化されていません(Amazonの例)

 結果として、毎年部屋の片隅にうずたかく書籍と雑誌の山ができあがります。以前は実家に本の山を送りつけて年を越していたのですが、ある日「1階のドアが開けにくくなった。2階に何を置いているのだ」との連絡が入り、2階に置いてある筆者の書籍や雑誌、CDやLPの山が重すぎて影響を与えていたことが判明しました。

 もう、この手は使えません。すわ、貸倉庫を探すか、あるいは非破壊的スキャンの検討かとも考えましたが、背に腹はかえられない段階に追い込まれた筆者が取った最終手段は、PFUの「ScanSnap iX500」と断裁機による“自炊”でした。当時はスキャン代行業者なるものが数多く存在していましたが法的に課題があるサービスは利用できません。

 1つの作品として完成されている書籍や雑誌の断裁には心理的な抵抗がかなりありますが、自身でデータを自由に扱え、置き場所を取らないという意味で自炊は選択肢として残された数少ないものでした。

iPad Pro PFUのドキュメントスキャナ「ScanSnap iX500」。後継機も出ていますが、まだまだ十分に現役です

 こういった経緯を経て、年末にたまった本や雑誌をスキャンしてPDF化し、裁断した紙はリサイクルに出すというのをここ数年繰り返してきました。PDF化したデータはNASに保存し、iPad miniやiPadで閲覧というスタイルがすっかり生活になじんできました。

 置き場所や電子書籍ストアの統廃合に悩まされることがなく、雑誌などで特定の記事が省かれているサブスクリプションモデルのイライラとも無縁で、いつでもどこでも書籍や雑誌を見られるメリットは何物にも代えられないものです。

 特にRetina化された第2世代iPad mini以降は、アプリ「Comic Glass」で電子書籍ライブラリーを楽しんできました。Comic Glassは有料のアドオンを活用することで、データをダウンロードすることなくネットワーク越しに閲覧できるのがツボにはまり、愛用しています。動作が軽いのもポイントです。

iPad Pro iOS専用アプリ「Comic Glass」の画面。一昔前の「iBooks」(現Apple Books)の画面をほうふつとさせます
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