ASRockのAMD X570搭載マザーボードにみる最新トレンド:夏の自作特集(2/3 ページ)

» 2019年07月07日 22時01分 公開
[鈴木雅暢,ITmedia]

シールド一体型I/OカバーとM.2ヒートシンク

 最新マザーボードトレンドの1つが、I/Oシールドを一体化したI/Oカバーだ。リアパネル部のI/Oカバーは、マザーボードにとってはデザイン的な見せ場の1つで、RGB LEDやアドレッサブルRGB LEDなどで光らせるといったI/Oカバーのデザインに凝った製品が多い。

 そして、ここ1年程でこれとリアパネル部のI/Oシールドを一体化した製品が急増。シールド部分のデザイン効果とシールドが一体化していることで、組み付けも容易なことから主流になりつつある。

 ASRockのX570世代のマザーボードでは、新たにシールド一体型I/Oカバーが柔軟に動く「フレキシブルI/Oシールド」仕様を導入。シールド位置が柔軟に動いて微調整できるため中が狭いPCケースにも組み付つけやすく、PCケースとのちょっとした精度のズレでうまく収まらないというトラブルも回避できる。

 M.2ヒートシンクの搭載も、近年のマザーボードでは必須装備の1つだ。ASRockでは同社製マザーボードのヒートシンクが「鍛造」で成型されていることをアピール。鍛造とは、金属をプレス機やハンマーなどで「たたく(鍛える)」ことで成型する手法だ。たたく過程で金属の結晶を整え、気泡などの内部欠陥を圧着するため強度が高まり、素材を溶かして型に流し込む鋳造成形に比べて冷却性能にも優れるという。

ASRock 「I/Oシールド一体型I/Oカバー」も最新トレンドの1つ。ASRockのX570世代のマザーボードでは、新たにシールド一体型I/Oカバーが柔軟に動く「フレキシブルI/Oシールド」仕様を導入している
ASRock 最近のマザーボードで必須装備となったM.2ヒートシンク。ASRock製品のヒートシンクは、鍛造成形で冷却性能が高いことをアピールする

Wi-Fi 6、マルチギガビットLAN

 Wi-Fi 6は、かつて「IEEE 802.11ax」と呼ばれていた無線LAN規格で、現在主流の「IEEE 802.11ac(Wi-Fi 5)」の後継的な存在だ。

 この規格では、電波が混雑した環境でのスループットを向上させる技術が盛り込まれ、理論値ではなく実効性能の向上が大きく期待できる仕様になっているのが特徴だ。

 有線LANも現在主流の1000BASE-T(通信速度1Gbps)を超える10Gbpsや5Gbps、2.5Gbpsで通信ができるマルチギガビットLAN対応製品が徐々に進んでいる。特にCAT5eケーブルで2.5Gbpsの通信ができる「2.5GBASE-T」はここにきてかなり採用例が増えている。

ASRock Wi-Fi 6は実効性能の向上に重きを置かれており、電波が混雑した状況(すでに多くの家庭はそうだろう)では理論値以上の性能向上が期待できる

Thunderbolt 3とUSB 4

 今後、実装が増えそうな装備の1つにThunderbolt 3がある。Thunderbolt 3は、USB Type-Cの拡張仕様を利用し、最大40Gbpsでの通信を可能にした高速インタフェースだ。

 Thunderboltネイティブ信号(PCI ExpressとDisplayPort)の他、DisplayPort信号、USB信号もネイティブで送信できる柔軟性の高い仕様を持つ。

 Thunderboltの仕様はIntelとAppleの共同開発によって策定されたが、2017年からロイヤリティフリーに。そして、USBの次世代仕様である「USB 4」はこのThunderbolt 3の仕様をベースに策定され、USB 4の仕様は従来のUSBとともにThunderbolt 3とも互換性が保たれることがアナウンスされている。

 今回、国内発売されるモデルには含まれていないが、発表会で紹介された製品の中には、AMDプラットフォーム初のThunderbolt 3搭載製品もあった。

 Thunderbolt 3に関しては、Intelの第10世代Coreプロセッサ(開発コード名:Ice Lake)に統合されることも決まっている。ロイヤリティフリー化やUSB 4への採用などから今後対応製品は増えてくると思われるだけに、早期の国内発売を期待したいところだ。

ASRock 当初の国内販売モデルには含まれていないが、今後の発展が期待されるThunderbolt 3搭載マザーボードも紹介された

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